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さらに翌日

「というわけで、情報収集しようじゃないか正義くん」


翌日。

どういうわけなのかわからないのだが、出来はものすごい乗り気で俺に話しかけてきた。

昨日あんなことがあったのに、どうしてこんなに首を突っ込もうと思えるのか。

正直、俺は初めて友達にほんのちょっぴり恐怖している。


「どういうわけだよ。悪いけど今日はスターヒーロー2大全集を買いにいくっていう大切な用事があるんだ。また明日にしようぜ」


「そんな訳にはいかないよ正義くん!君は未知の現象から人々を守れる唯一の存在ッ!なら二人でやろうよ怪人退治!」


予定を被せてもそれを振り払うほどの勢いで攻め続けてくる。

コイツこんなキャラだったっけ。

急なキャラ変のせいで回りから凄い目でみられてるの気づいてないのかな?


「おっと。まさかこの俺がふさわしくないと言いたいのかい?安心してくれたまえ、こう見えても俺はスターヒーローを毎週欠かすことなく視聴し、クソとまで言われた劇場作品からなにまで全て網羅している。知識なら君以上にあるだろう」


いや昨日のめちゃつよスターヒーローお前のせいかよ!

あの後家に帰ってスマホさんにランク付けの詳細聞いたら、Sは相当稀にしか生まれない最強クラスの怪人で、今の俺には全部の力を使うことはできないなんて言われたんだぞ!?

ちなみに、俺の実力はCランク並みらしい。

高いのか低いのかで言ったら、D、C、B、A、S、と下から二番目で、ほぼスーツのおかげのランク付けであって、つまり俺の実力はDランク……ではなく、判定できない弱さだとか言われて心が傷ついた。

判定ぐらいしろよマスターだぞ!っていったらGランクって言われてさらに心が傷ついた。

それがどのぐらい弱いかって言ったら、お前以外の人類はだいたい一つか二つ上って……。

俺なめられてません?


「てかお前、ずっとそのオタクキャラ隠してきたのかよ。凄いなそれ」


「そうであろう。もっと褒めてもいいんだぞ?」


「やだよ」


なんでこんな誇らしげにしてるんだよ。やっと自分の趣味を隠す必要がなくなるって思ったらこうなりましたって誰が信じられるかって話だ。

だって一応、学年首席でスポーツ万能の優等生だし。

見た目だって伊達メガネの爽やかヘアーなイケメンって感じだし。

それがいま目の前でギラギラした目つきをしながら、一方的に話しているのだ。

驚くなって方が無理がある。


「それでどうだい?そろそろいく気になれたかな?」


「だから疲れたっていってんのよ。流石に2日連続でそんな動き回るのはキツいって。お前は大丈夫でも、命がけで戦ってた俺には流石に休息が必要なのって」


「そうだよね。ごめんね正義くん、今回は俺一人で聞き込みしてみるよ」


「どうしてそうなるんだ!? もし怪人と遭遇したらどうするんだよ」


「大丈夫とも。なんせ俺は、学年首席でスポーツ万能な優等生だからね」


ついにその称号を本人が言ってしまった。

まあ確かに今まで自慢しなかったことの方が不思議なくらいの金ピカな称号だし。


「でもだからって大丈夫なのかそれ」


「確実に死ぬでしょう」


「流石に俺も行くわ」


アプリさんがさらっと言った怖いことは、急に俺を行く気にさせた。

いやさ、嫌だよ俺も。でも、俺がいなかったから怪人と戦って死にました……なんてことになったらスターヒーローになんて言い訳すればいいのって話だし。


「よし、それじゃあ放課後に情報収集だ!」


「お……おお……」


ドが過ぎるほどにやる気な出来の横で、俺は弱く小さく拳を突き上げた。



鍵失くしたと思ったら家にありました。正直くっそ怖かったです。

そんなこんなで次回もよろしくお願いします。

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