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テンプレといわれるものがウケてる訳にはこんなものもあるのではなかろうか

「明るい話だから」



 いきなりですが、これが俺の結論です。

 結論というか、こういう可能性があるのではないか、という考えをあらわした言葉です。

 あとは、ここにいたる考えなどを並べていくだけです。

 なので、興味がない方はここで切り上げて大丈夫です。

 皆さんの貴重な時間を潰すのもしのびないですし。

 というわけで、ご視聴ありがとうございました。



 では、蛇足のようなダラダラとした話を。



 いわゆるリアリティや考証やその他諸々などはともかくとして。

 小説家になろうにおいて人気作がどういったものなのか。

 そして、それらを含めた人気のある作品というのがどういったものなのかと考えてみました。

 もちろんうまくまとまるわけもないのですが、その中でふと思いついたのが、冒頭のことです。

「ひょっとして、明るい話が欲しいんじゃないかな?」

 なんとなく思ったことですが、そう考えて小説家になろうの作品というか、人気のあるところを見ていくとそういう傾向があるように思えてきました。

 思い込み、あるいは認知バイアスという事なのかもしれません。

 単純に自分の思い込みをものすごいものだと思いたいだけかもしれません。

 ですが、そういう事もあるんじゃないかと思い、更なる愚考を駄文で提供していきたいと思います。



 この考えのもう一つのきっかけというかヒントというか。

 こう思うようになった理由の一つが、テンプレ否定の意見です。

 それらにも様々な人が様々な考えで述べてるのは当然です。

 なので、結論としてテンプレ・定番否定になろうとも、そこにいたる経緯も、そこからの結論も様々だと思います。

 ですが、それらについて考えていて感じたことは、

「暗さを求めてるような気がする」

というものでした。



 リアリティや考証などを用いてますが、それらがいったい何を求めてるのか?

 そう考えていたのですが、当然答えは見つかりません。

 述べてる方々が本音を語って聞かせてくれるまで、これは永遠の謎でしょう。

 ですが、小説家になろうの人気作に感じることと、テンプレ否定が示すものを考えるとこういったものがあるように思えました。

 様々な要素の一つとしてです。

 これが唯一絶対だなどというつもりはありません。

 そして、この考えが確実なものだという事もありません。

 可能性の一つとしてそうなのではないかと思っただけです。

 ですが、あえてこの考えを押し通してみます。



 現実的というか、悲劇的な展開のほうがリアルである。

 そのほうが優れている。

 そんな空気というか、考えが世の中にはあるのでしょうか。

 少なくともシリアスというと、

「現実はそんな甘いものではない」

というような、ある意味否定的な意見が含まれることがあるように思います。

「いや、それだけじゃないだろう」と突っ込みはいりません。

 ここでは様々な可能性、構成する要素の中にこれがあると思ったから取り上げてるので。

 そういう無駄な突っ込みはいりません。

 で、話を戻します。



 逆に、楽天的な考えや話、明るく面白い話、笑って楽しめる話。

 そういうものを、子供っぽい、幼稚な、という風にとらえる風潮もないでしょうか?

 なんとなく個人的にはそう思えてなりません。

 はすに構えて世の中をみているほうがクールでハードボイルドでかっこいい、というような考えがなんとなくあるような気がする。

 気のせいかもしれませんし世代によってはそういう風には思わないかもしません。

 ですが、「そういえば」と思いだすことが一つあります。



 何かの本で読んだのですが、

「昔は憂鬱そうにしてるのが賢そうに見えた」

というような言葉をみかけたことがあります。

 だから昔の人の写真は憂鬱そうな顔をしたものが多いとかなんとか。

 これが本当かどうかは分かりませんが、もし事実ならばこれを引きずった価値観がテンプレへの評価を一定の方向に持っていってるのではないかと思いました。



 小説家になろうでの人気作は、だいたいが成功物語だったりすると思います。

 また、途中も実に爽快でスカッとするものが多い気がします。

 そりゃあ、チートという隔絶した能力による主人公最強設定があります。

 これを用いれば、途中の障害をたやすく突破し、主人公は栄達と成功と勝利をおさめます。

 もちろん、主人公が苦労することもありますが、それでもそれは、いずれ解決されるものとしてとらえられてる事が多いかと。

 だから、危機があっても非常に爽快な終わり方をしてくれると考えるし、だいたいがそういう展開になるのではないでしょうか。

 なんにせよ、傾向として爽快な展開、そしてハッピーエンドが多いのではないでしょうか。

 これは、

「暗く憂鬱なほうがかっこいいし賢くみえる」

という価値観の対極であるでしょう。



 おそらく、ではありますが。

 だからこそ明るい話であるテンプレとよばれる話が否定される、否定的にとらえる人が出るのかな、と思いました。

 明るい話は邪道だ、そんなのシリアスで美しい話ではない、という思い込みがあるのではないかと。

 自覚があるかどうかは分かりませんが、もしかしたらそういう考えにとらわれてるからテンプレ否定になるのではないかと思います。

「いや、ワンパターンなものが多いから、それはどうかと思ってるんだ」

という方もいるかもしれません。

 では、ワンパターンではないもっと違った話とはどんなものなのか?

 それを考えていかねばならないでしょう……などと言うつもりはありません。

 そうではなくて、もしそういう事をいうなら、こうも言えるのではないかと思うのです。

「でも、小説家になろうのワンパターンの反対っていうのも、それは別の形のワンパターンではないのですか?」



 前回の話でも小説家になろうのテンプレ・定番の対極を出してみました。

 現実世界で、主人公最弱で、独身(もしくは恋人や配偶者を奪われる)というのがそれです。

 テンプレといわれる異世界転生や転移、主人公最強、異性を何人もかかえるハーレムの反対として考えたものです。

 これらに限った話ではないですが、ものすごく単純にテンプレの反対を考えてみると、こんなものになりました。

 そして、こういうのでいくというなら、これはこれでワンパターンになるのではないかと思います。



 更に考えてみます。

 これら「明るい話」と「暗い話」。

 あえてこういう風に分類してみますが、どちらもある種のワンパターンだと思います。

 そして、こうして考えていくと、テンプレ否定がなんなのかという事でとある考えが出てきました。



「別のテンプレ支持者が、他のテンプレを否定してるだけなんじゃないだろうか?」



 これだけという事はないでしょうが、もしかしたらそういう事もあるんじゃないかと。

 これもまたテンプレ否定してる方々がどう考えてるのか、またこういった考えがあるとしてもそれを自覚してるのかどうかは分かりません。

 そもそももっと違った考えによるものである可能性は十分にあります。

 しかし、こういう可能性も否定しきれるものなのでしょうか?

 俺にはそこまでする度胸はありません。

 よほどのことが無い限り迂闊に肯定も否定もできるものではないのですから。

 何が真相なのかなんて、そうそう分かるものではないからです。

 ただ、それでも一つの可能性として言いたい。



「悲劇(暗い話)が好きだから、喜劇(明るい話)を否定してる、毛嫌いしている」



 もしかしたら、という思いです。

 本当のところはどうなんでしょうか。

 それはいずれ分かる日が来るかもしれないという可能性にかけるしかないと思ってます。



なお、明るいとか暗いでは話があらぬ方向に飛びそうなので、今更ですが言葉を多少あらためたいと思います。

 明るい話は喜劇に。

 暗い話は悲劇に。

 多分この方が先ほどよりは物事を上手く示してると思います。



 ただ、こういった好き嫌いが根底にあるのだとすると、もうどうしようもありません。

 完全に趣味趣向、好みの違いになってきます。

 好き嫌いというやつです。

 そこに理由はありません。

「こういう事だから好きになった」というのも、「これだから嫌いなんだ」というのもたぶん違うでしょう。

 好きや嫌いがそもそもの理由なのです。

 それをもとに様々な理屈や理論を出してるだけです。

 もうどうにもなりません。

 嫌いなものを好きになることも、好きなものを嫌いになることも、まず無理でしょう。

 そういうものは、交わることなく対立するしかありません。

 一番よいのは、お互い相手のことをみない、接触しないというあたりになるかと思います。

 それぞれが好きなものを求めていけばよいのです。

 相手を否定することなく。

 相手がこちらを否定してきたら話は別でしょうが。



 人間なんてのは、感情で動くものです。

 そんな動物じゃあるまいし、人間には理性があってだな、という方もいるでしょう。

 俺はそうは思えません。

 人間、感情で動くものです。

 感情が求めるものを、理性を動員して手に入れるよう活動してる、と思ってます。

 そして、感情で動くなんて認められない、として理屈を並べてるだけではないかとも。

 実際どうなのかは分かりません。

 いずれ科学が解明するのを待つしかないでしょう。

 ですが、今回考えたように、テンプレ賛成も否定も、それが感情によるものならば、相反する考えにいたったものを変えることは出来ないでしょう。

 やるだけ無駄かと思います。



 そんなことをするよりは、自分好みの話を見つけてきて、それを楽しんでるほうがよっぽど建設的になるかと。

 そういう話を仲間に紹介していけば輪も広がるでしょう。

 まわし読みは同好の士の定番かと思いますし。

 ブックマークをいれて評価点をつければランキング内容が変わっていくかもしれません。

 作者の方に思いを伝えたいなら感想を書く事もできるし、メッセージを送る事もできます。

 それらが新しい流れを生み出すかもしれません。



 ただ、個人的に思うのですが。

 明るい話(喜劇)がもてはやされるのは当然だと思います。

 何が悲しくて落ち込むようなくらい話を読まなくてはならないのか?

 おそらくですが、悲劇よりは喜劇の方が見ていて楽しいと思います。

 そう思う人は多いのではないかと考えます。

 アンケートなどで集計をとったわけではないから何とも言えませんが。

 それに、悲劇が好きな人はそれでいいけど、俺はそういうのはばかりというのはごめんこうむりたい。

 どちらかといえば明るい話が好きだし、暗い話は敬遠したい。

 悲劇はなるべく避けたい。

 悲惨な状況が続くにしても、それは乗り越えるべき困難として存在するだけにしてもらいたい。

 困難が終われば、乗り切れば、そこには幸せな結末が待ってるもとのしたい。

 お話は、「めでたしめでたし」で締めくくってもらいたい。

 だからこそ、喜劇のほうを楽しむことになるでしょう。

 小説家になろうにそういう話があれば、楽しく読んで、ブックマークをして評価点を入れていきたいと思ってます。



 これと似たような考えや思いを抱いてる他の人もいるでしょう。

 その方々が、同じようにブックマークして評価点を入れて感想を入れてるから、ランキングにもそれが反映されてるのかと思います。

 実際、ランキング上位に入ってくる話はたいていは読めるものですから。

 あとは個人の趣味趣向に合うかどうかになります。

 それが合致すれば、ブックマークするし評価点を入れることになるでしょう。



 おそらく。

 テンプレとは、喜劇的展開のテンプレでもあると思います。

 だったら、俺は小説家になろうでテンプレと呼ばれているものを楽しく読んでいくことになるんだろうなと思っています。

 そして、そういうのとは別の方向性、別のベクトル、別の方面の話を求めてる方が、自覚のあるなしを問わずテンプレと呼ばれてるものに違和感を感じてるのではないか、と思いました。



 そういう下手の考えでした。

 実際、何がどうなってるのかは調べてみないと分かりません。

 が、こういう考えもあるんだなと思っていただければありがたい。

 何かの参考に……はさすがに無理かな。

 なっていたらよいけど。

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