11月10日
昨日見た夢
僕は下らないものばかりを創る発明者で、今までに見るたびに北の位置が変わる方位計や、ありもしない町の地図、相談すると必ず迷ってしまう占い機、いつ鳴るかわからないわからない目覚し時計、ことわざを捏造する機械(二兎を得た漁夫の皮算用、など)や、欲望する機械、器官なき身体などを作っては、一人悦に入っている(それはオナニーそのものだと思う。気持ちが良くて、人のために役立たない)。
でもそれだけでは思うように儲からず、明治のカールだけの毎日でだんだん衰弱してきている僕はオナニーさえする気にならない。
僕はオナニーしたい一心で、ひとつ儲かるものを作ろうと思い、機械を二つ製作する。
それは、『愛してるEXα』と『抱きしめてⅢ+』と名付けられ、今僕の目の前にある。
『愛してる』シリーズはコンドーム型の男性用セックス感度向上装置で、セックスのときにいちいち考えなくても愛の言葉を自動でささやくことができるように設計されており、あまり気が乗らないときや言葉を発する余裕がないときでも、相手の女の子の気分を盛り上げることができる。
αになってからの改良点は、ピストン運動の強弱と愛撫の組み合わせによって発せられる言葉のバリエーションが増えたことで、たとえば、右おっぱいにキスをしながら、左手で右脇腹をなで、膣に対するペニスの圧力が体重÷10×√2kg/秒より高かった場合は、
「もう君のことしか考えられない」
同条件でキスが首右側だった場合は、
「このまま朝なんかこなきゃいいのに」
といった具合。
『抱きしめて』シリーズはフィルム状の挿入型で女性用。
同じく+になってからは、「噛んで」 「焦らして」 「弄んで」 「叩いて」 等が追加された。
それら二つの効果を自分で確かめるため自分のペニスに『愛してるEXα』を、ちょうど目の前にいたプリンの膣に『抱きしめてⅢ+』を装着してプリンと一緒に試そうとするが、
プリンは途中でアヤミになったりキョウコさんになったりして、どれが誰の言葉なのかわからなくなり、最後には相手が他人のあいつになって自分で自分を犯しているような不快な気分になる始末。
また、あいつに「ざまあみろ」といわれて。
朝になってみると、トランクスが。