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10月2日

アヤミとフリーダ・カーロ展を資生堂ギャラリーまで見にいった。母親から血まみれで生まれてきて膣から首から上だけ出してぐったりしている赤ん坊の絵があった。母親の顔にはシーツがかけられている。

 「私の誕生」というタイトルだ。ぐったりしているのではなく既に死んでいるのかも。

赤ん坊がフリーダだとすれば、彼女は死にながら生まれてきたって事?彼女がとても愛しく思えた。

アヤミも、その絵をずっと眺めて動こうとしなかった。

僕の目は反復横跳びになって、アヤミと「私の誕生」を、3回半行ったり来たりした。

4回目にアヤミを見つめて、僕はアヤミが交通事故でフリーダみたいになったらどうするだろうと考えてみた。でもアヤミの不健康な姿というのはどうしても浮かんでこなかった。

アヤミは美術館よりプールのほうがやっぱり似合っている。

帰る途中、行ってみたいところがあるというので、下北沢で降りた。行ってみたいところというのは本田劇場の横のケーキ屋だった。

うまかった。アヤミは食べた上に持ちかえりで3つも買って帰った。弟と親の分だそうだ。

ヴィレッジヴァンガード寄っていつもの如く本を背表紙で買う。今回は2冊。

別れ際、5回目のキス。だいぶなれてきた。これからはキスの数もわざわざ数えるのはよそう。

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