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シンギュラリティ  作者: わかば細工
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プロローグ

西暦2100年。

一世紀前に予言された「技術的特異点」を2045年に迎えた人類。

技術は急速に成長し、人間が不老不死な存在であることは今となっては当たり前の事実となった。

現実よりも鮮明なバーチャル空間の開発、医療技術の発達により本物の体と比べても引けを取らない人工義体の開発、そして、人を超えた存在、「人工知能」の誕生。

技術の発達は映画の中でしか語られなかった未来を文字通り実現したのである。

中でも人工知能の誕生は、世界規模の騒ぎが起きるほどだった。

「人間を超えた人工知能」「人が作りし超人類、人工知能」「【悲報】人類、人工知能に完全敗北wwwww」と、ひとつの真実が世界を駆けるのにそう時間はかからなかった。

事実、人工知能は人類を超越した存在として世界を震撼させた。

人工知能は「人間の完全上位互換」として世界に広まり、産業ではもちろんのこと、医療や災害救助の現場では「人間よりも早く正確に適切な処理を行える」存在として重宝され、今や世界の職業の9分9厘は人工知能が担っている。

相対的に人類の需要は衰え、人間が行う仕事は消滅。

「職人」や「モデレーター」といった人間しか行えないような職業も人工知能が全てこなすようになり、今となっては人間が作った陶器よりも人工知能が作った陶器の方が品質もいいし信頼できる、と一世紀前じゃありえなかったことが現実となっている。

昨日までビジネスマンだった人が明日から無職などという笑い話は現実のものとなり、やることを失くした人々は趣味や特技にふけるようになった。

当然の流れと言ったら当然だが、仕事が唯一の生きがいだった人々は仕事を奪われたことで生きる意味をなくし、自ら命を立つことさえあった。


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