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つくりものの美学
人工の灯りに
何故、人はこうも惹かれてしまうのだろう
イルミネーションに
都市の夜景に
プラネタリウムの星々に
作り物の美しさでしかないはずなのに
根元から見上げるライトに照らされ
細い枝はまるで雪化粧
この世のものとは思えぬ
作り物の美しさでしかないはずなのに
ドレスも
アクセサリーも
ガラスの靴も
この世のものは全て作り物
作り物だからこそ美しい
流れる記憶
積み上げられた歴史から
受け継がれた技術から
その美は生まれる
自然界では不可能な
幻想を人は生み出せる