表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
結ぶモノ  作者: 羽瀬野田真奈人
1/1

-始まり-

薄暗く、ぼんやりとした黒で覆われた空間に俺は立っていた。周りからは、ガシャンガシャンやゴウンゴウンと、大きな機械が動いているような音が絶えず聞こえてくる。けれど周りを見渡しても音の正体は分からない。


「『運命の赤い糸』というモノを、アナタはどう思いますか?」


唐突に聞こえてきた言葉に振り向くと、ぼんやりとしたなかでも人型であると分かる、はっきりとした輪郭を持った、それ以外は分からない《なにか》が居た。《なにか》は俺の反応を待たずに続ける。

「赤い糸をロマンチックなモノだと肯定的にとるか、それとも存在しないモノだと否定的にとるか。そこは個人の価値観によって違うでしょう。けれど、ワタシはいつも不思議でならないのです。」

なにが。

「なぜ、ヒトは『赤い糸』だけを信じるのでしょうか?青、緑、黄、白、黒といったように自分たちの周りには無数の色が溢れているというのに。」

なにが言いたい。

「例えば『青い糸』が本当に存在しないと言いきれますか?赤い糸の結ばれた小指の隣の薬指に結ばれているかもしれないのに。同じように『緑の糸』や『黒い糸』も、どこかの指に結ばれているかもしれません。なのにヒトは『赤い糸』のみを信じている。」

そんなの有るわけがない。

「本当に?」

だって、聞いたことがない。

「それはアナタがまだ、知らないだけです。すでにアナタの指にも結ばれているかもしれません。」

そう言うと《なにか》は私の方に一歩踏み出した。俺はよくわからない恐怖を感じ、少し後ずさる。

「こんな風に」

俺が後ずさったのを見た《なにか》がそう言うと、空間を包んでいた黒が消えていき周りの景色が、音の正体が見えてきた。


俺の周りでは、指に様々な糸を結びつけられた腕が、ベルトコンベアによって流されていた。


驚きと恐怖によって動けない私に《なにか》は近づき、俺の手を取ってきて--



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ