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黙示録  作者: 山本正純
第三章 12月27日
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ミッシングリンク 2

 午後2時20分。警視庁でデスクワークをしている木原は合田警部からの電話に出た。彼の隣には神津がいる。

「合田警部ですか」

『単刀直入に報告する。水無元太と神谷歩美が繋がった。特急ブルースカイ号爆破事件当時元太と歩美は車内で会っていたそうだ』

「分かりました。こっちは神谷サツキに確認してみます。水無元太さんをご存知ですかと」

 木原は電話を切ると神津と一緒に警視庁捜査二課へと向かう。


 午後2時30分。木原たちは警視庁捜査二課に到着した。そこでは神谷サツキがデスクワークをしている。

「神谷サツキ。少しいいか。聞きたいことがある」

 神津の言葉を聞き神谷は顔を挙げた。

「何の用ですか。捜査一課の刑事が。こっちは怪盗リアス式海岸絡みの事件の捜査で忙しいのですよ。ここはあなたたちが来る場所ではありませんよ。捜査協力の要請なら上を通してからにしてもらえます」

「そうではありません。神谷歩美さんについて聞きたいことがあります。神谷歩美さんの友人関係についてです」

「そんなことを聞いてどうするのですか」

「神谷歩美。水無元太。常盤光彦。この3人の繋がりが分かれば真相に辿り着ける。だから教えろ」

「そこまで妹の交友関係には詳しくないけど、歩美には彼氏がいました。名前は朝霧睦月さんだったかな。こっちから質問するけどその水無元太さんか常盤光彦さんのどちらかは鉄道関係の仕事をしていたのではありませんか」

「はい。常盤光彦さんは青空運航会社の車掌でした。水無元太さんの父親の水無信彦さんは青空運航会社の副社長だったそうです。その水無元太も常盤光彦も7年前の爆破事件で命を落としました」


 すると神谷サツキは椅子から立ち上がった。

「やっぱり。妹の趣味は鉄道鑑賞だったから、その2人のどちらかが鉄道関係者だと思った。その3人に繋がりがあるとしたら、鉄道関係だと思うよ」

「分かった。因みに神谷歩美の出身校はどこだった」

「東都高校です」

「ありがとう」

 

 居づらい空気が捜査二課に流れていたため、木原たちは足早に捜査二課を後にした。

「あの3人の繋がりは鉄道関係か」

「そうだとすると、どうやってあの3人の接点が生まれたのかが疑問として残ります」

「ああ。常盤光彦と水無信彦は同じ運航会社の社員として繋がる。そこに息子の水無元太が絡んでもおかしくない。だが、神谷歩美と水無元太の出身校は違う。常盤光彦との繋がりも見えない」

「とりあえず神谷歩美の彼氏という朝霧睦月に話を聞いてみるか」

「そうしましょうか。神谷歩美の彼氏なら何か知っているかもしれませんから」


 木原は合田警部にこのことを電話で報告しながら駐車場に向かう。

「木原です。神谷サツキさんに話を聞いてみました。神谷歩美さんの趣味は鉄道鑑賞で、あの3人の繋がりは鉄道関係ではないかと言っていました。それと朝霧睦月さんは神谷歩美さんの彼氏だそうです。これから朝霧さんの所に話を聞きに行きます」

『分かった。お前らに任せる』


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