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エピローグ〜まだ終わらない〜

「ハァ…ハァ…ハァ…」


植木はずっと廊下を走り回っていた。

いつのまにか内免とは離れてしまったようだ。

走り疲れたので、最初に入ってきた場所に戻るため、階段を降りようとした。

(………)

ここは中央階段。

自分が話していた怪談話の舞台となっていた場所だ。

いくらなんでもあんな話は信じられない。

でも、それよりも金子が話していた事が実際に起こってしまったという事実の方が信じられない。

(どうしよう…)

ここを降りれば入ってきた場所まではすぐだ。

でも怖い。ライトはどこかで落としてしまったらしく、階段の先が暗くて見えない。なんだか永遠の闇につながっている気さえしてくる。

「階段なら他にもあるよね……」


そう言っておりようとした足を引っ込めて、別の階段の所に行こうとした。

ガッ

その時、階段から生えたなにかに足首をつかまれた。

そのまま植木は宙に投げ出された。

落ちている間に自分を投げたなにかの正体を見た。

それは手だった。

ひじから上の辺りの手の部分がそこにあった。

その手はとても青白く、気味が悪かった。

ドン ガン ボキッ

ゴロゴロ バキッ ドゴッ

骨が折れる音と階段をころげ落ちる音が交じって響いた。

痛みは感じなかった。

感じる前に、植木は死体となっていた。

死体となったそれの姿はひどいものだった。

手や足はありえない方向に曲がり、目は飛び出ている。

血はそんなに出ていなかった。

植木を落とした手は、階段に吸い込まれるようにスーッと消えてしまった。

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