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太陽

懐かしい場所。

あの子と出会い、遊んだ場所。そしてあの子が連れ去られた場所。そこは自分がいた孤児院だ。


ああ、夢だな


あの時から何度も見た夢だ。

しばらくすると可愛らしい少女が笑いながらこっちに走って来る。手には小さな白い花があった。月のような少女だった。自分を包み込んで微笑んでくれるような人だった。

この先を知っている。この花を括って貴方にあげるって言われて待っている時にあいつらが来て、最後は決まってあの子が連れ去られたところで目が覚める。なのに今回は少し違った。


「出来た!はい、プレゼント」

「・・・え?」

「さっきあげるって言ったでしょ?もう、聞いてなかったの?」

「いや、そうじゃなくて。いつもはこんな事なかった」

「何言ってるの?いつもって何?それよりも・・・はい!」

「あ・・・ありがとう」

「この花ね。すごく頑張って太陽を浴びるんだよ。小さいのにめいいっぱい空に伸びようとしてるの。だから・・・だからトレスも太陽を恐れないで」

「え?」


その少女は最後に笑って光に包まれた。



目を開けるといつもの見慣れた天井だった。そしてさっきの夢の事を考える。


・・・太陽?


太陽は嫌いだ。

眩しすぎる。

光が強すぎて自分の闇が強くなる。照らされれば照らされるほど闇が濃くなる。

見ないようにしてきた。闇を考えてしまうと生きていくのが辛くなる。なのに


「・・・何でかな」


いつのまに太陽が近づいてきてたんだろう。

あの子を失って、反抗して、学園に入れられた。それからは周りに興味を持たず、出来るだけ係わりにならないように過ごしていたはずだった。なのに、気づいたら太陽みたいな奴らがいる。

小さなことで笑って、悪い事が許せなくて、常に輝きながら色んなことを頑張っている太陽。

俺には月ぐらいの輝きがちょうど良い。あの子みたいに控えめだけど安心するくらいの光が良い。

あんな強い光は辛い。

見つめるのが辛いなら最初から見なければいい。興味を持たなければ良い。興味が無ければ失った時の苦しさも感じなくて良いから一石二鳥だと思った。なのに、いつの間にか見てしまったみたいだった。気づいたのならこれから元の自分に戻れば良い。そう


「・・・めんどくさい」


なにもかも。





今少し忙しいので、次は2週間後くらいになるかも知れません(-_-;)


1週間に1話を頑張ってはいるのですが…。

すいません(/_;)





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