決意
初投稿です(^^)
広い心でお読みくださいm(_ _)m
「僕が恐くないの?」
「どうして?」
「だって、院長が悪魔だって・・・っ化け物って!」
「院長が間違ってるのよ。トレスは皆より少し強いだけで、誰よりも優しいのよ。知ってるもの。」
優しい笑顔。
可愛らしい声。
5才の女の子の中でも飛びぬけて可愛かった。
あの時から院長を筆頭に恐がられ、避けられた。
そんな中唯一僕を避けずに、今まで通りに接してくれた女の子。
嬉しかった。嬉しくて嬉しくて、この子はどんなことをしても守ろうと思った。
それを伝えると、
「本当!ありがとう!じゃあこれから何があっても私は安心ね。」
嬉しそうに、楽しそうに笑ってくれた。
その笑顔に更に守りたい気持ちが大きくなった。
一緒にいると安心した。月みたいな女の子。
だけど・・・
「いやぁぁぁぁぁ!トレス!助けて!離して!」
あの子は連れて行かれて守るために言う事をきいた。
訓練を受けろと言われればどんな訓練も受けてきた。
人を殺せと言われれば躊躇わずに殺してきた。
なのに
「・・・なんだ。ずいぶん前に死んでたんだ。」
10才の時にようやく手に入れた情報には、あの子は連れて行かれて数ヶ月で殺されていた事が書いてあった。
もう言う事をきく理由もない。
「・・・守れなかった。」
泣かない。泣けなかった。
ただ1つだけ決めた。
大切な人はもう、つくらない