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第二十二話 影と残像と

「だァァァァァァァ!ちくしょーーーーーーーっ!!」

警察の面会室でカヌレが叫ぶ。近くにいるガレット刑事がうるさいと突っ込む。頭を掻きむしるカヌレの前で、ガラス越しにサバランがニタニタと微笑んでいた。


サバランを追い詰めてから一ヶ月後。

面会室では約束通り、オセロをやっていた。そして、カヌレが白色、サバランが黒色だが…。盤面は見るも無惨な状態。カヌレの白はどこにもなく全て真っ黒だった。

「サバラン、ちょっもう一回!もう一戦やろ!」

「面会時間は終わりだ、帰るぞ!」

ガレット刑事に肩を掴まれ、ずりずりと面会室の外へ連れ出される。カヌレがもう一戦!と喚きつつ、サバランに次は絶対勝つからなぁーー!と涙目で叫ぶ。サバランはニタニタしながら手を横に振った。

「いつでもお待ちしておりますよ、カヌレ探偵。」


カヌレ探偵事務所に戻されたカヌレは、探偵机に顔を擦り付けるブツクサ言っていた。

「普通さぁ…あんなに盤面真っ黒になることとかある?…私どこで何をミスったのかさっぱりわからないんだけど…。今のところオセロで全敗してるんだけど?え?…今度違うボードゲームなら勝てたりするの?他のボードゲーム…今度あれか?将棋でも持ってくか?いやそりゃあったのが私よりご年配でそりゃ経験あるから、まぁ強いのは納得なんですけどもね…。」

「毎回毎回、よく面会しに行くわね、カヌレ。」

ポムが呆れたように言う。タタンも傷が治り、今では執事としていつも通り紅茶を淹れていた。その言葉にカヌレがまぁね…と照れくさそうに笑って探偵机にへばりつく。

「でもあのサバラン、割と読めないやつだけどそんなに悪いやつでもなさそうだよ。いやまぁ、また悪いことしたらさ、私が牢屋に入れるしかないけども…。あーあ、フィナンシェたちも事務所再建して、共同捜査は今でもたまにしてるけどあんまりしてないし、なんかこう暇だなー…新たな謎来ないかなー。」

呑気にそんなことを言ってるカヌレをポムが呆れたように見る。

「ほんとあんた懲りないわねぇ。ていうか、フィナンシェにどうやってシュトーレンを倒したのか、聞きたかったのに教えてくれなかったんだけど?なんで?」

カヌレがめんどくさそうなフワフワ声で喋る。

「あー…あの男は結構やばそうだったからね…ただの殺意とかじゃなくて…もう根っからの惡人っぽかったし…。話してもあまり良い話じゃないから、やめたんじゃないかなー。」

「でも気になるもんはきにな…。」

ポムがそう言いかけた時だった。カヌレの体に赤いレーザーの点が見える。そのまま首元あたりからおでこに行き…。すぐに彼女が青ざめつつ叫ぶ。

「カヌレ!危ない!」

カヌレがへ?と言った途端、窓が勢いよく割れた。そして、銃弾がカヌレの額に到達する直前、どこからかマントの男が飛び出してカヌレを手で押した。どこからか登場した怪盗ノクターンだった。そのままカヌレをばっと抱きしめると、事務所の割れた窓からどこかへ飛び去ってしまった。

「ちょ!カヌレ!」

ポムが窓に向かって叫ぶが、2人の姿はない。再びレーザーポインターが事務所を襲うかと思われたが、レーザーポインターはそのまま消えてしまった。一応撃って来た方向を確認するが、誰もいなかった。


1人のスナイパーが建物の影に隠れながら、悔しそうに言った。

「惜しいね、もう少しで打てそうだったのに。」

すぐに立ち上がりその場を去る。その人物は少しだけ唇の端を上に上げていた。

「…ずいぶんと楽しませてくれそうだ、カヌレ探偵。」


その頃、カヌレは見知らぬ建物に着地されていた。どうやら隠れ家のようだが…。周囲を見渡す。少し古い建物だが、それなりに清潔感はある。しかも2階で窓も小さくすりガラスのため、通りから見える感じはない。

「…ありがとう、怪盗ノクターン。」

そう言ってカヌレが彼の方を向いた時だった。彼は仮面を手で押さえていた。しかも血が垂れている。思わぬ事態にカヌレが驚き、即座に自分のポッケを探る。

「ちょ、待って待って、怪我してるじゃん!応急処置しないとっ…!」

「いや、大した傷じゃない…しばらくすれば治る。」

「いや流石にそういうわけにはいかない、テイッシュこれ使って…。」

そう言ってティッシュを差し出しながら近づこうとして、いきなり床が抜けた。やはり築年数は古いらしい。

「わっ!」

「…っ!」

即座に怪盗ノクターンが両手で受け止め、下に落ちないようにする。その瞬間カランという音が響いた。

カヌレが慌てて体制を取り戻し、彼の方を見てお礼を言おうとした時だった。

「えっ………。」

両目の間から血が垂れているが…仮面が半分割れていた。そして、顕になった黒目に覚えがあった。見慣れている優しい目…。彼は彼女を気遣う目をしつつも、正体がバレたことを理解して、覚悟したような目をしていた。


見覚えのある黒目。


カヌレは恐る恐る…震える声でつぶやいた。


「ホワイトショコラ…君……?」


読んでいただきありがとうございます!

なんと、なんと…作者のエックスが今回も割愛されました。なんと悲しき事態。みんなエックス見に来てね。

というわけでそんなことは一旦置いといて、なんと今回でシーズンワン!完結です!!え?!こんなところで完結?!と思う方!私の作品を愛してくれてありがとうございます!作者嬉しすぎてとりあえずサバランのように狂ったように手叩きします、バッチンバッチンパッチンパヌチン。

というわけで、この作品の感想とか面白かったー!とか読破後の質問とか、以前書いたキューアンドA回のままでOKです。スクショなり、して拡散OKですので、ご友人やご家族等、もしくは読んだ人たち同士でお楽しみくださいませ。作者もそれをされると喜びます。ではみなさま!シーズンワン、ありがとうございました!

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