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【第十四話 快楽と思えば幸せ(後編)】

「駒の選別は終わったぜ、サバラン様。」

隣の部屋からシュトーレンが顔を出した。サバランがカッサータの近くで、再びピアノを弾き始める。今度は少し情熱的な旋律だ。

「素晴らしいです。お二人とも仕事が、早い早い。ぼくちゃんグフフ…超助かる〜。アハッ!私が大人しくしてるわけないじゃないですか。少しずつ仕掛けて、いつか起爆…?甘い考えだ。導火線なんて、適切な長さにしないとね。突き落とすプロはちゃーんとそこらへんしっかりしてるもんさ?」

彼はニコニコと微笑んだ。それはさながら、孫を見るような老紳士の優しい瞳だった。

「まぁ…なんて可哀想に。こんなことをするなんて…正に外道め!痛かったろう、辛かったろう。え?人の気持ち?もちろんわかりますよ。だからこそ…人の不幸は蜜の味…自分が陥れたのなら尚更、楽しくて仕方ないノザァ!ウキャキャ♡」

ジャンジャン荒っぽく鍵盤を叩き始める。シュトーレンが相変わらず元気なようで…とため息混じりに言うと、ピアノのそばにきた。カッサータがワイングラスを傾けながら不満げに言う。

「あーあ、喉渇いちゃった。仕組むの大変だった。シュトーレン飲み物持ってない?」

「あるぜ、たちまち喉が潤うのがな。銃口だ。」

そう言ってカッサータのすぐ横に発砲する。銃声にカッサータは全く怖けないどころか、嬉しそうに微笑んだ。冗談めかしく言う。

「やだ〜。撃たれちゃう♡」

「銃声もロマンチックで素敵ですよね〜!私はその音色好きですよ。地獄の入口みたいで。」

ピアノの前で拍手するサバラン。シュトーレンがははっそりゃ良かったと笑った。


タタンは地上に耳を澄ますと、静かに顔を横に振った。マドレーヌも即座に梯子を駆け上がり、地上に耳を傾けるが…静かに首を横に振る。

「チッ…いろんな奴が騒いでるせいで、うまく聞き取れねぇ。どーやら新聞に載ってるみたいだけどな。」

「もし彼が隠れ家にきていれば、新聞を置いておいてくれてるかも。急ぎましょ。」

女怪盗ソルベの言葉に全員が頷いた。


バコっと蓋を開ける。地上に出ると、そこはもう家の中だった。

「ここが隠れ家よ。」

女怪盗ソルベが即座に周囲を確認する。みる限り誰もいない。彼女に続いて続々と一同が隠れ家に上がる。見た目はオンボロ屋敷だが、綺麗に清掃されているのか埃はあまりない。みる限り二階建てで、十分な広さがある。型番は古いが…それなりのソファや、椅子などもある。

「結構いい隠れ家じゃない?」

ポムが繁々と内装を見ながら言った。フィナンシェが静かに聞く。

「悪くない。オンボロ屋敷だけど家具があるあたり…元々は家の主はいたのかな?」

「そう。病気で亡くなった。今はもう誰もいない民家。私たちの隠れ家として使わせてもらってる。」

「無断使用、立派だ。」

彼の皮肉に、彼女が黙って睨む。すると、タタンが机の上に置いてある新聞紙に目を止めた。

「新聞がございますね。」

「怪盗ノクターンが来た。新聞でわかるかも。」

全員が新聞を覗き込む。表紙には何もないが…タタンが次のページをめくった途端だった。そこには写真が貼られていた。

「えっ?!」

「うそ?!」

全員が驚きの顔になる。そこには、ポム、タタン、ガレット刑事、クレールの4人の写真が貼られていた。新聞にはデカデカと見出しが出ている。

『怪盗ノクターン、正体は4人の男女!』

『我々の考えを覆す、驚きの正体!』

唖然とする一同。ハッとした様子でポムが叫ぶ。

「あたし違うわよ?!」

「私もでございます!」

タタンもすぐさま言う。戸惑うカヌレの横でフィナンシェが冷静に分析する。

「君たちの主張はひとまずとして、確かにありえる。そもそも怪盗がどんなに見た目がそうであれ、1人の男性とは限らない。4人もいれば、誰ががいない時に他の誰かが怪盗ノクターンとして現れることもできる。それに…。」

彼は少し考えるような顔をしたが…混乱する全員に言った。

「返送できるのが何人かによる。もし全員返送できるのであれば…一体誰が誰に変装していたか分からない。…そう…つまり、それは本当に当人だったのか?」


こんばんは。Ameme-H(星くず餅)です。

投稿時間遅れてすみません。そのためXのリンクは割愛します。いや怪盗ノクターンの正体が決まらなくて〜…なんて理由ではありません。昨日の寝る前にはすでに決めてました。

じゃあ何が作者を阻めたのかと?

布団です。これはもう仕方ない。布団が私を捉えて離さなかったんです。ヤダヤダいかないで〜!!(泣)と泣きつかれたら、そりゃ流石の作者だって悪魔の心を持てませんよ。仕方ねぇな、もうちょっとだけだぞ?可愛い奴め…といった感じでそばにいてやりました。そして自分が包まれました。あとは皆様ご察しの通り、夢の中です。ちなみに目を覚ましたら、布団から飛び出してました。それでも熱くて右回し蹴りで足首にかかった布団を跳ね飛ばしました。ハッ!裏切ってやったぜ!そして今日もこの布団で寝ます。


追記:布団、怪盗ノクターンの仕業だったみたいです→https://x.com/Ameme_H_Novel

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