ドローン破壊大作戦
丸テーブルの上、村の地図と手書きのメモが広がる。
ミアが身を乗り出して興奮気味に声をあげた。
「とにかくさ!待ってても仕方ないでしょ?
どうせ見つかるなら、先手必勝!ドローン、まとめてドカンとやっちゃおうよ!」
フェリシアも頷きながら、袖をふりふりして同調する。
「そうだよ~!みんなでわいわいって行ったら、きっと大丈夫だもん!ドローンなんてこわくな~い!」
その勢いにユノもつい笑いそうになるが、カティアは腕を組み、真剣なまなざしで首を振った。
「待て。勢いだけじゃダメだ。相手はAIだぞ?
ひとつ間違えれば村が本隊ごと見つかる。慎重に動かないと全員危険だ」
ミアがふてくされた顔でゴーグルをくいっと上げる。
「でも、カティア姉ちゃんは慎重すぎるんだってば。
あたしなら絶対上手くやれるって!ドローンの動きもパターンも昨日バッチリ観察済みだし!」
フェリシアもミアの背中からひょこっと顔を出し、ニコニコと微笑む。
「ミアちゃんがいれば、なんでもへっちゃらだよ~。ね、ユノお姉ちゃん?」
全員の視線がユノに集まる。
リーダーとして決断を求められているのは、やっぱり自分――
心のどこかで(カティアの言うとおり、慎重にすべきかも)と思いながらも、
ミアの自信満々な笑顔に押され、気づけばうなずいていた。
「……うん。ミアに任せてみよう。
ドローン破壊大作戦、始めよう!」
ミアがガッツポーズで飛び上がる。
「よっしゃー!みんな、出撃準備だよ!絶対成功させるから、楽しみにしてて!」
カティアはため息混じりに肩をすくめる。
「……まったく、お前たちは……。
でも、やると決めた以上は全力でサポートする。絶対、無茶はするなよ」
ユノも微笑みながら立ち上がる。
「みんなで協力して、村を守ろう」
こうして、
星霊族の少女たちによる“ドローン破壊大作戦”が、ついに始まる――。