崩れる平穏
初めて小説の最初の部分をかきました。3日坊主の僕は2日でこれを終わらせました。続きとかは、また3日坊主になっちゃって、多分滅多に書かない、と思います。学校生活、楽しいので。では、どーぞ。。
父が帰ってこない。
昨日、学校から帰ってくると、いつもは食卓でのんびりと食事をしていた父さんがいなかった。まぁ、俺もたまーに部活帰りに友達や先輩たちと一緒に遊びに行ったり、レストランに行ったりして遅くなるが、大人ともなればその後で一日オールで酒を飲んでたりするだろうから、きっと父さんもそういうノリで友達たちとどっか行ってるんだろうなぁと思い、
「パパは知り合いとどっかに出かけたのか?いいなぁ」
と肯定する感じで母さんに聞いた。しかし、母さんは逆に顔をしかめながら黙って、どこかへ行く準備をしていた。時計の針は0と6の数字を間にはさんで、ピンと伸びていた。
変なこと聞いたかなぁ、と思いながら階段を登っていき、奥側の自分の部屋に入り、はしっこにカバンを置いて、その中から新聞と今読んでいる本を取り出し、机に向かった。
今、玉介が読んでいる本は、「ガイアーズの遺跡」という本である。この本はフィクションで、からくりが盛り沢山の遺跡を天才の集団がどんどん解いていって、後々お宝の山にたどり着くものの、1番最後のしかけ、落とし穴に気づかず下のフロアに落とされてしまう。その後に天才たちはある古代文明の亡骸を見つけ出すもその落とし穴から抜け出し、その遺跡から出たのは1人、そこで物語は終わる。
もう一つの新聞は、このガイアーズ遺跡にとてもよく似た遺跡が発見されたという報道を書いたものである。果たしてこれが偶然なのか、はたまたその新聞記者がただの遺跡を誇張しすぎているのかで、玉介は迷っていた。
玉介が二種類の紙を蛇のように睨みつけていると、壁とドアの隙間から「きゅう!晩飯食べるよ〜」と大人っぽい声がしたので、いつものように慌ただしくドアを開き一階へ降りて行った。
待っていたのは母ではなく、姉の瑠那だった。
「あれ?ルナじゃん。何してんの?」と、いつもはほぼ友達とサークルに行ってこの時間帯には帰ってこない3つ年上の姉に意外そうに聞くと、瑠那は、「ちょっと言えない用事。」と静かに受け流すようにいうと、「お母さんと買い物行ってくるー」と付け加えて、もう玄関で待っていた母と、さっさと出て行ってしまった。
変なことに、食事の準備はとうにされていた。いつもは、玉介はフライパンやら茶碗やらに乗っているご飯やお菜を、テーブルの下の棚から取り出した皿にのせて、それでから机に運んでやっと、飯を食べるのだが、今日はいつもと違い、フライパンはとっくに空になっていて、炊飯器の中もご飯は無く、それらはすでに皿に入っていて、玉介の食事の定位置に置いてされしてくれていたのだ。
少し怪しく思った玉介は、母と父の両方にメールを送った。
「何かあった?」
でも、返事が返ってくるまでは、いつも通りでいよう、と思った。
二週間後は中間テスト。前までは灼熱の夏が続いていたのが嘘のように、最近の寒さも増し、長袖を着る人、2枚着の人などが急に増えてきた。
そういえば、樹ニは何をしているんだろう、と、ふと玉介は思った。
樹ニは3つ年下の弟だ。彼は、玉介や瑠那と同じで卓球をしているが、いつも家に帰ってくるのは、きょうだいの中では1番ノリで早い。玉介はほぼ6時ぴったり、瑠那は早くても7時半過ぎくらいだが、樹ニは、4時半には帰ってくる。樹ニが通っている須賀小原中学はここから近いので、玉介は、彼が帰ってきてから部活の準備をしてまた家を出、玉介が帰ってくるまでに部活が終わり、また帰ってくる、という考え方をしていたが、樹ニは、部活を毎日1時間しかしていないようだ。
というのも、詳しくは後ほど書くが、玉介も瑠那も、毎日3時間は卓球をしている。特に瑠那は"Blue LINES"という強豪サークルに属しているので、友達とどこかに遊びに行くと言ったら、たいていはみんなで卓球をしているのだ。
さて、黙々と飯を食べている玉介の耳は、トン、トン、という軽い音をつかまえた。
定位置からは真後ろにある階段を、玉介が首をぐるりと回転させて見ると、タブレット端末を持った樹ニが降りてきていた。
「タブレットを持ってる、ということは、お前、まーたできたのかよ、早すぎるわ」と、玉介が察したような口調で喋っていると、樹ニは、
「ちがうよ」と返したので玉介は驚きに驚いた。
「ママから...パパが行方不明だって...」
.........は?
思わず口から出た。
樹ニも、玉介も、もちろん瑠那も、母のLINEはもっている。だが、母が末っ子の弟だけにメールを送ったのは、初めてのことであった。
「見せて」
玉介が言うと、樹ニは明るいパッドの画面を見せた。
『たつ。聞いて』
『うん。なにママ』
『パパ、失踪した』
『なにそれ』
『ママね、パパのケータイに、メール送ったの。今日こそオールしないでよって。電話もかけたの。でも、メールに既読はついてたのに、電話に出てくれないから、仕方ない男だって思ってたらね、急に長文がやってきたのよ。』
玉介と樹ニは、どうやったら父が失踪なんてするんだ、と思ったのだ。しかし、事態は深刻だった。
『てかなんで、そんなことになるの、1日くらい大人は余裕だと思うけど』
『別人が父になりすましてたの』
ふたりは背筋が凍りついたようだった。
どうでしょうか?初めて書いたので、どういった改善点があるか、よければ教えて下さい。まぁ教えて下さっても続き書くの忘れてしまったりするのが僕ですので、本当に皆さんが時間がある時だけでいいですよ。あと、あまり面白くはなかったかもですが、ここまで読んでくれてありがとうございます。ではまた...