表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神が創りしこの世界  作者: 小林マコト
苦しい一週間
9/45

4月19日 金曜日


 ミサイドから聞いた。

 あの体のだるさは、私の特殊な体質から来るものらしい。

 その特殊な体質とやらについては詳しく話してくれなかったのだが、暫くはあのような思いはしなくていいようなので、また時間のあるときにでも話してもらおうと思う。

 ミサイドが言うに、「語るべき時」が来たら。


 一昨日の注射器の中の薬は、創造主に特別に創ってもらったものらしい。

 いやはや、私はやはり恐いもの知らずだ。


 そういえば、ミサイドは神になったらしい。

 火曜日と水曜日の間に。

 特に儀式的なものはないらしいけど、創造主に捉まって逃げられなかったという。

 その間に私がどんな苦しみを味わったのか、創造主は知らないようだ。

 くそう、あの馬鹿な創造主め。もし会ったら一発殴らせてもらう。

 無理だろうけど。


 こんなことを思っていると、またミサイドに神にそんなことを言うな、と叱られるかもしれないな、と思っていたら、ミサイドも同意してくれた。

 驚いた。ミサイドが私に同意するなんて。

 でも、創造主が薬を創ってくれていなければ、私は今頃どうなっていたか。

 怖い怖い。


 できれば創造主にも礼を言いたいものだ、と私が言うと、ミサイドはあの黒い携帯電話で誰かに電話をして、私に携帯電話を渡した。

 何だろう、と思いながら、私がもしもし、と言うと、中性的な声が返ってきた。


「やあ、今は初めまして、かな? ソフィーさん。創造主はボクだよ」


 声が、出なくなった。



  苦しい一週間  完

(神様!? ミサイド! 何故私が神と会話をしないといけないんだ!?)

(君が礼を言いたいと言ったんだろう)

(ミサイドに聞いた通り、ソフィーは面白いね)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ