ゑ16! 「罪悪感と激情だけでは償いは出来ぬ罪」
はい、びっくりしました。
え、何に、ですか?
そりゃあ、アクセス数が654という驚異の数になった事にですよ!
ほんとは第一期終わる頃に300だったら良いかなーなんて考えてたんですが、いや、もうその二倍を超えちゃいました!
どうしよう…アクセス数1000を超えたら何かイベント、と言っても記念小説を上げる的な事を考えてたんですが……。
こんなに早く伸びていくとは思っていなかったので、何も案が無いです…。
おっと、本編前にべらべら喋ってしまった。
続きはまた後で。
Σ
アイヴン。
それは、地球には存在しない。
月の、裏側。
そこに、とてつもなく広大な城が広がっている。
大きさにして、1000km四方に広がる。
月の直径が約3400km程なので、九分の一程にも広がっている。
魔法で隠蔽されてはいるが。
城を建てたのは蛇神四柱。
庭の部分が周囲に広がり、実際の城は700km四方である。
少々アンバランスなその城の庭には、【シュバイツの森】とは比べ物にならない程の強さを持つ怪物がうようよいて、城の内部にも、中心の針の先程の居住区以外は、中心に行けば行くほど強い怪物が存在する。
これは、蛇神四柱が警備の為に行ったのでは勿論無く、彼ら曰く、「アトラクション」である。
この為、アイヴンは腕試しの場として使用される。
年間100人以上の人間が訪れる程の人気だ。
しかし、今までに中央まで辿り着けた者は5人しかいない。
一度入れば死ぬまで出る事は出来ない。
後を引き返せば別だが、それは余りにも情けない事なので、近頃では初めから、「庭全てを通る」、「第三大広間迄は進む」等、自らの目標を初めで低くし、達成した時に、まだ行けそうなら行き、それ以上無理ならば引き返す、というのが主流になっている。
入るには受付で申し込まなくてはならず、まさにアトラクションである。
入る際には何処まで行くか、自らの目標を設定するが、皆が無難な目標を設定するなか、受付を絶句させる目標があった。
「居住区に着く」
昔ならば、まだそれを書くものは何人かいた。
だが、最後に辿り着いた者が出てから500年も経つと、誰も書く事はなくなった。
「あの、間違いではありませんよね?」
きっとこの無謀な者は、大恥をかくだろう。
「ああ、間違いない」
その男は、名をシガイヤと言った。
門をくぐり、直後、姿が掻き消える。
目にも止まらぬ早さで走るシガイヤは、口許に笑みを浮かべ、呟いた。
「待っていろ、闇の蛇よ……この手で息の根を止めてやる」
Σ
白柱の部屋は、清潔感の有る、簡素な物だった。
家具と言えば、まるで病院の様に規則正しく並んだベッド。
その一つに葵を寝かせ、白柱はどうしたものかと頭を悩ませた。
きっともうすぐ目を覚ますだろう。
その時にまた暴れれば、止めざるを得なくなる。
だが、彼女を傷付ける事は望まない。
動きを封じようとも、闇になれる彼女ならば、拘束も余程残酷な魔法でなくては効果がない。
それでは意味が無い。
ならば、素直に説得してみる事にしよう。
「……っく……」
葵が顔をしかめ、そして、ゆっくりと目を開いた。
そして白柱を見つけ、軽く睨み付けてくる。
それだけだった。
「少しは、落ち着けたでしょうか」
声を掛けると、ほんの一瞬葵の目に狂気の闇が見えたが、すぐに目の奥に隠れてしまう。
「………私は、あいつを殺すの」
その言葉は、まるで殺したくはないと言っているようだ。
「理由を尋ねても?」
聞くと、葵は少し迷い、頷いた。
「あんたなら、大丈夫な気がするしね」
そこから語られる話。
いつの間にいたのか、赤と青も話を聞いていた。
「私は、償いをしなければいけない………そうじゃないと、瑠璃に、顔向け出来ないから」
そう言って黙り込んでしまう。
「何故貴方が責を負うのですか?」
疑問を口にすると、葵ははっきりした口調で、
「私のせいだからよ」
そう言った。
「それは違うんじゃないか?君の行動に責が有る様にはとても思えねーよ」
青が優しく言うが、葵は首を振り、自分を追い詰める様に言う。
「私は、苛めに気付けなかった。堕騎士の操りに気付けなかった。………弟を、守れなかった」
そして、自分の体にぎゅっと強く腕を回す。その手が細かく震えていた。
「ほんとは、死ぬべきよ。だけど、謝りもしないで死ぬなんて出来ない。………それ以上に、顔向け、出来ない………だから」
「だから、背負いすぎだっつーの」
そう言いながら、青が優しく葵を抱き、頭を撫でる。
「お前は、良くやってる………頑張りすぎだ、バカ野郎」
葵は、それでもまだ、自分を許せていなかった。
「……慰めてくれて、ありがとね………それでも、償いは、しなきゃ」
「俺を殺すとか、か?」
黒く部屋に響く声。
青が腕に力を込め、葵の体に走る震えを、抑えている。
「………あんた」
怒りに依る震えは、少しずつ強くなっていく。
「黒、貴方がいては困ります。即刻退室してください」
そう言うと、意外な事に、黒柱はあっさり背中を向けた。
言葉を、残して。
「残念だったな、娘」
その言葉は、葵に突き刺さる。
「お前も又、誰かの復讐の対象の様だ」
ゑ
「………じゃ、送って貰おうかな」
逃げ出した後、役目を思い出したらしいレリノアがすごすごと戻ってきて、テーベがそう声を掛ける。
レリノアはしゅんとした様子で、こくんと頷いた。
そして、軽く腕を振る。
すると、平べったい月の様な物が出てきた。……見た目じゃテーベの陣と大差無い。
「早く乗ってよ……」
そう言うので、足を踏み入れると、
「ひゃうっ……な、なんでもないから、さっさと入って!」
……?
ま、気にしない気にしない。
また一歩踏み出す。
「やぁっ……っの、乗ってってびゃ!」
最後思いっきり噛んでたな。
てゆーか。
この丸いのは何なんだ?
レリノアの感覚が通っているようだが。
試しに、ジャンプしてみた。
「っっっ~~~!!!!………ヘンタイっ…ばかぁっ!」
レリノアが悶絶し、こちらを睨み付けてくる。
結局、全員が乗り終わる頃には、レリノアは完璧に呂律が回らなくなっていた。
「………はぁ……はぁ、いぃくぅよ~!」
そんな締まらない掛け声と共に、
……。
え?
いつの間にか歴史有りそうな町の真ん中に移動していた。
「お、おりぃてぇ!はひゃくぅ!」
皆が慌てて降りるが、ラムネスだけは残っていた。
レリノアが、ラムネスの服を掴んでいるのだ。
「えへへ~、ラムネスぅ~………………今夜、しよぉー」
……性格変わりすぎだろ!?だから何なんだあの月みたいなの!!
「え、今夜?ま、まぁ、良いけど……」
「約束、約束のぉ、キスしてぇ!」
見てるこっちが恥ずかしい。
…フツーに人通りも有る道なんだぜ!ばいばい羞恥心っ、て感じだな!
だが、ラムネスはしっかりとキスをし、「続きは夜に」とか抜かしやがった。
うん。
まぁその、アレはテーベよりラムネスが上らしいな。
レリノアは、そのまま月の様な物を消し、「セイリアムで待ってるから」と言い残し、ふらふらと歩き去っていった。
「おやぁ!誰かと思えば腑抜けの…おっと、テーベ先輩じゃないですかぁ!」
いやらしい声が聞こえてくる。……いや、性的な意味ではなく、性格的にだ。
「ん?あぁ、ピクシーちゃんか。驚いたよ、まだ生きてられたんだね!?」
そう返すテーベは、額に青筋が浮かんでいるが、対する「ピクシーちゃん」は、気色悪いニヤニヤを顔に浮かべ、明らかに面白がっているようだ。
「ぎゃははは!当たり前の事言わないで下さい!バカみたいな質問で思わず笑いが漏れちゃいますから!ぎゃはははは!」
耳障りだ。
漏れるどころではない、大爆笑を聞かせてくれる。
「ぎゃは、……おぉ!?可愛子ちゃんいっぱい連れてんじゃん!ねぇ、そこの彼女!」
うわっ、こっち見るなっ!
って、え?
どこだ、ここは。
薄暗い倉庫の様な場所。
すぐ近くにあの吐き気を催す顔がある。
「ねぇ、僕と良い事しない…?」
瑠璃ちゃんスイッチ、入りました!
「やぁ、あの、だ、駄目です…」
「まぁ、そう言わないでさぁ、……体から、力を抜いて、ついでに服も脱いで!ぎゃはははは!……ってあれ、面白くなかったぁ~?」
何だこいつ。何でこんなに気持ち悪い。
いや、何より。
どうして体の力が抜ける?
そして、何故ボタンを外していっている!?
まさか、操られている…!?
いやだ。いやだいやだいやだいやだ!
こんな奴と<初めて>をするなら(しかも女で!)、佐野や古島とした方がまだましだ!……いや、それは無いか。
「気付いた?気付いた、気付いたぁ~!体は素直だね~!本能にさぁ!ぎゃははは!」
マジで、うざい。
服ははだけて、下着が相手にばっちり見えている筈だ。
だが、それも気にならない。
コイツを、何とかして黙らせたい。
葵みたいに、【覚醒】できたら…。
「怖い?怖い怖い怖いぃ~?えへへへへ、大丈夫、すぐに気にならなくなるよぉ!」
下着に手が掛かりそうになった時、体の動きが止まった。
代わりに、気色悪い笑顔が近付いてくる。
回りが、薄暗い。
まだまだ明るいのと同じだ。
光が、隙間から差し込んでくる。
あぁ、もっと暗くなれば良いのに。
その瞬間。
「な、何だ!?もう場所が分かったのか!」
あいつの気配が消えた。
相変わらず体の自由は効かない。
だが、変化はあった。
暗い。居心地が良い。
このまま、寝てしまおう。
ゑ
「お兄ちゃんが、お兄ちゃんがぁ!」
黛がパニックになっている。
テーベは何とかして魔力を探ろうとするが、ダミーが数千と町にばらまかれていて、全く掴めない。
他の皆は足で捜しに行って、今は黛とラムネスと自分しかいない。
その時だった。
「わわわ、私の借りた倉庫にヘンタイがっ!…動かなくてっ、でも生きててっ、回復があんまし効かなくて、ラムネス、エッチして!」
「…レリノア、事は夜にしよう。今は、瑠璃が先だ」
混乱した様子で走ってきたレリノアが、瑠璃を見たと言う。
「えっと、倉庫って?」
すると、レリノアは走り出した。
「あ、あのっ、ラムネスに、プレ……あ、いや、父さんが持ってけって言うから、仕方無く持って来た物を入れてた貸倉庫で、開けたら、真っ暗で、変態で、」
しばらく走ると前方に「貸倉庫ユニコーン」の看板が見えてきた。
「動かなくてっ、でも生きててっ、魔法でされててっ、解けなくてっ、」
看板の先には幾つもの大きさの倉庫が立ち並び、大きさによって値段が変わっていた。
その内一つにレリノアが飛び込む。
「お兄ちゃんっ!」
服をはだけてピクリとも動かない瑠璃を見つけ、黛が抱き着いた。
だが、テーベは他の事に驚いていた。
瑠璃の生み出した闇。
その闇に、温度があったのだ。
ひやりと冷たい闇色は、まるで何者をも拒絶している様で。
そのくせ、とても心地好かった。
ゑ16!終わり
ゑ17!に続く
はい、青さんイケメン!
白柱優しす!
んん、書いてて楽しいキャラですね。
って、こんな話じゃなかった。
はい、前書きでも少々触れましたが、記念小説を書きたいと思います!
そこで、内容について書いて欲しい物を、大雑把な感じで提案して頂けないでしょうか?
例えば……誰か一キャラに絞って一話完結の何か書いたり。
「このシーンの意味が分からん」「展開付いてけない」
の意見にお応えして、補完小説書いたり。(今のところそういう声は無いですが)
何か書いて欲しい物があれば、是非感想にお書き下さい!
えっと、受付出来るのは…そーですね、1000超えるまでです。
ではでは、日曜日も楽しみに待って頂けたら幸いです!




