ノムのはタダ、サイコーだぜぇ
続いて、ショーンが次の瓶を開けた。
「よし、次は芋の焼酎だ!」
「え、待って待って、それまだ若いから――」
ノールの制止を無視して、ショーンが一気に注ぐ。
ごくり。
「……ごほっ、つ、つえぇ!」
「言わんこっちゃない」
陽真が笑いを堪える中、ショーンは涙目で顔を真っ赤にしていた。
「だ、だが悪くない……これは“荒削りな可能性”の味だ!」
「ポジティブすぎる……」
ノールは苦笑しながら、別の瓶を取り出す。
「これは麦のお酒です。香ばしくて軽いですよ」
注いでみると、黄金色の液体からふんわりと甘い香り。
陽真がひと口飲む。
「……うわ、これ、やばいな」
「どうやばいんです?」
「飲みすぎるやつだ」
「確かに!」とショーンが豪快に笑う。
その後も、桃ワイン、りんご酒、ぶどうのスパークリングまで。
三人はどんどんテンションが上がっていく。
ショーンは「これ輸出しよう!」と叫び、ノールは「でも全部私が飲みます!」と即答。
陽真は焚き火のそばで、椅子にもたれてぼそりと呟いた。
「……俺、働かずに最高の晩酌してんな」
「いいじゃないですか!」
ノールが頬を赤くして、笑いながらコップを差し出す。
「この瞬間のために作ってるんです。飲んで、笑って、また飲む」
「……それ、ちょっとわかるかもな」
陽真はにやりと笑い、彼女のコップにトクトクと酒を注いだ。
こんな、酒も悪くねぇな
まぁ、たまにはだが