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ポニーテルは酒!酒!
「……ノールだ。よろしく頼む」
ショーンの紹介に、俺は眉をひそめる。
「どんな達人なんだ?」
少女はにっこり笑った。
「こんにちは。ノールです。酒が好きで、酒しか作りません」
「……酒しか作らない?」
「ええ。ワイン、ビール、焼酎、ブランデー、果実酒……あらゆる酒を作ります」
「錬金術師なのに……」
「ええ。酒作りが私の錬金術です」
なるほど、完全に変わり者だ。
でも俺は飲むだけなので、これは悪くない。
ショーンは満足そうに胸を張る。
「ね? 最高だろう? 陽真は働かずに飲める!」
「……働かないのはお前だけじゃないか?それでいいのか?」
「もちろん! それで全員ハッピー!」
軽く流されたが、錬金術で酒かぁ
どんな味になるのか楽しみだ。