フルアコ使いが増えて欲しい、という話
皆さん、ギターと聞いたらどんなものを想像するでしょうか?
きっと大抵の方は、ストラトキャスターであるとか、テレキャスターを想像することと思います。
では、タイトルにあるフルアコはどんなギターなのか、と気になる人が居ると思います。
端的に言えば、湾曲したアコギにピックアップ……音を拾う機械を取り付けたギターです。
私は思うのです。
このフルアコを使う人が増えて欲しい、と。
さて、フルアコ使いで有名なところ、というと少し難しさがあります。
私自身がジャズとかカントリーを聞かないタイプの人間なのでね。
そうですね……。
思いつくところで言うと、ジョー・パスがギブソンのl-5であるとか、レッチリのジョン・フルシアンテがグレッチのホワイトファルコンを使っていたはずです。
たぶん他にも居るのですが、思い出せないので諦めます。
このギター、端的に言えば少し取り扱いが難しいのです。
特にロックというのは、音がジャキジャキしている、歪ませているイメージがあると思います。
これをすると、ハウリングを起こして、凄いことになるのです。
ハウリングがどういったものかといえば、黒板を引っ掻く感じの音が鳴ります。分かり易い表現としては、ホイッスル音です。
さてその上、純粋に弾きづらいです。
ハイフレット、音が高いところになると、ストラトとかよりかは弾きづらくなります。
ボディーが太いのでね。
……あとは、音が少しロック向きではないとかがあるのかな? 少し丸まった、こもるような音がしますので。
まあ、たぶん他にも色々とあったりします。
しかし、しかしです。
そのデメリットにも勝るほどのメリットがあります。
そう格好良い。
ギターにおいて最も重要なのは何か、これはよく問われる大きなテーマです。
私はこれは至ってシンプルで、ロマンだと思うのです。
演奏性? 音? そんなものは知ったことではありません。
最も重要なのは、格好が良くてロマンがあることです。
例えばです。弾きづらいギターをバリバリに弾いていたら、本当に格好良いと思うのです。
それに、他のちょっとしたメリットの話です。
アーチトップギターは、結構軽いです。
レスポールというギター界の重量級が居るのですが、これが4キロ中盤から5キロを前後する程度の重さです。最近は肉抜きして軽くして、4キロ前後というのを聞きました
っで、件のフルアコ君はなんと3キロ前後です。
凄い軽いのです。
軽いことのメリットとしては、長時間の演奏でも疲れません。
ですので、フルアコは非常によいギターなのです。
それに、先程音がこもるという話をしましたが、これも一つの魅力です。
こもるというのは、温かい音が鳴るということでもあるのです。
ですから、弾き語りとかにも向いています。
さて、これを読んでいるギタリスト、または将来ギターを始めみたいと思っている方、一つ言いたい。
二本目のギターにフルアコをお迎えするのはどうでしょうか?
……一本目はお勧めしません。弾きづらいので。