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もう一人の回収人2

「いや、だから。こんな物騒な場所に呼べるかよ」

「だって、お前じゃ死人が見えないんだろ。それに眼鏡は梯子をかけた罰だ」

 ――なんだ、お見通しだったのか。確かに俺では死人が見えない。回収人はきっと、この殺人者を自分が見張るから、他に被害者やあるいは共犯者がいないか見て来いと言っているんだ。そしてそれは生きている人間とは限らないと。

「仕方ないな。でも、罰とか言うな。あいつに何もするなよ、約束しろ」

「何にもしねえよ。それに約束を破るのはいつだってお前らの方だろ」

「あっ……」

 こいつ確か、自分の邪魔をしなければ無事に故郷まで送ってやると言っていた気がする。

 俺たちは既に別の船に梯子を渡して、こいつの邪魔をしてしまったということか。だとすると、俺たちは今全く安全じゃない。

「なあ、オオミを呼ぶ前にもう一つだけ聞かせてくれ。この殺人者とあんたは知り合いなのか? こいつ何者なんだ」

「この馬鹿か? こっちの船の回収人だ」

 何人もいる回収人の一人か。そう言えば、燃える心臓を回収する船は無数にあると言っていたな。

「自己紹介する暇がなかったね。僕も回収人でーーそうだな、君たちでいうところのこの人の『後輩』だよ。回収人が二人もいると混乱してしまうよね。僕のことはローヌとでも呼んでよ」

 全く凶暴さを感じない顔で愛想良く笑うのが余計に恐ろしい。悪いけど返事ができず、無視して俺たちの船の方を見て叫んだ。

「オオミ! こっちに来てくれ」


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