警告と勧告1
警告と勧告 アオチ
「あれ? そんなはずないんだけど?」
何がそんなはずないだ。こうなるとこいつの話してたこと全部、信ぴょう性がない。
「あれ、フォルムからしてタンチョウモドキだよな」
「心臓を喰う鳥な」
回収人が淡々と言い直す。
どっちだって良い。何でこんなところに現れたんだ。そいつの影はだんだん大きくなって、確実にこちらに向かってくる。俺たちの心臓を狙いに来たんじゃないよな。
たった一羽だ。回収人がまたあの弓の銃で仕留めて終わるんだろう……って、
「おい、どうして突っ立ってるんだ。せめてあの手から生えてくる盾くらい出してくれよ」
回収人は全く動かず、タンチョウモドキを見つめている。
一瞬、手から剣を出すような素振りを見せたローヌも、両手を降ろした。
どうしたんだ、さっきまで俺を諦めないとか、思わず惚れそうなことを言ってくれていたのに……
そこら中に光っている星雲を蹴散らしながら、タンチョウモドキが俺たちの前に降り立った。
相変わらず動きが荒々しい。昨日甲板で見た時の恐怖が蘇る。
思わず隣にいたオオミを庇って前に立つ。そんな俺をチラリと見ながら、回収人が言った。
「よお、久しぶりだな。コスモスの詰まった心臓喰を喰う鳥」
「お久しぶりです。探しましたよ。とまり石の中にいるとは……あなたらしい」
コスモスの詰まったーーさっき電車で回収人が話していた、あのタンチョウモドキがこいつか。
「お前こそ、どうしてこんなところまで追って来たんだ」
「あなたに警告と勧告に」




