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僕らの知らない人2

 え? 血を呑む? 青い血を? 落ち着こう、回収人さんは常にふざけていたい人だってアオチさんが言っていた。

「お父さんの血、美味しいんですか」

「青い血なんてあるかよ」

 二人で突っ込んでみた。

「真面目な話をするぞ。『神様』の概念がないお前たちにどうやって説明すれば良いのかわからないが、真実を単純に伝える」

 声も顔もすっと真剣になり、グラスをテーブルに置いた回収人さんが長い脚を組みなおした。

「俺はーー俺たち回収人は神様の右手の中で生まれた。最初に世界が終わりかけた時、こういう声が聞こえたんだ。『散った命を回収して』ってな。次の瞬間、船と共に海に放たれていた。怖くはなかったよ。いつも神様と繋がっていることを知っていたから。海岸に行きついて、神様の言葉の意味を考えている時、向こうから男が二人連れで現れた。それが俺の最初の乗客だ。他の回収人の船を見かけることもあったけれど、お互い干渉はしなかった。どうせいつか神様の右手に戻って一つになるから」

 アオチさんの顔を覗いてみた。理解できているだろか? 神様って本当に何者なんだ? 回収人さんはお父さんの右手から生まれた? 環境関係の偉い人とかではないのは確かだ。

 アオチさんの横顔は真剣そのものだ。アオチさんが信じようとしているのなら、僕も信じよう。

「神様の監視鳥が俺たちの仕事を手伝ってくれた。世界中を漂っている俺たちの船に適切な人間を誘導してくれるんだ。アオチの会った、あの美しい黒い鳥がその一羽だ。監視鳥はたくさんいるが、担当が決まっているようで、俺の船の周りにはいつもあの鳥が飛ぶんだ」

 そう言ったあと、回収人さんはまた少し黙って、灰色の目を伏せた。

「――なあ、無言ちゃんとウルウを連れて来てくれないか。神様の話は二人にもしておきたい」


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