QUEEN-19
私は製造・部品メーカーの社長を務めている。年商は約6000億、従業員は5000人になる。大卒から一念発起して起業したが、会社一筋33年で、多分に運もあったとは思うが、よく会社をここまで育てられたと思う。近隣業界では、私のことを知らない人はいなくなっている。他の会社の、会長、社長、重役とも仲良くさせていただいている。
私も一人の独裁者には違いないのだろうが、私利私欲のためでなく、もっぱら会社が大きくなるため、お客様に評価して頂くため、社員の生活が良くなるための独裁だった。ゆえに会社の重役や社員との関係も良好で、彼らは私のことを慕ってくれるし、先日若い社員の一人からは、「紳士の鑑」とまで言われた。また、転職してうちの会社にやってきて、そのまま勤め続ける者も多い。うちの会社は「働きやすい」「居心地がよく会社のために頑張りたくなる」そうだ。社長冥利に尽きるところである。33年間、真面目に、人のためを思って会社を営業した証拠だ。会社内で人望のある社長とよく言われたりする。
しかし、どうだろう。会社のために、あるいは自分の家族(妻52歳、息子23歳、娘21歳)のために、一生懸命努力してきたが、自分自身を癒す要素はこの33年間、ほとんどなかったように思える。私は馬車馬のように働いたから。
だからこそ私はこのままの調子で、死を迎えてしまうのかと思うと虚無感にとらわれる時があるのである。私には何かが足りない気がするのだ。さてどうすればいいのか。
会社外に信頼のおける村上という者がいる。村上は様々なことに長けており、パイプも広いため、秘密裏で動きたいときは、私は村上に相談することにしている。村上に33年間会社一筋だったことによる、虚無感について相談してみた。
村上は答えた。「それは自分へのご褒美ってやつですね」確かに、自分自身の心が喜ばされたり、癒されたりすることは、あまりなかった年々であった。村上は続けた。「会社重役以上の人が、こういった悩みを抱えられることは多いんですよ」そう聞いて、私もそんなものかと安心した。村上は「私個人的にも、日頃から社長には大変お世話になっております。全力でもって社長のご相談に、尽くさせてもらいます」といった。村上は言った。「良好的にではありますが、社長は人を支配する日々でした。では、たまに良好的に、人に支配されると、バランスが取れて良いのではないでしょうか」と。
村上の言うことに、一理ある。では、どんな提案をしてくれるのか、村上に尋ねてみた。村上は「ソフトSMなどどうでしょうか。社長がM役になるのです」 村上、なんと言うことを言うのだ。相手のいいなりになり、縄で縛られたり、鞭で殴られたりするあれであろう?そんなことは望んではいないぞ、私はいつでも常識人でいたいのだ。
村上は答える「縄とか鞭とかありません。だからソフトなのです。キツイことも痛いこともありません。若い女性に癒される会社重役以上は多いのです。いつも格別にお世話になっている社長のために、非常に良質な分別もある、若い女性をご用意いたします。社長は高確率で損はしないと思います。また、私にもその女性にも守秘義務があり、その場での秘密は絶対厳守されます。私にも、社長のために頑張らせてください」
私は村上の言うことに安心した。村上がただの1度も私を裏切ったことはないし、今のところ村上などに相談したプロジェクトは全て成功している。私がSMなぞをやっていることを知られてたら大変なことになるが、そこの秘密も厳守される。社員、取引先、仕入先、顧客そして家族の信用を失い、株価も下落してしまう。大変な問題なのだ。そこの秘密が厳守されて、やっと1歩を踏み入れることが出来るのだ。ここは、再度村上の出した舟に乗るべきか。
しかしソフトSMときたか・・・ それは具体的にはどのようなものなのだ? 村上にさらに聞いてみる。痛さなどを除いて、やんわり若い女性から支配されるものらしい。それなら、私にも出来そうだし、時には若い女性に支配される時があっても、一人の男として悪いものではないと思う。「百聞は一見に如かず」をモットーとしていた私だ。一度ソフトSMなるものを、話しのネタとして経験しておくのもいいであろう。一度はやってみようか。ソフトSMが合わなければ、2度目はなしでよい。具体的な日時や費用や場所などは、後日村上に提示してもらうことにして、村上の下を後にした。
それから、日常の仕事に精を出す私に戻った。一週間ほどして、村上からのメールが入った。若くて分別のあり、美しい女性を手配できたそうである。場所は都内某所の一流ホテルのスイートルーム、約一週間後土曜日、13時以降からのスタートであるそうだ。さすが村上、手が早い。あえてインターネットにも記載していない高級クラブから手配した女性であるため、報酬は1回10万円だそうだが、最高級の高級クラブが噛んでいるからこそ、特に守秘義務は守られるし、身バレはない。会って損をした感じのしないと思われる、美しい女性であるそうだ。社長に対面して、その子の良さを味わってもらいたいため、あえて写真は送らないという村上のメールだった。私は村上に、来週の土曜日定刻前にその場所に向かうと、返信を送った。
一週間後の土曜日、村上が事前にスイートルームを手配していてくれたため、直接ホテルのスイートルームに向かった。部屋番号も聞いている。珍しく緊張しながら扉をノックすると、ゆっくりと扉を開けてくれたのは、若くとても美しい少女だった。少女は優しく笑い、「私はりのと言います。社長さん、今日はよろしくお願いします」といった。高級クラブから派遣されているとので、美しい娘であろうとは予想していたが、ここまで若く美しい娘であるとは思わなかった。歳は19歳の大学一年生であるそうだ。ボンデージ、グローブ、ニーハイブーツで身を固めている。そして、今まで嗅いだことのないような香水のとてもいいにおいがする。私は一瞬にしてりのにとろけてしまった。
妻も若いころ「絶世の美女」といわれていた。私の娘もその遺伝子を受け継いでか、やはり「絶世の美女」と言われている。私の娘は21歳である。その二人よりも明らかに美しい。社長という立場柄、「美女」と言われる人を沢山見てきたが、りのより美しい女性を見たことがない。私はどぎまぎしてしまった。りのはこう言った。「社長さん、初めてのことでしょう。緊張するのはわかります。今日は、りのに全てをゆだねてください。縛ったり、痛い思いをすることのない、ソフトソフトSMですから」私は、自分の娘より若い女性に支配される快楽を、もう理解したように思った。またりのは、一つだけ条件がありますといった。「プレイが始まったら、私のことをりの様か、りの女王様と呼んでください。そうしないと雰囲気がでませんので。プレイが終わったら今みたいに普通の会話で構いませんので」私は二つ返事で了承した。りのはにっこり笑い、黒いグローブを付けた手で、私をプレイルームに導いていく。りのの体温がグローブ越しに生暖かい。私は美しき19歳のりのに導かれ、未知の快楽の世界に堕ちていった。
初めてのプレイは終わった。何と甘美なものであっただろう。このような世界があるとは、全く知らなかった。会社重役以上がハマってしまうのもわかる。さらに、りのはこの世のものとは思えないほど美しい。ああ、そうだったプレイ後は「様付け」はなしの普通の会話だった。
二人は普通の服装に着替え、ソファーに座っている。
りのが微笑みながら私の顔を覗き込みながら聞く。「今日の初体験はどうでしたか?」
私は「そうですね。こんな世界があるなんて知りませんでした。正直とても良かったです。気持ちよかったですし」りのはとってもうれしいと笑った。
りのは言う「うちの高級クラブに金に物を言わして、ぞんざいなことをする重役以上もいます。
でも、社長さんは全くそんなところがなかったです。
一貫してジェントルマンでした。私もこんな素敵な紳士を見たことがありません。
りのも社長さんのことが大好きです」
そんなものなのかと社長は思った。
社長はこう言った。「私は社長という立場にあり、あまり時間が割けませんが、月に1回くらいりのさんにどうしてもお会いしたいのですが、いかがでしょうか?」
りのは笑って答えた「もちろん、社長さんならいつでも大歓迎です。本当にジェントルマンですし」
自分の娘より若い娘に優しく支配される悦びを感じた私は、
封筒に入れた報酬10万円を手渡しした。次は10万円より高くてもいいとさえ思った。
袖を強く引きずられるような思いでに、りのと別れた。
そして村上に感謝の電話を入れた。銀行振り込みでスイート代は支払うので、月曜日には着金すると伝えた。
一方、りのが社長に対して感じた感想である。社長は今まであった男性のないの中で紳士最も紳士であった。歳は3分の1違うとはいえ、私を淑女として扱ってくれた。私が大学1年の最初に高級クラブにスカウトされて半年、こんな会社重役以上にであったことはない。金にものを言わせてか、私の容姿と若さを目的に来るものが、全員と言っても過言ではなかった。
私の生い立ちはそんなに裕福なものではない。父や母からもらった最大の財産は「この美貌」である。しかし、この美貌は誇りともなり、コンプレックスになっている。「私は美貌だけじゃないんだぞ」というほど、勉強をした。友達から「スーパーアイドルになれるのに」と言われたが、私は見向きもせず、大学受験に取り組んだ。結果、人様から1目も2目も置かれる私立大学に進学した。
在籍店には大学4年で、社会人になると通告している。そこに関して、店とトラブルはない。店長も理解がある。私はアイドルにも風俗嬢にも今後なりたくないのだ。一流企業の会社員になりたい。今、高級クラブのSM嬢を選んだのは、家からの仕送りが少ないことと、アイドルを選んでは、売れるかわからないし、売れてしまっては卒業大変だと思ったため、この影のアルバイトを選んだ。断腸の思いだったが、やっと社長の存在に救われた。
私が幼稚園生の頃から、「かわいい、かわいい」と言われた。同級生の男の子も私の前に来ると赤面した。そういった体験から幼稚園児の頃から「自分は美しい」とわかった。しかし、顔だけの女だけにはなりたくないと思ったのはこの頃からであろう。スポーツにはあまり取り組まなかったが、学校の部活や、公民館で開催されているような茶道や日本舞踊や華道やピアノなどの習い事には積極的に取り組技もんだ。今、所作も美しいともいわれるのはこの幼き頃の努力の賜物であろう。私に新規やリピーターが増え、まだ半年高級クラブに勤務しただけなのに、月収が200万円を超えることもあった。しかし、私はこの業界には残らず、一社会人として生きていきたい。そして素敵な彼氏や旦那と幸せな人生を送りたいと思っている。今学んでいる性技も、未来の旦那のために使いたく、このアルバイトを選んだ。今日お会いした社長・・・ 素敵な方だった。年齢さえ若ければ、彼氏・旦那の有力候補だったろうな・・・ 早く会いたかったよ・・・




