Act19 魔法少女は何を願う?
いい雰囲気名二人の前に。
現れたのは・・・・
傍迷惑ッ娘な魔拳少女ナックルミミさんですけど?
いきなり現れた魔拳少女に。
良い雰囲気をぶち壊された・・・美晴さんでしたが。
ツカツカツカ・・・
前屈みで歩いて行きます。
現れた魔法少女ナックルミミさんの許まで。
「危なかったなぁ、ミハルさん・・・って?」
危急を救ったと思い込んだミミさんの前まで来た美晴ですが。
「このぉ~ッ!お邪魔蟲ぃーッ!」
虫を超えて、蟲扱いですか?
で?
メキョッ!
シキ君が観てる前で、美晴さんの怒りが爆発?!
「げはぁッ?!」
ナックルミミさんのお株を奪うかのような、見事なボディブローが炸裂したようですW
「にゃ、にゃぜ?!」
ヘナヘナと崩れ落ちるナックルミミさん。
「なぁぜぇ~ですってぇ!あなたが傍迷惑だからよ!」
キスが出来ずに欲求不満なのでしょうか?
「人の恋路を邪魔するのなら、魔砲少女美晴が赦さないからね!」
そこに、魔砲少女がどう関係してるのやら。
「にゃ・・・にゃぜ??」
傍迷惑っ娘は、ゲキオコぷんぷん丸な美晴さんに撃沈されてしまいました・・・とさ。
「おい・・・美晴。良いのか?」
「ほっときましょう、シキ君!」
未だに怒ってる美晴に、少々呆れ顔のシキでしたが。
ひっくり返って伸びてしまったミミを放っては於けず。
「そうは言ってもなぁ。
もう夜だし、寝冷えされちゃぁ堪らないし」
そう言って変身の解けた魔法少女をひょいッと抱え上げて。
「きっと寄宿舎住まいだと思うんだ。
こんな時間でも制服を着てるのなら」
ついっと夜空を見上げると。
「しょうがないから連れて行ってやらないと」
お姫様抱っこ状態で、歩き始めるのでした。
「むぅ~。役得されちゃったか」
気絶させた張本人の美晴さんが拗ねます。
「なんだよ美晴。抱っこして欲しいのなら、そう言えば良いだろ?」
「むかッ!そんなの・・・言ったらしてくれますか?」
最初は怒って、でも次にはデレて。
「考えておくよ」
「むっきぃ~~~~!意地悪ぅッ!」
傍迷惑っ子の乱入で、二人はいつも通りに戻った。
いいや、ミミさんのおかげで何も変わらなかった・・・そう言うことにしておきましょうか。
・・・善き哉。
瞼を開けると・・・そこは。
「痛たたたたたぁ~~~~」
お腹が痛かった。
「ものの見事に鳩尾に喰らってもうたわ」
「「いやはや、とんだ災難だったな」」
翠のイヤリングも認める程の?
「なに言うてんねんな。
銀ニャンが突っ込めって言うからやろぉ~」
「「悪人かと思ったんだが、違ったみたいだな」」
居たのは悪人じゃなくて、恋人でしょうが。
「「おまけに、宿舎まで送り届けてくれたようだな」」
「あ・・・そうなんや」
恋人は善い人でもあったと。
だが、しかし。
「あの美晴とかいう魔法少女め!
あたぃを邪魔者扱いしおって!赦すまじ!」
男性は赦すにしても、殴った張本人には恨みを抱いたようです。
「「そう。それなんだが。
ミハルと呼ばれる女神と、彼女との因果関係は・・・」」
銀ニャンが目的である女神救出作戦を言い出して。
「「ミミの前に現れた魔法少女には宿っては居ないようなのだが?」」
「やはり~かぁ。
そんな気がしていたんやけど、ミハルはん違いだったんかな?」
左耳からイヤリングを外して床へと置く。
ぼわんッ
なぞな煙を上げて、銀ニャンが実体化すると。
「ティスが求めている理を司る女神。
その存在は何処なりしか?」
猫の癖に腕組みをしながら考えてる。
「そうやなぁ。
ティス様も、もう少し情報をくれたら助かるんやけど」
魔法少女にしてくれた女神の名を告げて愚痴ってしまうミミに。
「それが出来ないから、お前を取り立ててくれたんだろうが」
「へぃへぇ~い。有難いこってス」
黄金の女神であるティスだって、限度があるのだからと釘を刺す。
「相手が喪失された女神だからな。
簡単には見つけられないってことさ」
「あ~ぁ。あたぃはもっとこう、張りのある依頼だと思ったんだけどなぁ」
捜索するのが依頼?
「ミハルはんを見つけて、光の魔力を与える。
闇に冒されているのなら、ぶん殴ってでも蘇らせる気だったんやで?」
ミミがミハルと呼ぶのは、女神の方?
「神社の境内で助けてくれたんは、女神の方やとばかり思うてたんやけどな。
宿ってないなんて反則やんか・・・なぁ銀ニャン」
憧れていたのは女神の方だったと?
「いや、ミミ。
お前を救ったのは女神に準じた異能を持つ者だ。
それだけは間違っていない筈だぞ」
「そやけど、女神やあらへんのやろ?」
・・・どういうこと?
「うむ。
そこも交えて、これから調べねばなるまいな」
「はぁ・・・気が遠ぉ~なりそうや」
まだ、何も分かって来ていない・・・だと?
「ま、学園生活を堪能しながらでも、調べましょうかい?」
「そうだな、ミミにはこれからもぶっ飛ばされ続けて貰うとするか」
そこ?堪能するって言いますか?
「・・・嫌だ」
そりゃそうだW
美晴が夢魔に冒されそうになった晩も、こうして万事事も無しに済んだようです。
いいえ、新たな希望が産まれました。
真実の理を手に出来たのですから。
魔砲少女の美晴さん・・・と。
恋仲に堕ちたシキ君達には。
運命を引き継ぐ者と、宿命を背負う者。
新たな出会いが糸車を廻します。
そして、嘗ての闇が再び蠢き始めてしまいました。
今より数千年も前。
魔法少女達が産み出される・・・いいえ。それよりずっと前の闇が。
美晴の穢れし紋章が表すのは?
一体何者が宿っているのか?
今はまだ、本当の姿を現そうとはしていませんでした。
魔砲少女の宿命。
光と闇を抱けた者への呪い。
紋章が本当の姿を示す時、喪われたままの女神は蘇るのでしょうか・・・
新たなる魔法少女ミミ。
彼女の存在が齎すのは?
希望なのか・・・絶望なのか。
彼女の手に在る蒼き宝珠は、光を失ってはいません。
古から受け継がれて来た運命の石は、蒼き光を放っていたのです。
魔法石・・・聖なる異能。
魔砲の少女・・・魔鋼の機械。
戦う宿命・・・生き残りを賭けた戦。
それは人が手に出来なかった物・・・パンドラの箱に眠るモノ。
明日への希望。
明日への願い。
それは人の求め続けた・・・未来。
魔砲少女と魔拳少女。
二人はこの後どんな運命に翻弄されるのでしょうか?
いや、その前に。
美晴はシキとの仲を深めて行けるのでしょうか?
今話で第1章はお終いです。
次回からは・・・
美晴達は学生なのです。
恋バナを咲かせる女学生なのですよ。
だから。
次回予告!
第2章 でぇ~とぉ?あ?らいヴ? 魔法少女は清く美しく!
Act 1 魔法は誰のために
恋を知った娘、美晴。
もうじき17歳の誕生日が来るのですが。
誕生日と言えば?
そう!誕生日プレゼントではありませんか!
第2章では学園生活の中で魅せる、ほっこりとドタバタ。
そして・・・ばと~~~~る!
乞うご期待アレ!




