第十九話 宴 其の一
太陽が傾いて、朱色に空が染まっている。
時刻は酉の刻(17~19時)。屋敷の中はせわしなく動いている人たちばかりである。
屋敷はろうそくの光で煌々と輝いている。
それからしばらくして、屋敷にいた人全員が座っている。
そんな中俺はその真ん中をズイズイと歩いていく。
上座付近には、家兼が座っており上座の中心には座布団が置かれている。
ボスッ
俺はその座布団に座った。
「………」と皆がこちらを見て、この空間には静寂が訪れる。
「皆の衆。皆のおかげで父上が残してくれていた金塊をすべて回収することができた。ありがとう!!」
と俺は感謝の意を伝える。
そういうと
「松法師丸様…!」
「そんな…松法師丸様から感謝の言葉を聞けるなんて…」と家臣団の中には涙ぐむ者までいた。
「皆の衆。涙ぐむ言葉であったがこれから松法師丸様より大切な話がある」
と家兼が強調するように言うと一瞬で静かになり、俺は話始めることにした。
「…俺は多久城が燃え、父上が自害した数日前。落雷に当たり、意識を失った。皆もよく知っているであろう」
「そういえば、そうであったな…」「確かに。この数日いろいろなことがおきすぎて忘れていたわ」
と皆が口々に言う。
「…俺は、その落雷に当たった衝撃で記憶を失った」
「えぇ?!」「まさか…ありえん」「でも確かにどことなく雰囲気が変わったような…」
と驚いている。
俺は正直に今の状況を皆に伝えることにしたのだ。
なぜならこれからお家再興をしていくにあたって、昔の本当の松法師丸だった時の記憶がなかった時、怪しまれてしまうかと思ったからだ。
「わしは松法師丸様が起きた時に真っ先に駆け付けたのじゃが…本当の話じゃ。兵衛おぬしも見ていたであろう」
とがっちりとした男に家兼が言う。
「…そうですな。家兼様の言う通り記憶がなくなっているようでありました」
と言う。
「兵衛も家兼様も言うのなら本当なのか…」と皆は困惑しているようだ。まぁそりゃあそうだろう。
「皆困惑していると思うが、これは事実じゃ。松法師丸様は記憶をなくされており皆の名前もほぼわからない状態じゃ。最初のうちは松法師丸様も名前を間違えてしまうかもしれんが、その時はちゃんと伝えてやってくれ」
と家兼が言うと少し驚きを残しつつ「ははっ」と言い返す。
またも屋敷は沈黙する。
「…少し、しんみりとしてしまったなぁ…。俺は記憶をなくしてしまったがこれよりは楽しく宴じゃ!皆存分に食べよ!」
と言うと
「おおぉぉ!!!」といい皆が食事を食べ始める。
「んん~!うまい」「おいしいぞ!おいしいぞ!」
と口々に言っている。
…今夜はよい宴になりそうだ。
総合評価1000ptを超えてました!!
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