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聖輪奇聞・転生記!~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
転生記~始まりの伝説編~
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驚異の神闘力で驚きの強さ?聖獣変化唯我独尊!

絶体絶命、万事休すの孫悟空だったが、まさかのピヨちゃんの反乱で?新たな打開策が!


俺様は孫悟空だぜぇ!


「そういう事ならピヨチャン!思い十分食べてみさらせ!」



俺様は有りったけの神気と炎気を融合させる。

そこに、パタパタと?

ピヨチャンが玉の中に飛び込んだのだ。


直後!

強烈な閃光とともに、ピヨチャンと俺様の身体に異変が起きた。

ピヨチャンの身体は光り輝きながら、その姿を変化させていく。

見る見る身体は巨大化し、五色の音色で鳴き、五色色鮮やかなその姿!

俺様の目の前に炎を纏った怪鳥が現れたのだ。


そいつは『四神』のうち、南方を司る炎の聖獣

その名を『朱雀』と呼んだ。


「キィエエエエエエ!」



響き渡る朱雀の奇声。


「す…すげぇ…」


あっ…


すると朱雀の奴が俺様の背後から、その燃え盛る炎の翼で包み隠していく。

俺様の全身に炎が燃え移って来た!?

熱いけど?

焼き焦がされるような熱さじゃない??

身を焦がされるどころか身体中の怪我を治癒し、体力が戻って来ているようだ?

それに溢れんばかりに力が漲ってくる?


「ウォオオオオオオ!」




…って、あれ?


その時、俺様は何となく?

ボヤッと過去の事を思い出したのだ。


あれは確か…

太白金星爺ちゃんのいた桃源郷で、四つの聖獣の卵を手に入れた時だよな?

俺様は四つの聖獣の魂が入った桃を誤って食べてしまい、腹を抱えたまま意識を失って目覚めないでいた。その時、実は俺様は自分の精神世界にいたのである。

そこには四つの扉があって、その扉の一つ…


『朱雀門』


俺様は朱雀門の扉を開くと、そこには巨大な怪鳥が待っていたのだ。

怪鳥は燃え盛る翼を持つ聖なる獣『朱雀』であった。



《私の世界に入り込みし者よ!》


すると朱雀は俺様に語りかけて来たのだ。


「や…」


俺様は突然現れた朱雀に驚き、馬鹿みたいに口を開け目を丸くしながら言った。


「焼鳥ぃー!」


しかも…大きい…

何日分だ?


俺様は頭の中で目の前の焼き鳥を何処から食べるかを模索していた。

そう言えば、桃しか食ってないしよな?

やはりここは肉!肉が食いてぇ!

肉が目の前に!


「いっただきま~す!」



俺様は焼鳥(朱雀)に向かって飛び付いたのだ。


《無礼者!》


朱雀は翼を振り払うと、炎が俺様の身体に纏わり付いて来たのだ。


「あっ?熱い~!」


俺様は燃え移る火を消すために地面?を転がりながら消した。


「なっ?何をすんだよ!酷いじゃねぇか!」


《私を食おうとした奴が言うな!》


「だって…」


《だって…ではない!まったく…こんな奴が朱雀の試練の門を開くとは》


「試練?」


《ふふ…そう難しい事ではない。今からお前に質問を出そう!お前はその問いに答えれば良い》


「簡単そうだな?」


《ただし、お前が私の気に入らない答えを選ぶと、お前は朱雀の炎で焼け死ぬ事になるがな》


「何だって!?馬鹿言うな!ふざけんな!馬鹿焼き鳥!ブーブー!」


《だが、正解したのなら、お前に私の力を与えよう!どうする?試練を受けるか?》


「何かくれるのか?くれるのか?そうか…馬鹿とか言ってごめんよ?」


《調子の良い現金なヤツだな?で、いかにする?》


「あたぼうよ!あっ…当然って意味な?みすみす貰えるもんは手離したりはしない!見事に正解して手に入れてやるぜ!」


《良かろう…》



すると朱雀から二つの勾玉が飛んで来たのだ。

俺様は勾玉をキャッチして、まじまじと見てみる。


「これは?」


《その勾玉がお前の解答を決めるだろう…》


「これがか?よく分からんな~」


《では、問う!もし、お前の前に絶対に敵わぬ強大な敵が現れたとしよう…》


「強大な敵ね?」


《その強敵にお前の大事な仲間が二人、瀕死の傷を負わされたとしよう。助けられるのは一人だけ!一人はお前の師、一人はお前の掛け替えのない友…さて、お前はどっちを救う?》


「師と友?どっちを救うか?師って…三蔵の事か?友って…豚と河童の事か?」



俺様は勾玉をお手玉の様に投げながら考える。


《ふふふ…その勾玉、丁重に扱うが良いぞ?その勾玉にはお前の師と友の魂とが繋がっているのだからな。割れでもしたら?》


「んな?にゃにぃー??」



俺様は慌てて一瞬勾玉を落としそうになったが、素早くキャッチして手に取る。



《右手の勾玉が師!左手の勾玉が友!いらぬ方をお前の手で砕くが良い!砕かれた魂は私への贄となり、代わりに私はお前と契約を結ぼう!ただし、間違った答えを選んだなら無駄死にになるがな?さぁ、お前の選ぶ答えを私に示せ!》



俺様の選ぶ答え?

そんなのは決まっているだろ?

即決だぜ!






場面代わり、ここは再び火炎山の溶岩層。

俺様の身体は神々しい炎に包まれながら、その姿を変えていく。



『聖獣変化唯我独尊…』


俺様の衣が炎に包まれ変化していく?

炎が凝縮された部位から紅色の神衣に、朱雀の鎧が身を包む。


朱雀の冠…

朱雀の胸当て…

肩には鳥の爪の様な肩当てなんかが嵌まり、

鎧は軽装備であるが、全身を覆う炎から力が漲り、戦いで負った傷が消えていく。

更に身体に紅色の模様が浮き出て来て、髪の色が真っ赤に変色し背中まで伸びていく?

何より特徴的なのは、俺様の背中から『炎の翼』が燃え盛んばかりに噴き出し、身体が金斗雲無しでも宙に浮いているのだ。


飛びます!飛びます!猿でも飛びま~す!


この力は獣神変化なみか?

体力と時間に制限がない分、この変化のが全然都合良いし、限界突破で戦える!



「へへへ…これなら…(イケるぜ!)」



先程まで巨大なデカさの蚩尤を見上げていた俺様が、今では逆に見下ろしている。

俺様は如意棒を背中から抜き出すと、如意棒が炎に包まれ俺様の意思で変化した。


『如意朱雀剣』



如意棒が燃え盛る炎の剣へと変化したのだ。


「行くぜぇー!蚩尤!」


「馬鹿な…お前?それは聖獣と合神したと言うのか?」


「うぉおおお!」



俺様の振り下ろされた剣から、炎の業火が蚩尤に向かって放たれたのだ。


「おのれぇー!ちょこざいなぁー!」



朱雀の炎が蚩尤を襲う。

俺様は蚩尤に攻撃した直後、そのまま上空へと飛び上がった。



「逃げるな!掴まえて首根っこもいでやるぞー!」



蚩尤の身体から熔岩が噴き出し飛んできて更に触手が伸びて俺様に迫って来た。

俺様は華麗に飛びながら攻撃を躱し、再び急降下しながら蚩尤に向かって突っ込んで行く。


自由自在に空を飛べる!

まるで鳥になったようだ…


猿なのに…

俺様、猿なのに…

うん。

猿のプライドは少し置いておこう。


それに猿が空を飛んでも別に不思議じゃないよな?

だって、よく三蔵達に『お前、少し浮いてるぞ?』と、普段から褒められているんだぜ!


エヘン!

飛び回る俺様に向かって来る触手を、如意朱雀剣で斬り伏せる。

触手は燃え盛りながら消滅していった。


「馬鹿め!いくら斬ろうと直ぐに再生…ん?」



だが、触手が再生しない?

いや?再生してはいるが、朱雀の炎が再生を遅らせていた。



「馬鹿な…俺の再生力を上回る炎だと?有り得ん!有り得んぞぉー!」


「有るのだよ!」



俺様は蚩尤の上空から落下して来て、如意朱雀剣を降り下ろした。

炎の刃が動揺していた蚩尤をとらえたかに思えたが、咄嗟に出した腕に阻まれたのだ。

だが、俺様の如意朱雀剣はその腕ごと切断した。


「うぎゃああああ!」


強烈な痛みを感じた蚩尤が悲鳴をあげた。


「へん!お前の六本ある腕を全て落としてやるぜ!」





……えっ?


朱雀からの試練の結果はどうなったかって?

見りゃ分かるだろ?


手に入れたさ!

朱雀の力を!


そうじゃない?

俺様の出した答えが知りたいだって?



仕方ねぇな…

今、戦闘中だから少しだけだぞ?


確かあの時、俺様は…



俺様は難問を出して来た朱雀の前で、自分自身の腹を手刀で貫いたのである。


別に自害した訳じゃない…

流れる血が俺様の足元を染めていく。



《……お前、どういうつもりだ?気でも狂ったのか?》


「へへへ…これが夢だったとしても、俺様は…俺様は三蔵も!仲間も捨てられねぇー!」


《で?見返りなく我を諦めるか?》


「諦めねぇよ!」


《どういう意味だ?》


「俺様の答えはこうだ!俺様は目の前に強大な敵が現れたとしても、仲間を絶対に傷付けさせねぇし!俺様が絶対必ず百パーセント勝って守り抜く!ただ、お前の力を得るには贄が必要なのだろう?だから俺様の血を分けてやる!俺様をくれてやる!だが、俺様は死なない!俺様は全て手に入れる!仲間も!お前もな!俺様は強欲なのだ!なはははは!うっ…」



痛みに今にも気絶しそうだった。


《愚かな…そのような出鱈目な回答で私が納得するとでも思ったか?》



呆れる朱雀に俺様は叫んだのだ。


「だから俺様と来い!朱雀よ!そして俺様と共に生きようぜ!」



俺様は朱雀に向かって手を差し出した…

が、そこで力尽き…あれ?

俺様は大量の血を失ったらしく、その場に倒れ気を失った。


夢なの…に…

その後、朱雀は俺様に近寄って来た。



《面白い…面白い奴だ!本当に後先考えぬ奴だ…孫悟空と言う者…》


《良いだろう…》


《お前に興味を持った!》


《我が力!我が命!お前と共に行こうぞ!》




そう言うと朱雀は、俺様の身体の中に吸い込まれていったのである。

同時に俺様の腹の傷が癒えていく…


俺様は寝言で…


「朱雀…よろしくな…」


と…まぁ~俺様は今の今まで忘れていたのだけどな?

まるで、夢のような出来事だったし…




「よし!朱雀よ!俺様達の力を見せてやろうぜぇ!」


『キィエエエエエエ!』


俺様は再び蚩尤に向かって突進する。


「何!?」


蚩尤は失った腕を掴むとその根元から強引に引き契ったのだ。

すると付け根から触手が伸びて来て、それは新たな腕として再生したのである。


「ふんぬぅおお!」



蚩尤は再生したばかりの腕で向かって来た俺様に殴りかかって来たのだ。たまらず俺様は咄嗟に防御するも、俺様の身体の倍以上ある拳をもろに受けて弾き飛ばされてしまった。


「こなくそぉー!」


俺様は吹き飛ばされながらも空中で何とか翻して、岩場に激突するのを免れた。


「!!」


その時、俺様は蚩尤の新たな変化に驚きを隠せなかった。

蚩尤の触手が自らの身体に巻き付いているのである?

それは次第に強固な鎧と化していく。


「そんなもん!」


俺様は如意朱雀剣に神気を集中させると、蚩尤目掛けて特上の神炎弾を放ったのだ。

神炎弾は蚩尤に直撃して、その身体を炎の渦の中に閉じ込めた。


「どうだぁ?そのまま燃え尽きてしまえ!」



炎は次第に蚩尤の噴き出す妖気にて消し去られたのだ。

だが、油断大敵だぜ?

俺様は電光石火の速さで蚩尤の間合いに飛び込み、如意朱雀剣の斬撃を与えてやった。



「ふふふ…効かぬ!効かぬ!効かんぞぉー!お前の技はもう恐れるに足らずだぁー!」



触手の鎧に傷一つ付かないだけでなく、蚩尤は覇気を放ち俺様を再び弾き飛ばした。


「また化けやがって…だが、関係ないぜぇー!」



俺様は如意朱雀剣を構えて更に神気を高めて、

俺様の新たな変化!


『聖獣変化』の力で、

お前をぶっ倒してやるぜぇーーーーー!


次回予告



孫悟空「俺様!マジにかっこいい!猿なのに飛べるし、炎なんか自由自在に操れるし!もう完璧な猿だぜ!」


「本当にお前は自分好きだよな?」



孫悟空「なっ?何だとーー!?って、お・おま・・お前はぁあああ!!」



「待たせたな!ようやく次話は真打の登場だ!」




孫悟空「・・・俺様が主役なのだけど」

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