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聖輪奇聞・転生記!~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
神を導きし救世主!
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三蔵の進化爆発!?月読との対決!!

クローリー(クローン)、倶利伽羅竜王、建御雷との連戦!


最後に三蔵と光明の前に現れたのは?


八百万の神を裏切りし月読だった。


俺は三蔵だ!


俺の前に現れたヤオヨローズ紅蓮隊の連中…

俺はその中のリーダー格の建御雷と、一騎打ちをした。


そして、和解したのもつかの間…

今度は俺の前に懐かしくも、恨みつらみのある月読が現れたのだ。


月読とは、かつてカミシニの集団とヤオヨローズと呼ばれる神の転生者達の戦いの最中、俺達を裏切った男。ここで会ったのも何かの縁だ!

きっちり昔の借りをなしつけて返してやるぜ!!



「ふふふ…君がどれだけ強くなったのか見せてくださいね?三蔵君!いや?『君』と言うには歳を取りましたね?」


「まぁな?『さん』付けでもしてくれるのか?ナヨナヨ兄さんよ!」



俺は錫杖剣を握りしめ、月読に向かって突進した。

俺は月読に剣を斬り付けると、呆気なく月読の身体が消滅していくが全く手応えがない?



『白の勾玉・消幻』



俺が声のする方向を見ると、消滅したはずの月読が頭上から現れる。

しかもその身体が光り輝いる?



『八尺瓊勾玉』



月読の魂から抜け出すかのように現れたのは、七ツの勾玉であった。


「私の持っている七ツの勾玉には、一つ一つ特殊な力がありましてね~?今のは白の勾玉・消幻と呼ばれる勾玉の力ですよ~」



すると、白い勾玉が光り輝き、気付くと俺を囲むように百体近くの月読が現れたのだ。


「幻か?」


が、その月読達は一斉に俺に向かって襲い掛かって来たのである。

俺は向かって来る月読達を近付けさせないように剣を振り払う。


ナッ!


月読の一人が俺の剣を受け止め、別の月読が俺に攻撃を仕掛ける。


幻じゃないのか!?


が、その俺に迫る月読の攻撃は直前で受け止められたのだ。

それは、先程まで俺と戦った男…


建御雷!



「三蔵と言ったな?俺もお前に加勢するぜ!この月読は俺達ヤオヨローズにとって裏切り者だ!俺達が始末する!」



そう言うと、他のヤオヨローズの連中が分身した月読にかかっていく…



「いやぁ~大人数で面倒臭いですね~!」


一人の月読の掌から飛散した勾玉が、

向かって来るヤオヨローズの連中を一撃で返り討ちにしたのだ。


『散りなさい!黄の勾玉・飛遊!』


「クッ!」


「俺に任せろ!」



建御雷が剣を天に掲げると…


『雷の裁き!』



空が曇り始め、天から雷が降って来たのだ。

雷は分身した月読達を次々と消し去っていく。


「やったか!」


が、建御雷がゆっくりと倒れたのである。


「!?」


建御雷の背中には、先程飛散して分かれた勾玉『飛遊』が減り込んでいた。


「建御雷!」



建御雷は倒れながらも「大丈夫だ!」と、俺に合図していた。

だが、ありゃ…致命傷は免れたようだが重傷だぜ…



「ふふふ…僕の飛遊はね、僕から放たれた後は好き勝手に動き回り、一度狙った相手を追い詰める追求攻撃なんだよ~面倒臭がり屋な僕には相応しい武器だよね?そして、一度放たれた以上!三蔵君も…」



俺の方にも無数の勾玉が迫って来た。

勾玉は不規則に飛び回り、それにはまるで意思があるかのように頭上、左右と攻撃して来る。



「俺の本当の力!見せてやるぜ!」



俺は向かって来る勾玉を紙一重で躱していく。

そこに無駄な動きはなかった…

ただ、透き通り、通り過ぎるように勾玉を通過し終えると、勾玉は弾けて砕け散った。


「それは!?」



同時に、俺の瞳の色が変わっていた。



「三蔵君…その瞳の色[力]はまさか!?」



俺の瞳は金色に輝いていた。


「何だよあの野郎!突然、桁違いな力を感じるぜ!あんな力を隠し持っていたのか?」



倒れながらも俺の動きに驚く建御雷。

俺は金色の魔眼の力を、この長きにわたる修業の末、己の意思で引き出せるようになっていた。



「ふふふ…だったら僕も本気でいかせて貰いますよ!」



月読の周りに勾玉が浮かび上がる。

それでも俺は構わずに突っ込み、剣を突き出したが新たな勾玉によって止められた。


『緑の勾玉・絶拒!』



勾玉は光り輝く盾となって、月読を守る。


「この勾玉・絶拒はね?神の力はもちろん!カミシニの力すら貫通出来ないのだよ」


「…………」


無言で攻撃を止めた俺に対して、


「どうしたのかな?」


「セェヤァーー!」



俺の剣が金色の魔眼の力を借りて、更に威力を高め、その一撃は月読の勾玉・絶拒の盾をも斬り裂いたのだ!


「なぁ…なに!?」



それには流石の月読も油断して、後退り…

更に俺の突き出した剣が月読をとらえたのだ。



「終わりだぁー!月読ぃー!!」



が、月読は再び新たな勾玉を出現させた。

勾玉は光り輝くと、そこには月読と俺の真ん中に一枚の鏡が出現する?

そこに映っていたのは俺?

俺の剣は鏡を貫いたと同時に、その鏡の中から俺の剣が俺自身に向かって突き出て来たのだ。

咄嗟に攻撃を止め、剣は俺の額をかすめただけで済んだ。


危なかった…


が、その油断した俺の背後に月読が現れる。



『闇の勾玉…闇喰』



黒い勾玉の中から闇が広がり、俺を覆うように飲み込んだのだ。



「うぐぅわああああ!」



その状況を、ガキ達を安全な場所に連れて行った後、再び戦場へと戻って来た光明が目撃した。


「三蔵さまぁー!」



月読は駆け付けた光明に言った。



「残念だけど闇喰に飲み込まれた以上、三蔵君の身体は消滅してしまいました。終わりですよ?闇喰は骨や肉だけでなく、その魂すら闇に喰われ存在すら消失させる勾玉。正直、殺す気はなかったのですが、僕も今のは危なかった…本気を出さなければ死んでいたのは僕だったかもしれませんので…残念です」


「お…お前ぇえええ!!」



光明は怒り狂い、再び炎の色が黒く変色していく。

それは、倶利伽羅の力だった。


「!!」


(あれは黒の倶利伽羅の力!?まさか…この少年は?)



光明は月読に向かって行こうとしたが、その瞬間背後から衝撃を受けて倒れたのだ。


「そ…そんな…」


それは、月読…



「恐ろしい力を持ってはいても、まだまだ幼い…」



月読の手には勾玉が握られていた。



『灰色の勾玉・陰影』



この勾玉・陰影は影から影へと空間移動が出来るのだ。



「さてと…」



すると、倒されたはずの光明が立ち上がり…



「待てぇ…三蔵様の仇だぁー!」



再び黒いオーラが立ち込めていく。

光明の目は憎しみに自我を奪われ、ガキとは思えない凶悪な悪鬼のような形相になっていた。



『コロス!コロス!コロス!コロス!コロス!コロス!』


「せっかく見逃してあげるつもりだったけど…」



月読の目は冷たく冷酷な瞳になった。



『君、死ぬよ?』



月読と光明が動こうとした時…



『止せ!光明!』



そこに、声が止めたのだ。

光明が声のする方向を見ると、突如空間が歪み、そこから勾玉が飛び出して来たのだ。勾玉は宙に浮いたまま次第に大きくなっていき、中から金色の光が闇を斬り裂いて辺りを照らし出した。


その中から…



「その倶利伽羅の力は使うな!これは命令だ!闇の力はいずれお前自身の魂をも闇に変えていく…だが、光は闇を切り開く力があるのだ!お前は、お前の名前の通り光り明るく照らす男になれ!光明!」



それは、闇の中から抜け出して来た俺であった。



「…この俺のようにな!」


「三蔵様…生きていらしたのですね」


「当たり前だ!俺の手相は早死にしないと出ているからな!」




光明は目を点にしながら俺の言葉に頷いた。



「さてと、月読!再戦といくか?」


「正直、びっくりしたよ…闇喰の正体は空間を捩らせて、そこにいる対象を別の空間(時限の隙間)に閉じ込め押し潰す能力。君は空間が閉じ捻れる前に、別の空間に穴を開けて抜け出したんだね?そんな出鱈目な力…やはり間違いないな!その金色の瞳は、まさしく救世主の魔眼…」



『惑星眼か…』


「惑星眼?そんなもんは知らん!無意識に抜け出したのだからな!アハハ!」


「…………」



月読は言った。



「君達と会った事は上には秘密にしておくよ!また会おうね~!その時は面倒臭がらずに相手しますよ!」



そう言い終えた後、月読の周りが闇に包まれ…

俺達の前から消えたのだった。



「あっ!待てぇー!」



だが、月読の気配は完全に消えていた。


ちっ!逃したか!?


そんなかんなで、俺達の長い一日が幕を閉じたのだ。










場所は変わる。


ここは遠く離れた出雲…

その山奥にある洞窟の中に、月読は入って行く。


すると、月読に話し掛ける声が?



《随分と楽しそうじゃんか?また面白い玩具を見付けたのかい?》



月読は立ち止まり、その声の主に答える。



『秘密ですよ~僕の玩具取られてしまいますからね?貴方に!』


(三蔵君と倶利伽羅の少年の事はまだ秘密にしとかないと…クスッ)



月読はいつの間にか自分の背中越しに立っている主に向かっておちゃらける。


声の主とは?



《お前は信用ならないからな…ヤオヨローズや兄弟達だけでなく…

カミシニの連中まで裏切る二重スパイだから…》



『ムッ!それは聞き捨てならないですね~面倒臭いの嫌いな僕が、貴方に言われるまま働いているのにさ~?ねぇ?』




すると、月読の背後に立つ謎の存在が見え始めてくる。

それは、白い装束に身を包んだ15歳くらいの少年だった。



《僕の事は裏切るなよ?月読!お前は僕が唯一信じているパートナーなんだからな》



『解っていますよ!安心して下さい…お互いの目的のために』



『ヤマトタケルさん!』



それは、かつてヤオヨローズを影で幾度となく救ってきていたはずのヤマトタケルであった。


更に…


そのヤマトタケルの瞳は金色に輝いていたのである。

それはまるで、三蔵の金色の魔眼の瞳と同じ輝き?



『さてと、そろそろ世界が動き出すぞ!』




二人の目的とは?



『その時!この世界を手に入れるのは僕達だからな?月読!お前と、この真の救世主!ヤマトタケルが世界の君臨者となるのだ!』


『ふふふ…』



この二人がこれから世界に何をもたらすのか?


それは、新たな脅威となるのか?


それは、まだ誰も知らない…


そして、この洞窟の更に奥には幾つもの水晶が立っていた。

その奥深くに、一際大きな赤水晶が光り輝き…

その中には、何者かが閉じ込められていた。


それは、人?


それは、赤い髪の少年…


眠っているように動かないその少年の額には…



黒い二本の角が見えていた。


次回予告


三蔵「ようやく一件落着のようだな」


光明「次はどのような話なのですか?」


三蔵「それがな?次の話は俺達の出番はしばし休みのようだ」


光明「と、言うのは?」


三蔵「次はな俺の仲間達の話になるんだ・・・」


光明「?」




それは、あの日の繰り返し・・・


それは、あの日の再来・・・


それは、あの日の・・・

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