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聖輪奇聞・転生記!~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
神を導きし救世主!
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三蔵の正義の道??

救世主としての自覚を少しずつ持つ三蔵


そんな三蔵の日常は?


俺は三蔵


ひょんなことから救世主に祭り上げられ、俺は世界を守るための人生を送る事になった。


当然、それなりの役職も付いた訳だが…


俺に与えられた役職ってのが、『座主』


座主…座主…座主?


座主ってのは、この裏世界を統合し、纏める大事な役職で、各地、各国の密教者達だけでなく神達の転生者達とのパイプ役をも勤めるのだと言う。


つまり座主の一声で、裏世界の猛者達が最終決戦に出兵する事になる。


この裏世界の連中全ての生死すら左右するのだ。



ハイ! 無理ッス!


そりゃあ~無理だろ?

そもそも大学どころか、小学校すら出てもいない俺に出来るもんか?


社交的って何だ?

何処かの大臣や政治家じゃないのだぞ!

フリーターから大企業の社長になったようだ…

面倒臭そうな奴達との関係を深めるためにコミュニケーションを取ったり、各地の情報のやり取りから、表社会との密談…


そもそも友達少ないような?

コミュニケーション能力ゼロの俺に何を望むってんだ?

マジにお手上げですから!


そんな訳で、当然使い物にならない俺に代わり、難しい事は全て卑弥呼と三千院が肩代わりしてやってくれている。


俺は見てるだけ…


三食昼寝に救世主付き…完全にヒモだよな?


そんな俺に卑弥呼は言った。

※テレパシー


《お気になさらないでください。私は幼い頃から慣れていますから。それに、貴方にはもっとやるべき事がありますからね?頑張ってください三蔵》


やるべき事ねぇ…


俺が特別にやっている事と言えば、大徳の下で蛇塚と一緒に鍛練の日々。

飽きるほど同じ事の繰り返しと来たもんだ。

たまに、狂暴な魔物が現れては討伐に出向く事もあるが、俺達レベルの相手なんかそう簡単に現れたりしないため、滅多に出番はないのである。

そんなかんなで、俺は忙しくも暇な毎日を過ごしていた。




そんなある日、久しぶりに俺は蛇塚と一緒に魔物退治に借り出される事になった。別に大した相手じゃなさそうなのだが、たまには実戦を交えないといけないからな?


場所はとある教会だった。


目の前には古ぼけた崩壊寸前の教会があり、そこに最近になって怪しい魔物が現れるとの話なのだが。教会かぁ…


俺、結婚しているんだよなぁ…


一応、和風の結婚式もしているんだぞ?


身内でだが…


実際、緊張して何も覚えてはいないけど。


スマン…卑弥呼…


と、関係ない事を妄想しつつ俺と蛇塚は教会の中へと入って行く。


一体、どんな魔物が現れると言うのだ?


噂によると、鬼火を使い、変な奇声をあげている迷惑な奴らしいが?



「ん?」


教会の中にそいつはいた。


イビキをかきながら眠っているソイツ…


俺と蛇塚は音を立てずに近付き、覗いて見てビックリした。



『こっ…コイツは!!』




俺達はコイツに見覚えがあった。


俺と蛇塚が見た魔物とは?


そして俺と蛇塚は無事に総本山に戻った訳なのだが…そこには、変なオマケが付いて来ていた。



『いやぁ~お前達が迎えに来てくれるとは、思ってもみなかったぞ』



そいつは偉そうにも座主が座る席に座り、俺達にペラペラと喋り出す。



『まったく!私が目覚めた時には、戦いも終わっているし!お前達は何処にもいないし!困り果ててお前達の臭いを追って、この小さな地までたどり着いたのだが…』


コイツは犬か!!



『…とうとう力尽き、数日前からあの教会で眠りこけてしまっていたのだ』


はぁ…


溜め息をつきながら俺は呆れ顔で見る。



そう、俺達はコイツを知っていた。

しかも俺はコイツと戦っているし、情けなくも助けられたりもした。


コイツは中国遺跡にて…


『おぃ!お前達人間よ!私も神としてのプライドがある!あの忌ま忌ましいクローリーと呼ばれるカミシニに捕われていた私を解放してくれた恩は返してやるぞ!』



もう、解った者もいるだろうか?まだ解らないか?

なら、こいつの口癖を聞けば思い出すか?



『それが、ジャスティスだぁーっ!』



そうです…


このウザくも耳にタコが出来る台詞を叫ぶガキは、中国遺跡にてクローリーの使うアルカナに封じられていた(らしい?)神なのだ。


確か名前を?


ジャスティス仮面だったか?



『オット?私の自己紹介がまだだったか?私の名前はアータル!善神アフラ・マズラー様の一番の使徒であるぞ!』



アータル?アフラ・マズラー?


その説明に大徳が説明を付け足してくれた。



「アフラ・マズラーとは、ゾロアスター教における最高神の名だ」


「ん?」


「ゾロアスター教には善なる神アフラ・マズラーと、悪神アーリマンとの対立が行われていると言う」



大徳の説明にアータルは偉そうに鼻を高くしていた。



「詳しいな?人間よ?そうだ!私こそ、その善神アフラ・マズラー様の忠実なる使徒なのだ!」



使徒なのだ!って、こいつが神様?

俺には、生意気なガキにしか見えないが?


どうも、俺は生意気なガキが苦手のようだ…


まったく俺がガキの頃は本当に素直だったような感じがするような気がするような…


そんな感じだったはずだ!


確か……………。



「で、貴方が何者か解ったのだが、アータル殿は何をしにこちらへ?」



どうやら、三千院はアータルを神として扱っているようだな?


ガキに敬語って俺には出来ないぜ…


「ん?私か?いやな?目覚めたのは良いのだが、行くあてもないし、どうやら力がまだ本来のレベルまで覚醒してないのだ。そこで、その間恩があるお前達の所に来てやったのだ」



なんだ!?

つまり、行く場所ないから住まわせろって事か?

ただの押し売り居候じゃねぇか!


そんなかんなで…


このアータルと呼ばれるガキ…いや、神様は俺達のいる総本山に居座りついてしまったのだ。



「まぁ、安心するが良い!私がいる間は、この小さな地を守る用心棒になってやろう!アハハハハハハ!」


まったくもって騒がしい奴が来たもんだ。



アータルが居座った事を抜かせば、何も変わらない日常は続く。

俺は道場にて、大徳と組み手を行っていた。

蛇塚が正座しながら俺達の稽古を見守る。


「うぉりゃああ!」


俺の拳が大徳の顔面を捕らえたかに思われたが、大徳は冷静に俺の拳を払い落とす。が、俺は体勢を崩されながらも逆立ちの姿勢で、身体を回転させながら蹴りを繰り出した。

しかし一瞬大徳の頬をかすめるが、足を掴まれて投げ飛ばされたのだ。


「うぐゎああああ!」


俺は轟音とともに壁に減り込み埋もれてしまった。


「アィテテ…」


俺は頭を抱えながら、壁から抜け出す。



「もう少し手加減しろよ~!こんなんじゃ、道場がいくつあっても足らんだろ!」



道場の壁には幾つもの穴があった。



「馬鹿者!お前が未熟なだけだぁ!」


「そぅ言うなよ~」



やはり、大徳は強い…

パワーだけじゃなく、格闘技術や数えきれぬ術をも会得しているのだ。



「俺の技は全て小角殿直伝だぞ?俺に勝てなければ、お前の師匠越えはまだまだだな?」



小角越えか…そうだよな?

小角が死んでしまったから一生越える事は不可能かと思えたが、目の前にいる大徳に勝てれば小角を越えた事になるんだよな?



「よっしゃあ!やってやるぞ!」



そんな俺の気合いをあざけ笑うかのようにアータルがちゃちゃを入れる。



「アハハ!三蔵!未熟者だぞ?仮にも私に一度は勝ったのだから、恥ずかしい戦いはするなよな?」


「外野は煩い!何が仮りにもだ!完全に俺の勝ちだっただろうがぁ」


「はっ?馬鹿を言うな!あれは私の本気ではないぞ!操られていたからに過ぎない!馬鹿者が!」


「ヘン!口だけなら、どうとでも言えるからな!」




すると俺の言葉にムカついたのか?

プライドを傷つけられたアータルが大徳の前に飛び出して来たのだ。



「大徳?この身の程知らずの馬鹿者に、少し神との実力の差ってのを教えてやりたいのだが良いか?」


「ん?あぁ…うむ。良いですが…」


「礼を言うぞ!」




するとアータルの掌から炎が燈る。


「チッ!!俺は早く小角越えしたいんだよ!邪魔するなら手加減しねぇぞ?」


「本気で来るが良い!身の程教えてやる!」




俺は仕方なくアータルに向かって襲いかかったのだ。



「来い!三蔵!これが、ジャスティスの力ダァーッ!」


「ジャスティスがなんだ!だったら、こっちは外道ダァーッ!」



俺も掌に炎を燈らせるとアータルと同時に拳を放ち激突した。

凄まじい炎の気がぶつかり合い、道場が揺れる。

蛇塚は揺れる道場を見回して心配していた。


「良いのですか?」


「うむ。問題あるまい?これも良い修業になる。アータル殿も、三蔵の相手には持って来いの実力だしな」


「えっ?」


「アータル殿の潜在能力を見てみれば解るぞ?計り知れぬ…あれが神の力なのだ。これから俺達が相手していくのは、そんな馬鹿げた力を持つ神なのだからな。三蔵だけでなく、俺達も強くならねばならぬぞ?」


「うっ…ウィッス!」




そんなかんなで新たな仲間も加わり…


俺は更なる強さを求めて救世主への道を歩んでいくのだった。


次回予告


三蔵「さて、新たな仲間も加わりもう一度、アイツについて語ろうか?


そう!あの天才さんの話だ!!


ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!


義兄さん・・宜しくッス!」

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