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聖輪奇聞・転生記!~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
神を導きし救世主!
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カミシニ輪廻の魔性の力と修羅姫の乱戦!!

四大天使の前に現れた修羅姫!


だが、修羅姫はここに来る前に何をして来たのだろうか?


我は修羅姫…


我がこの天使【四大天使】達の前に現れる前に、一仕事してから参ったのだよ。




そう…

そやつ達は天使達と同等…

いや!若しくはそれ以上の脅威に成り兼ねない者達!


そやつ達はこの戦いに集まる予定だった者達[人間の戦士]を襲い、

この私が魔眼にて創りだした『時の世界[時を止めた世界]』でも身動き出来る特別な札を奪い取り戦場に突如現れた。


味方?違うな。

前々から其奴達は噂になっていた…


神を殺す集団カミシニ!



(面倒な奴達が現れたものだ…)


奴達は人間達の戦士であったバチカンのエクソシスト集団【最高の十一使徒】達を惨殺した後、現れた最高天使をも始末しようとしていた。

我は遠く離れた日本の地で、その様子を眺めていた。



(どうやら現れたカミシニの連中は七人だけのようだが、一人一人が並外れた力量なのが解る。

神の転生者レベル…しかも、最高神レベルの!本当に厄介な!)




そんなカミシニ達の前に現れた天使が、大天使カマエルだった。



『私は天使の軍勢を率いる指揮官カマエル!下等なお前達を討伐しに来た!』



カマエルの配下は悪魔との戦いに現れる『能天使』や、神の威光を見せる『主天使』、そして数万の『破壊天使』達であった。


カミシニ達は完全に包囲されていた。

このまま相打ちにでもなってくれたら、我にとっても楽なのだがな?


そんな状況下、カミシニ達と言えば…



「あ~あ!また、沢山現れたわよ?」


「派手にキラキラしているのやら、輪廻みたいな変な格好の天使までいますね?」


「転生、あんた…殺すわよ?私のはファッションよ!」


「ゴスロリでしたっけ?私には解らないセンスですよ…恥ずかしい」


「あんたに解って貰わなくても、イーから!それより私の目の前から消えて!それか、私がここにいる間は一切喋らないで!ウザいから!」


「も~う。冗談の解らない人だ~」



理解出来ない会話をしている眼鏡をかけたタキシード姿の若者と、ゴスロリ姿の若い娘。

それに、三メートル近くある無口な奴[ホムンクルス]に、博士のような白衣を着た男[クロウリー]。他には?鞭を持った女[ブラッド…後のクシナダ]。


最後に一際強い力を感じる二人組…


赤い髪の男[デッドマン]と、リーダー格の男[アライヴ]だった。



「あの天使は、俺達の知る羽付きじゃなさそうだな?」


「あぁ…」


「どうするよ?」


「決まりきった事ですよ?私達のするべき事は一つだけ…」




『全ての神に死を!神の存在に無を!』


「そうこなくっちゃなぁ!」



カミシニのメンバーが天使達に向かって歩いて行く。

その口許は笑みを見せていた。

まるで、これから始まる神殺しの惨殺劇を楽しむかのように。



そんなカミシニ達を空から見下ろしていたカマエルは、


『さぁ!無謀なる者達に死を!』



天使達を指揮するカマエルを見ていた輪廻は…



「あいつ殺っちゃって良いかな?アライヴ様」


「輪廻。そうですね…貴女の成長には調度良い相手かもしれませんね」


「アライヴ様、あんまり私を子供扱いしないでくださいね?これでも私…」



すると輪廻と呼ばれる娘から凄まじい力が解放された。

背中から突然血が噴き出し、その血が蝙蝠の翼へと変わっていく。



「アライヴ様に最高の血の海をプレゼント致しますわ!」



アライヴに対して丁寧にお辞儀した後、輪廻は血の翼を羽ばたかせ、

カマエルに向かって飛んで行った。

輪廻の道を塞ごうとした天使達は、輪廻の持つ真っ赤な刃の大鎌のにより一瞬で斬り刻まれ次々と落下していく。その鎌はまるで死神の持つような、深紅の鎌だった。


『深血の紅鎌!』




その鎌は難無く天使達を斬り裂いていく…

鎌からは赤い血が滴っていた。

あれは天使の血だけじゃないな?

あの鎌自体が、娘の血で出来ているのか?


あれが噂に聞く神をも殺す奴達の特別な血によって構成された鎌…



「さ~て!私は来る者は拒まないよ?ただし、生きては帰さなから片道切符持っていらっしゃい!」



輪廻の振り回す大鎌によって、次々と天使達が落下し消滅していく。

そこに、天使カマエルが輪廻に向かって剣を振り下ろした。



『この汚らわしい悪魔がぁ!』



その剣は閃光の如き斬撃で、輪廻の身体を無惨に貫いたのだ。

身体中から血が噴き出し輪廻はぐったりとする。



(あの天使!カミシニを仕留めたのか?否!何か違う?)



輪廻と呼ばれる娘の噴き出した血が、次第に霧と化して辺り一帯を覆っていく。


「うふふ…」



血の霧が更に輪廻の身体を包み隠していくと、それは輪廻の姿を変えていた。



「さ~て!神を食べちゃおうかしら!」



ゴスロリだった輪廻の姿が血塗られたドレスへと変わっていく。

そして、その手には四角い箱を持っていた。


あの箱?何じゃ?あの箱から凄まじい数の怨念と憎悪を感じる?

この我が寒気するほどの…



すると輪廻は薄笑いをしながら箱をほんの少し開く。



「なっ!何だこれは!?」



すると開いた箱の中から無数の蛇のような化け物が飛び出して来たのじゃ。

蛇のような化け物はカマエルを囲む。


「ふん!魔物使いか?小癪な!」



カマエルは剣を構えると魔物目掛けて連撃の突きを放ったのだ。


魔物達は風穴を開けた…


が、見るとカマエルの剣の方が熔けて崩れ落ちるように折れていた。

輪廻の箱から現れた蛇は何事もなかったかのように再生し、カマエルに巻き付く。


「ぐぅぇ!」


カマエルは神力を高め、絡み付く蛇のような化け物を消し去ろうと試みるが、力が急激に失っていく。まるで吸収されるかのように…



「何だ?これは?魔物が私の力を奪うなんて事が出来るは…ハッ!?」


カマエルは気付く。

自らの身体が薄く消えかけている事に?


「!!」



カマエルの眼前には、輪廻の顔がゆっくりと接近していた。

そして耳元で囁くように呟いた。


「ウフフ…無駄よ?無駄無駄。あんたは、もう逃げられないわ?あんたは私の虜になったの」


「フザケルナ!下等な種族の分際で!早く私を解放せよ!」




輪廻に怒りをぶつけるカマエルだったが、その力は既に自らの存在を維持するだけしか残っていなかった。


「馬鹿な男…」



輪廻はカマエルの頬に両手で抑えると何を思ったか口付けをしたのだ。


ゆっくりと唇を離した輪廻の口から血が垂れる。


直後、カマエルは悶えるように、苦しみ、魂を抑えながら消滅したのだ。



「ゴックン!あ~御馳走様!やっぱり天使の血は格別だわ」



輪廻がカマエルを倒し空中から降りて来ると、既に地上では他のカミシニ達がカマエルの配下である天使の軍を全滅にしていた。


まるで圧倒的な力で…



「これで終わりね?さ~て、次はどいつにしようかな?」


『次はないぞ?娘』


「なっ!?」



突然の背後からの声?

輪廻が振り向いた先には緑髪の見覚えのない女が宙に浮いていた。


そして、狙い定めたかのように輪廻の胸もとを掴み引き裂くと、開けた胸元に貼り付いていた術札をひっぺがし燃やした。


「アッ?嘘?あぁ…」



突然の出来事に何の抵抗も出来なかった輪廻は、石化したかのように動かなくなり地上に向かって落下していった。


『先ずは一人だな…』



輪廻がやられた事で、他のカミシニ達が突如現れた者に視線が向けられる。


そうさ…


そこに現れたのは我さ!



「お前達は邪魔のようだ!来て早々挨拶無しに一気に決着をつけさせてもらうよ」



我は今いた空中から消えたかと思うと、地上に現れる。


瞬間移動…


その我に向かって巨体のホムンクルスが襲い掛かって来た。

私は躊躇する事なく振り向きカウンターで殴りつけ、踵落としで地面に蹴り落とした。

ホムンクルスは地面に埋もれ、我はそいつの尻に貼り付いていた術札を剥がす。



「なっ?何者ですか?貴女は!」


「挨拶は無しにしようか?時間が惜しいのだよ我は!お前達も消させてもらうよ」


「調子に乗るのはおやめなさい!さぁ!現れよ!アルカナた…」



クロウリーって奴が何かをする前に、我の放った数珠魔弾がクロウリーを貫いていた。



「うぎゃああ!馬鹿な!きぃ…貴様!」


「遅いよ?」



我は立ち上がろうとしたクロウリーの白衣の胸を掴み、そのまま念で白衣を燃やした。


「馬鹿な…こんな簡単に…私が…!?」



躊躇なくクロウリーの術札をも引っぺがした私の前には、残り四人…



「お前…よくも輪廻を!」



タキシード姿の男は、落下していた輪廻を抱き止めていた。


「漆黒の黒鎌!」



転生は己の手首を切り裂くと、黒い血がこぼれ落ち、死神の鎌のような黒い大鎌へと変わっていく。


「仲間を傷付けたお前を許さん!」



転生の振るって来た大鎌を、我は掌に集めた金色の錫杖で受け止める。


「ば…馬鹿な!?」



何を驚いているかは直ぐに解った。

カミシニの血の前では、神の力はもちろん人間の霊力すら消されてしまうらしい。

先程のカマエルにしろ、本来なら相当な実力を持っていたのだろうが、こやつ達の血の前では無力だったようだ…なのに、何故?


我にも正直、解らなかったのだが…


多分、この魔眼のせいか?


この危機的状況下、我の力が異常に高まっていくのが解っていた。


金色に輝く魔眼…


聞いた事がある。


救世主にのみ与えられると言われる金色の力!




それは、世界を救世する力だけでなく、ありとあらゆる力を無に返す両刃の剣だと…


次回予告


三蔵「なにぃ~~??俺が苦労したカミシニ連中が子供扱いじゃないか?」


三千院「まぁ、本気で戦ったらどうなるか解らないがな?」


三蔵「ん?」


三千院「相手の札を剥がす事のみに狙いを絞ったからの戦略が上手くいったのだろう。」


卑弥呼「それでも、母上様の力があっての賜物ですわ?」


三蔵「でも、まだ面倒な奴らが残っているぞ・・・」

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