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聖輪奇聞・転生記!~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
神を導きし救世主!
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救世主三蔵!!

五体の明王を取り込んだ三蔵は、誰しも見た事のない金色に光り輝く明王へと姿を変えた。

三蔵はその力で剣に太陽を作り出そうとしているのだ!


更に、そんな三蔵に脅威を感じた蚩尤の破壊波が迫る時に遺跡の中から現れたのは?


俺は三蔵・・・


俺は五体の明王をこの身に取り込み、金色に光り輝く明王へと変化を遂げた。

その剣先には太陽の如き巨大な玉が出来上がり、今こそ蚩尤に放れようとしていたのだ。


が、まだ充分じゃない!

まだ、蚩尤を消し去るには完成するに時間がかかる!



そんな俺に気付いた蚩尤が、俺に向けて強烈な破壊波が放たれた。



晴明が!三千院達が見守る中!


突如、遺跡の中から俺を庇うように現れたソイツが叫んだ台詞は?



俺が嫌と思うほど・・・耳タコになるほど・・・飽き飽きするほど・・・正直、呆れるほど聞かされた・・・あの台詞だった。




『ジャスティース!』



って・・・お前生きてたの?


てか、何で?だって、お前は敵だろ?


なぁ~?


クローリーの持っていたアルカナの魔神さんよ?




すると蚩尤の破壊波は正義のアルカナに直撃し、アルカナの銀の鎧がボロボロと崩れ始めた。

そして、炎に包まれながらその姿が消えていく・・・


お前、そうか・・・お前の『正義』は、本物だったんだなぁ?


ずっと変な奴だと思っていて悪かった・・・


今は素直にありがとう。


お前は立派な正義の味方だったぜ!



だから、迷わず成仏してくれ?


成仏・・・て、アレ?


正義のアルカナの燃える炎は消える事なく、次第に新たな姿を現したのだ??


その炎を纏ったソイツは?


少年の姿の・・・炎の魔神の化身?


そいつは言った。



「三蔵とやら!お前の仲間を思う魂が!私を闇から解き放ってくれた!あの忌まわしいクローリーによって、連金の器に封じられて幾百年月!無念だったぞ・・・

だが、三蔵よ!お前との熱い魂との激闘の中で私は再び本来の正義に目覚める事が出来たのだ!礼を言う!』



えっ?何?あの生意気なガキ?

突然、現れて礼を言いやがったぞ??



『我が名は・・・善神アフラ・マズラ様の使徒!アータル!及ばずながら・・・私の・・・ち・・・力を・・・お前に貸・・・か・・・そう・・・』



そして?アータルと名乗った炎神は、白目を向いて落下していったのだった。


て、おぃ!


突っ込み所が多すぎて、もういっぱいいっぱいだぁ~


こいつ…


長々と自己紹介だけして、もう終わりかよぉ~!


何しに来たんだよー!!



いやいや、充分だ・・・


地上で落下していくアータルを、三千院達が受け止めていた。


あはは・・・


まぁ~何だかんだで時間稼ぎ・ありがとうよ!


準備は出来た!


俺は振り上げた剣の先に有りったけの力を籠めた太陽玉を頭上に掲げると、両手で剣を強く握りしめ直すと、



『終わりだ!蚩尤!』



降魔太陽剣を蚩尤に向けて振り下ろしたのだ。

俺の剣より放たれた太陽玉は、一直線に蚩尤へと向かって行く。



『そんな玉!俺の破壊波で消し去ってくれる!』



蚩尤が再び破壊波の気を籠めると、俺の太陽玉に向けて放たれた。

凄まじい破壊波の威力と太陽玉の威力がぶつかり合い、遺跡一帯が威力で崩壊し、高熱で消滅していく・・・まさに太陽の如し!

その威力の巻き添えにならないように、晴明が九尾の狐の姿で三千院達を背中に乗せて、安全な場所へと離れて行くのが見えた。



晴明、ありがとうよ!


後は任せておけ!


後は・・・


『俺の仕事だぁー!』




俺の身体から再び金色のオーラが輝き辺り一帯を覆っていく。



『なっ・・・何だ・・・この力は?これが人間?人間の力だと言うのかぁー!!』




違うさ・・・

俺はただの人間じゃねぇ・・・



『俺は救世主三蔵様だぁー!!』



そして、


『ゥガアァ・・・・・・・・・!』



俺の放った太陽玉は古き邪悪な魔物であった最強最悪の蚩尤を飲み込み、その姿を塵も残さず消し去ったのだった。



終わった?


そう思った時・・・


金色のオーラが消えて、俺の身体から四体の明王が抜け出し三千院達に戻っていく?

俺も全ての力を使い果たして、地上へと落下したのだ。



何か疲れたぜぇ~


もう動けねぇや・・・


一気に力が抜けやがった。



すると落下して行く俺の身体を温かいオーラが包み込んでいく?

同時に俺の落下のスピードがゆっくりになっていたのだ。


これは?


すると、俺の脳に女の声が聞こえて来た。



《三蔵・・・良く頑張ってくれましたね?今は・・・ただ・・・おやすみなさい・・・》




俺は、その声の主に抱き包まれている感覚になりながら眠りについた。



温かい・・・


何だこの感じ?


そういえば昔、感じた事あるような?


何だったかな?


安らぎと優しさに包まれているようなこの感じ?


そっかぁ・・・


これって?



幼少に虐待にあった時・・・


小角が死んで一人路頭をさ迷い、身も心も崩壊しそこなった時、


俺が死にかける度に、いつも包み込んで癒してくれる感覚に似ている。




その時、風の如く現れた影が俺を落下から救った。


それは?


「サンゾー!」


その声は俺に気付いた九尾の狐の晴明と三千院達だった。

お前たち・・・俺のために引き返してくれたのか?


これが、これが仲間ってもんか・・・



なぁ・・・小角?


聞いてくれよ?


俺・・・気付かないうちによ?


仲間が・・・ダチが・・・


こんなにも出来ていたみたいだぜ?


俺は思った。


こいつ達を・・・


救えて良かった!

失わずにいられて良かった!


こいつ達を・・・


あれ?


いつからだったか思い出せない・・・


いつからか、無くしたもんだと思っていた。


俺の目から流れ落ちるこの液体を?


小角・・・俺はもう一人じゃないみたいだ。








【中国遺跡編・・・完】





と、いろいろありましたとさ~



俺は三蔵!


俺は遺跡の件からまる三ヶ月、動けない状態で眠り込んでいた。

マジに身体中がボロボロだったんだぜ?

そんでもって他の連中共々中国にある隠れ大寺院にて療養していたのだ。

まぁ~正直、あれだけ激しい戦いの連続で、生きていただけでも驚きなんだが・・・


ちなみに三千院は既に日本に戻り、座主の側近として働いているらしい。


まったくタフな奴だ・・・


バサラと晴明は精密な検査の後、『問題無し』と判断され、大徳と一緒に中国遺跡の後片付け[遺跡に残っていた魔物の退魔討伐]をしているらしい。


二人とも、身体がカミシニ化してしまっているもんな?

副作用とか心配していたんだ。


そして俺はと言うと?


ベットの上で寝て食って、また寝ては、俺を任されている担当の女看護士さん達の尻を触ったり、平手打ちされたりと、絶対安静にしているわけさ!


とにかく戦士の休息をしているのだ。


そうそう!そういえば!

あの蚩尤との戦いで現れたガキ!

アータルと言ったか?覚えているか?

奴もちゃっかり俺達と一緒に居座っているんだな・・・



どうやら奴は太古の神様らしいのだが、昔クローリーに捕まり、正義のアルカナの中に封印されてしまったのだと言うのだ。

で、帰る場所も行く場所もないらしいので、俺達と同行する事になったのだ。

全く情けない神様もいたもんだぜ!



で、残りの一人・・・

俺は隣の部屋のベットで眠っている蛇塚を覗いてみた。


ん?いない?


あの馬鹿!寺院を抜け出して何をやっているんだ?

アイツだって、まだ動ける身体じゃないはずなのに?

仕方ないので俺も同じく寺院を抜け出し、蛇塚を探してみる事にした。


イテテ・・・


俺は松葉杖を手に蛇塚の気を探りつつ、奴のいる場所へと向かう。


蛇塚の奴には、まだ礼を言ってなかった。


それに・・・いろいろと聞きたい事もあるしな?


俺は蛇塚の気を探りながら辿り着いた場所は俺の知った場所。




「蛇塚の奴?ここで何をやっているんだ?」



そこはハンの住んでいた村近くの崖の上だった。



「・・・三蔵か?」



俺に気付いた蛇塚の手は泥まみれであった。


お前、ここで何を??


次回予告


三蔵「長かった中国遺跡編もようやく終わったな~


晴明救出から始まり、ハンの村の魔物に妖精の襲撃


遺跡侵入からはバサラの悲しき過去から始まり、妖精とのバトル!


そうそう!変な野郎が夢に出たりもしたぞ?


そこからはバトル!バトル!


晴明の変わり果てた百鬼夜行との一騎打ち、

カミシニのクローリーに白き悪魔のファースト・・・


あっ、ホーエンハイムとバサラの過去もあったぞ!


で、ゼロと化したバサラの暴走


最後に最強の魔神蚩尤か・・・


よく生き残れたもんだぜ?


さて、次は・・・


どんな話が待っているんだろうな?


ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!


まだまだ、いくぜーー!!」

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