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聖輪奇聞・転生記!~神を導きし救世主~  作者: 河童王子
神を導きし救世主!
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座主との邂逅!目覚める俺の中の獣?

三蔵の過去!ヤオヨローズとカミシニとの戦争の終幕。


そして物語は現世へと戻り、三蔵の新たな戦いが始まる!

俺は三蔵…


どうやら長い時間、俺は昔の思い出に浸ってしまっていたようだな?



幼少時代の俺…


小角と晴明との出会いと旅の思い出に、別れ…


それに神の転生者であるヤオヨローズとカミシニとの戦いに巻き込まれ、

幾度と死にかけたんだよな…


むしろ今、生きているのが不思議なくらいだ。



全く俺の人生、ろくなもんじゃねぇぜぇ…


てか、ありえねぇよな?



そんで、突然現れた知らない奴達に神を導く救世主などと言われ、こんな洞窟に閉じ込められるなんて…たまったもんじゃねえぜ。





「さてと…」


俺は手にした降魔の剣で洞窟に張りめぐらされた結解を全て一刀両断にし、封印の洞窟を抜け出したのだ。そして俺は連れて来られた総本山の頂上を見上げる。


この総本山は封印された樹海の中にあり、その中央には五重の塔らしき建物が見えた。

その頂上には座主と呼ばれる奴達のボスが居座る部屋があるのだ。


塔までは長い階段が続くのであるが、俺は五重の塔を目指して階段を駆け上がって行く。



「座主の野郎!この俺をコケにした事を後悔させてやるぜぇ!」


そんで、


「一発!ぶん殴らなきゃ気がすまねぇぜ!」




俺は階段を駆け上がりながら、また昔の事を思い出していた。


カミシニとの戦いを終えた後、傷ついた俺達は…

しばらくヤオヨローズの奴達と一緒に、神奈川湘南にある奴達の隠れ家で療養していた。



「で、どうする?お前も俺達と一緒に来ないか?」



ヤオヨローズの連中はカミシニとの戦いを終えて疲弊していた。

中で生き残れたのは、僅か数百人足らずであった。


スサノオ達は戦いの後も、生き残って消えたカミシニ達を追って行くと言うのだ。

逆に、カミシニ達の生き残りに追われ狙われる状況でもあるのだが…

つまり、奴達の戦いは終わってはいないのだ。



「悪い…俺はつるむのが苦手なんだ…」


「そうか…仕方ねぇな!まぁ、この出会いも何かの縁だ。お前に何かあったら俺達ヤオヨローズが必ず力になるからよ!いつでも呼べや?」


「ありがとうよ!」



俺はスサノオと拳を合わせて握手をした。

そこにリキッドが割り込んで来る。


「三蔵!お前はムカつく奴だったけど、嫌いじゃなかったぜ!」


「俺はお前をムカつくガキとしか見てなかったがな…」


「ムカつく!ムカつく!三蔵ムカつく!」


「ふっ…」



それに無言で放心状態のウズメに、傍で付き添うクシナダ。

ウズメはあの一件以来言葉が出せなくなったのだ。

誰よりも慕っていたアマテラスの死を目の当たりにして、ショックで声が出なくなったらしい。歌姫である大切な声をだ!



「俺達はカミシニを追いつつ…まだ、この地に生き残っている八百万の里の生き残りを探して行くつもりだ」


「そうか!じゃあな?また会おう!」




それから、俺は再び一人になった。


一人は良い…


誰にも気を使わないし、自分の事だけして、自分の事だけ考えていれば良いのだからな。


それに一人でなら、誰も俺の前で死なずにすむから…



まぁ~そんな事は置いておいて、今の俺は『座主』を一発ぶん殴る事だけ考えれば良いのだ!



俺はいつの間にか階段を登り終えていた。

俺は見張りの連中に気付かれないように、座主のいる五重の塔に忍び込む。


ふっ…自慢じゃないが、こういった事は慣れている!


幾度となくヤクザ屋さんのアジトに忍び込んでは、こっそり金をくすねた経験が今頃役に立つなんてな。何が役立つか分かったもんじゃない。

こういった事は、後々になって役に立つもんなのだな?


て、良い子は真似をするなよな?



しかし、ここにいる連中は並大抵の奴達じゃねぇな…

俺は気配を消しているにも限らず、見張りの奴達の何人かは気付かれた。


俺は手加減しながら奴達を気絶させていく…


手加減しながら…


そう…手加減…


手加減ってどうやるんだっけかな?



(お願いだから、死なないでください…)




そんなこんなで俺は五重の塔最上階にある社にまで辿り着いたのだ。

正直、ここに来たら必ず奴達と戦うはめになると思っていたが?


奴達とは、俺と同じく明王を使役する四人の男達であった。

一人一人が強者揃いで、正直今の俺でも勝てるか分からないレベルに感じた。


だが、奴達の気配はまったく感じねぇ…


どうやら留守のようだな?


それはそれで好都合だ!


奴等がいない間に黒幕でありボスの座主って野郎を叩きのせれば、俺は満足なのだから。


俺は塔の中の座主のいる場所を探りながら奥へと進んで行く。


何処だ?何処にいる?


すると、部屋奥から凄まじい力を感じたのだ!



間違いねぇ…

奴はこの奥にいる!


俺が最後の襖を開けると、そこに仮面を被り一人の男が座禅を組んでいた。


隠された部屋で顔は見えないが間違いない…


凄まじい力がビンビン伝わってきやがる!


「!!」


座主は気配を消していた俺に気づき印を結ぶと、


「なっ!」


瞬間俺は吹き飛ばされ、座主の念の力で壁に押し付けられ凄まじい圧力で押し潰される。


「ウググ…!」


動けねぇ…何て力だぁ…!!

凄まじい圧力に押し潰されながらも、俺も負けじと印を結びながら、


『降魔の剣!』



俺の降魔の剣は、神の力を消し去る力を持つ。

俺の降り下ろした一閃が座主の力をも消し去ったのだ。

更に俺はその一瞬を見逃さなかった。


俺は座主に飛び掛かり、座主に覆い被さったのだ。

同時に座主の仮面がずれ落ちる。

よし!



『一発…ぶん殴…』


ムニュ!


ぶん殴って…ムニュで、そんで、一発で…


て、あれ?えっ?


あっ…うぎゃあ!


油断した俺は座主に蹴られて尻餅をついたのだ。

そこで俺は慌てて立ち上がり体勢を整える。


「おっ?えっ?」



そこで俺が目にしたのは…


目にしたのは?


目を見張るほどの美しき女??


背中まで伸びた長い黒髪に力強い眼差しの瞳…

その瞳で真っ直ぐに俺の事を見ていた。


綺麗だ…


その美しさは、俺が今まで行ったどのキャバクラ嬢よりも…


おっと?違う!違う!


とにかく!

今まで出会った事がない絶世の美女だった。


例えるなら晴明を初めて見た衝撃に近…ぃ…って、これも違う!


いや、そんな事より!


座主だと思って飛び掛かった奴は女で、女は座主で?

座主は美しくて…あれ?


俺はパニクっていた。


偽者?本物?男?女?頭がまとまらねぇ~



「なっ?なっ?なんだ!お前は!?座主は何処にいる?」


「三蔵…」


「あん?何故、お前は俺の名前を知っているんだ?それより女?座主は何処だ?教えろ!何処にいやがる!」


「お前とは以前会っています…」


「何を言ってんだ?」


「私が座主!…この総本山の正真正銘の主です」


「はっ?はっ?あ~~!何だとぉ~??」


「………」


「ばっ!馬鹿を言うな!お前みたいな女が?この国を守護する僧侶達の最高責任者…座主だと~?」


「確かに私が座主です」


「ありえん!じゃあ、何か?この前も俺に運命がどうだって言ってたのもお前か?」


「はい…三蔵。貴方には神を導く救世主になってもらいたいのです」




…やはり、この女が座主だったのかぁ~?


「いや…しかし、声が違うぞ!待て…ん?」



どうなってやがる?

どうなってやがるんだ~?

本当に本当にか??



「待て!待て!俺はその神をなんたらになんかならねぇ~!」


「貴方しか出来ないのです!」


「人の話を聞け!それに…人に頼み事をしといて何の報酬もないなんておかしいだろ?」


「報酬とは?」


「そりゃあ…金とか…かな?その、神をなんたらに見合った…」


「貴方は、世界の命運を何だと思っているのですか?」


「…世界の命運なんか関係ねぇ!世界がどうなろうと…俺は今まで…」





この世界から幾度と見放され……


忌み嫌われて来たのだから…


それでも俺は…何故生きてる?


何のために…俺は?




「ハッ!」




その時、俺は目の前にいる座主を名乗る女にくぎ付けになった。


あの瞳に!!


吸い込まれていく感覚が俺を襲う!?


なんだこれは?


俺の過去が…俺の全てが見透かされているようだ!?


すると座主の瞳から涙がこぼれ落ちたのだ。



「!!」



まさか…!?

心を読んでいるのか?

俺の過去を…俺の…俺の……やめ…やめろーー!!




『その瞳で、俺を見るんじゃねぇー!』




俺は座主に飛び掛かかると、そのまま押し倒す。


「!!」


「へっ!俺はな!もともと座主であるお前に、俺をコケにしたお仕置きをしに来たんだぜ!まぁ、まさか女とは思っていなかったがなぁ…最初は一発殴ってやろうかと思ったが…こりゃ違う方の一発になりそうだぜ?神をなんたらにさせたいならお前の身体で払えよ!」


「………」


「さ~て!お仕置きの時間だぜ!」






俺は下卑た表情で座主を見詰める。


ふん!

これで少しは懲りただろうな?

男って奴は怖いんだぜ?



だが、目の前の女は少したりとも抵抗しなかった。


…はて?何故?


だったら、本当に!


本当に良いんだな?


知らねぇーぞ!!



俺は女の手首を掴み上げ、背ける顔を眼前に向けさせて、そのまま俺は自分の唇で、座主を名乗る女の唇を塞いだのだ。


『ウッ!』



ほんの脅しのつもりが…


止まらねぇ…


女の甘い匂いが…


美しく白い肌が…


息遣いが…


俺を止めさせてくれねぇ…



俺の中の何かが?

衝動?欲求?

ケダモノが理性を消し去っていく。




そして…


俺は己の欲望に身を任せ…


この美しい女を…


抱いたのだ。




肌が絡み合い…


唇が幾度と交差する…


ただ不作法に…


欲望の赴くまま…



俺は…今までに感じた事のない…感覚を得ていた。










そして、再び俺は夢を見た。


過去の自分自身の辛い思い出、身に覚えのない記憶…


これは夢?


自分の…いや?自分なのか?


分からない…


自分がへんてこな妖怪達と一緒に旅をしているのだ?


俺は毎日毎日怒りながらも、心の中では楽しんでいるみたいだった。


現実とも夢とも分からない夢?


これは…?


すると突然空が真っ暗になり、空を覆う程の無数の鳥が群がって押し寄せる。


『ぐわああー!』



俺は幼きガキの姿になっていた。

無力で何の抵抗も出来ない俺は、暗闇の中を恐怖に怯えて、右も左も解らない道をただ闇雲に走って逃げるしか出来なかった。


怖い…


死にたくない…


助けて…誰か…



死を受け入れたくない!

不様にも足掻いて足掻いて…生きていたい!


そこで俺は躓き、その場に転び倒れてしまった。


全身から痛みが走り身体中が重く感じる?

もう逃げる事は勿論動く事も出来ない状態で、幼い俺は耳を塞ぎ目を綴じて、その場に蹲る事しか出来なかった…出来なかった…


そんな時!!


突然、暗闇の中から光が射して来たのだ。


暖かい光だった…


その暖かい光は闇を照らし、俺に住まう恐怖をも消し去っていく?


そして光が俺を覆った時!



「うわぁああああ!」



俺はそこで目を覚ました。


俺は裸で…自分の隣には、美しい女が眠っていた。


座主…


そういえば、俺はこの女の名前すら知らなかったな?



「…こりゃ…改めて見て上玉だな…しかし、何だったんだ?今の夢は…?」



俺は女が目覚める前に部屋を抜け出すと、早々に山を降りたのだ。




そこで…



「てめぇ…何をしてやがる?」



戻って来た例の金髪の僧侶と三人の高僧、俺と同じく明王を魂に宿した男達が俺の前に立ちはだかったのだ。


次回予告


三蔵「いよいよ物語は新章突入!


物語は過去の因縁や新たな出会いから螺旋の如く絡み合い、


更なる予想だにしない展開、大どんでん返しの数々!


その一つ一つが未来へと突き進んでいくぜ!


よし!気合い入れて


ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!


燃えるぜーーーーいい!」




追伸・・・

今回の話はごめんなさい


三蔵。

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