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詩全集2

寂寥の空

作者: 那須茄子

校舎の傍で

引き込まれそうな空を見ていた

なぜか卒業でも何でも無いのに

寂しいような気持ちでいっぱいだった


チャイムが鳴り

早走し去る足音

それに従って後を追うべきなのだろうが

考えている

このまま踏む込むべきなのはもっと別にある


心の中で叫んでいた

「今しかない」と



真っ直ぐに手を取り合えたのは

わずかばかりの後書きだけで

その他は大げさに繕ったお喋り


区別に迷う

あんなにも自由でありたいとのぼせ上がっていたのに

今はもぎ取ってやりたいほど自由を憎んでいる

頑なに信じていた友が裏切った時のように


誰も賢いフリして何も考えていないんだ

解けることを前提とした数式に向き合っている以上

その考え方はきっと直らないんだ


阿呆らしい思い出に浸ることで紛らわせた

自称は癒えるどころか

言える嘘をつくっている種まき


先は嫌でも目につく

実ることも枯れることもない


新しい出会いと別れの中で

少しずつ心が擦り減っていく

自分を縛り付けている



名は寂寥

空がそう告げるから



校舎の傍で

引き込まれそうな空を見ていた

なぜか卒業でも何でも無いのに

寂しいような気持ちでいっぱいだった


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