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ミニュイの祭日  作者: 月岡夜宵
前章 星降る夜(ニュイ・エトワレ)

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挿話なかよしさんたち

※こちらは前の話と同じように『ep.11 だいじなはじめて』のあとがきを若干加筆修正したものになります。

 僕の驚くほど近くに安らぐ音はあった。ことりことりと打つ速さがちょうどいいのだ。最近はリュカ様の肌つやもよい。

 なので、僕は堂々とリュカ様をお誘いした。


「リュカ様~~いっしょに寝ましょーよー」

「あのなあ」


 ピキリ。あ、やばい予感。なんか踏んだ気がする。


「年ごろの男と男が同衾(どうきん)なんかするかァ!!」

(うえええ!?)





 しくしく、リュカ様に理不尽に怒鳴られた……。


「まあまあ。リュナちゃんったら甘えんぼうさんね」

「ほんとほんと。なかよしさんでいいわねぇ」


 これのどこが仲良しだって? え、メイドさんたちはメガネをかけた方がいい。もれなく全員!!


(――僕が甘えてるんじゃないッ!!)


 鼻息も荒く脳内のリュカ様に当たり散らして部屋を進む。





 今度は別の場所で、お父様の書斎でうなりながら考えごとをしているリュカ様をみかけてしまう。その横顔にうっかりときめく僕も僕だ。


 きっとほだされている僕の負けなのだろうな。

 うう、リュカ様はなんで今日も輝かれておられるのか、不思議だ。

 もしかして僕の目、疲れているのかな?


 ごしごしとリュカ様愛用のめがね拭きを取り出して目を、目を……。


「なにしてんだ?」

「目を拭こうとしてます??」


 混乱しながら僕は答えた。


「はっ、おもしろいジョークだなぁルナ。ふざけてないで戸棚の整理でもするか? ああ、それとも頭の整理が方か」

(おかしいのはぜんぶリュカ様のせいですぅ~~~~!!)


 ぷんぷんしながら僕はその場をあとにする。

 振り返ってもハハっと笑うリュカ様の眉間にはもうしわなんてよっていなかった。

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