表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/16

いつの間にやら百合ルート!?

弱気を振り切ってあたしが振り向くと後ろにはシャノンが、そしてその首を狙うカミラとマリアが。

「シャノンだったか?オマエ、ルイを困らせンなら、容赦しねェぞ」

「そうだね、ボコボコにさせてもらってもいいかな?」

さっきも思ったけど、めっちゃ庇ってくれるな、2人…同盟の意識強すぎる。だとしてもさ、刃物はダメでしょ…ボコボコと言うよりはぐちゃぐちゃになりそう、ねぇ、どっから取りだしたの、そのサーベルと錐、錐はまぁ袖の中に隠せそうだけど、サーベルは無理があるって。サーベル隠せるほどの布面積ないのにな…


「シャノン、私は貴方が私にとって使える人であるなら、そばに置くつもりよ、だから私の友人にそんなもの向けないで?」

「…はぁい、ルイ様」

あたしは剣に置いているシャノンの手に触れ、止める、シャノンはチュロスがほんとーに苦々しい顔で腕だけはいいって言ってたから、どうやるかは知らないけど、首に刃物をつき向けられた状態から2人を武力制圧出来てしまうかもしれない、強いのは大いに結構だけど、問題になってしまう。素直に従ってくれてとても安心した。


「2人も、武器をしまってくれる?メイさんが怯えているわ」

小鹿のように震えるヒロインちゃん、あれ、でも顔赤い……

「メイさんっ」

私の後ろで崩れそうになったメイちゃんを抱き止める、その身体はとても熱かった。

グレース嬢の騒ぎですっかり頭から抜け落ちてた、ストレス値がMAXになったから熱を出したんだ。

ゲームでヒロインはモブ令嬢に会ったり、ミニゲームで失敗したりするとストレス値が上がり、熱を出してしまう。ゲーム四日目に遭遇するイベントだ、ストレス値を下げるためには医務室行くか攻略対象の料理人から料理を貰うかしなくてはならない、医務室は最初の熱を出すイベントで初めて行けるようになるし、料理は一定の好感度必要だし。


こうやって回復手段が限られているからストレス値はあまり上がらないように設定されてる、けどストレス値は悪役令嬢であるグレース嬢に会うとモブ令嬢とは比べ物にならないレベルで上がる、二日目と三日目は確定でグレース嬢が出るから四日目で熱が出る、今回1グレース嬢と沢山のモブ令嬢にあったために、一気にストレスMAX状態になった。思っているよりもこの世界はゲームのままだったわけだ。


本来なら医務室に連れていかれる訳だが、この状態の彼女を外に出す訳にはいかない。

というか熱くらいならあたしも看病できるし、孤児院の子達が熱出した時とか、いちいち医者呼んでたらキリがないから面倒見てあげてた、まぁあんなに子供いたら毎日誰かしらは熱出すよね…

「ノエおじ様とシャノンは外に出ていてくださる?」


まずは意識のないメイちゃんを着替えさせる、あたしの荷物はちゃんと部屋に運ばれてて、お気に入りの綿のパジャマもあった、よし、着替えさせてくぞい。

というか、私たちとカミラたちの侍女はどこいったんだよ、あ、もしかして王族と皇族と平民の相手だからボイコットした?許さん!まぁ着替えもヘアセットも自分でできるのでいんだけどさ。あ、でも食事持ってきてくれる方式か、あー…そこだけはなんとかしてくれ、チュロスとニールに相談?でも、そんなことした暁には二人が持ってきそうだな……


「あー、嬢ちゃん、ちょっといいか?」

こんこんとドアがノックされて、少し困ったような声のおじ様がそう声をかけてきた。

「何かありましたか?」

少し困りがちということはモブ令嬢軍団のことでは無いはず、もしかしてあれかな、あたしの知ってる人関連でなんかちょっと面倒ごと起こった感じかな……


「コーダ…コーデリアが来てる、使用人姿で」

「コーデリアちゃん!?」

「…入れていいか?」

「……少し待ってもらって!」

やばいやばい、コーデリアちゃんが来るのはかなりやばい、メイド姿で来るってことは本当にやばい、まずは着替えを終わらせて……よし、終わった!

「入って大丈夫!」

そのあたしの声に応えたのはおじ様じゃなかった。


「ルイちゃぁん!!!」

「コーデリアちゃん!しーっ、病人がいるんだから!」

「あら、ごめんなさい、でもひさしぶりなんだものー!もー!さらに可愛くなっちゃって!羨ましいわぁ!」

「でしょ!コーデリアちゃんは綺麗になったね!」

「でしょ!でもそー言ってくれるのは、ルイちゃんとルイちゃんのお兄ちゃん達だけよー」

コーデリアちゃんは身長190cm越え、そして鍛え抜かれたマッスルボディを持つ心は乙女のおネエさんだ。

昔、それこそおじ様の紹介で出会ってたりする、というか、おじ様の実の息子だったりする。

そして、ゲーム中ではヒロインちゃんの使用人であり、攻略対象の1人だ。


「うふふ、あのクソ親父に無理に無理を言って使用人になった甲斐があったわぁ、他の小娘達みんなルイちゃんには関わりたくないっていうからアタシが立候補したのよ〜」

「そうなの?嬉しい!」

同じ美を追求するものとして、コーデリアちゃんが世話をしてくれるのはとても心強い、コーデリアちゃん、髪のアレンジ得意だからまたあたしが魅力的になっちゃうね!

「ついでにそこのお姫様達の使用人も務めるから、よろしくね〜」

コーデリアちゃんが手を振った方向、それは、あ……



「お願いします、メイちゃんや他の人達には言わないでください」

あたしは2人に土下座した、2人の国での土下座はともかく、この国では最大級の懇願だ、この間、まーた借金作ったルークおじさんがお父様に向かってやってた。うん、一気に価値下がった。

「いやァ、どうしよっかなァ?」

「うぅ、あたしとあたしのお兄ちゃん達を好きにしていいからぁ」

カミラは結構強かな感じがする、好きにしていいって言ったらどんなことに使われるかわかったもんじゃないけど、メイちゃんに淑女じゃないのばれるよりはマシ!あたしあの子の理想のお姉様なんだよ!?期待を裏切れない!

「こら、カミラ、ルイも、そんなことしなくていい、かな」

「マリアぁ……」

マリアがカミラを窘めてくれた、うぅ、マリアは優しい……


「お兄さん達の権利は、いらないかな」

マリア?どうしてあたしの手を掴んで離さないのかな?指長いね?スベスベだね?

「あァ、確かに、ルイのだけでいいわ」

カミラ?どうしてあたしの肩掴んでるのかな?それよりも後頭部にめちゃやわらかい巨大なものぶつかってるけどわざと?

「あのぉ……?」

何このいきなりの百合展開!


「ちょっと待ちなさいよ、お姫様達!」

ベリベリ、と2人の手を剥がしてコーデリアちゃんがあたしの事を助けてくれた。ふぅ、流石のバカ力、自分磨きにスキンケアと筋トレを欠かさないだけある。攻略対象達で腕相撲大会した時、ぶっちぎりで優勝してたもんなぁ、今思えばあのイベントなんだったんだろう。疲れてたんだろうな、制作サイド…


コーデリアちゃんの仲介もあって、交換条件はマリアにおはようのハグ、カミラにおやすみのキスをすることに決まった、なんでだ!

「父親の破天荒さの割には大人しいとは思ったけど、素はそんな感じなんだなァ」

「どーせ、常時テンション高めのヤバイ女ですよー」

「いンや?可愛いって話だよ」

く、口説いてきてやがる、やめろ、顎クイすんな、ときめいちゃうでしょ!


「ボク様もおはようの投げキッスにするべきかな?」

「するべきじゃないから、そのままで…」

おはようのハグとかも普通に恥ずかしいけど、投げキッスは普通にキスより無理だ、やったことない、やるんだったらナンパ系チャラ男のチュロスにコツを伝授してもらわなきゃ…

わかったこと、2人ともかなり強かで押しが強い、二度と彼女たちの好きにしていいという発言をしないよう気をつけよう。メイちゃんにもそれとなく伝えないと。


「おーい、嬢ちゃーん」

コンコンとノックしたおじ様は先程よりも気さくな口調、多分聞き耳立てたんだろうな、ちょっと放置気味だったメイちゃんは汗を拭いて、着替えさせて、いつの間にかコーデリアちゃんが用意した冷たいタオルを額に置かれたことですやすやと眠ってる。

よし、大丈夫!

「なーに?おじ様」

「もう入っていいか?」

そういえば締め出してた、コーデリアちゃんと一緒に入ってよかったのに、いや、でも、おじ様に百合疑惑かけられるのはちょっとやだな…報告されそう、チュロスとニールに。


「……あのぉ、なんでいるんですか??」

「…世界一可愛い妹の危機を感じたので」

「横に同じく、で?どっちがうちのルイにちょっかい出したのかな?」

おじ様、シャノンに続いて入ってきたのは今だけは会いたくなかった2人、聞き耳を立てていたのか、立てていないのか分からないがカミラとマリアを睨んでる。

待って、これ、外交問題にならない!?

「ルイ、僕らはね、ルイを守るためならそこの男を殺すことも他国と問題を起こすのもやぶさかじゃないと思ってるんだよ」

「いやいや!とってもやぶさかだよ!?」

「ルイ様がそのように砕けた態度をとるなんて……脅されているのですね……」

「うん、脅されはしてるけど、仲良くなったっていう考えを先に出して欲しかったかな!」

多分、色々問題起きすぎてて疲れてるんだろうな、可哀想に……うーん、なんか話をもっと楽しいものにしなきゃ、目の下の隈が酷くなってるニールに効きそうな……あ、そうだ!


「ニール、彼女、平民でね、うちの子にするから、手続きお願いね」

あたしはベットで眠るメイちゃんを手で示し、ニールに紹介した、ニールの新しい妹ってのもあるけど……

「ルイ様からの命令、いえ、お願いとあらばいくらでも…!」

昔からニールはあたしのお願い聞くの大好きだったもんね、すっかり落ち着いた、


「チュロス〜……?」

次はチュロス、と思って、見ればドレッサーの前の椅子に座り、足を組んでそっぽ向いてた。

「ルイ、僕が何に怒ってるかわかる?」

「……えーっと」

聞き耳立ててだんだろうな、この感じは。

えーっと、あたしのことを溺愛するチュロスのことだから……


「…何でもするって、簡単に言ったから?」

「わかってるなら、もう言わないで」

か、可愛い〜、めっちゃ拗ねてるー!あたしのこと大好きすぎかー!?カミラっていう猛獣見た後だから余計に可愛く見える。ゲームの中のチュロスはずっと王子ムーブしてるような感じだから、カッコイイと思ってたけど、年々可愛くなるな、あたしの可愛さがうつったのかな?


「るぅい、そろそろオレ様達にも構ってくれよなァ?」

あ、元凶のこと忘れてた。

「カミラ、油を注がないでほしい、かな」

マリア〜、諌めてくれるのはいいけど、あたしの腰抱くのはやめないかな?チュロスとニールの眉めちゃピクピクしてるし。

あー、だめだ、一触即発だぁ……!


「あんた達!病人がいる部屋で暴れるんじゃないわよ!」

いつの間にかおじ様が扉を開けていて、そこにコーデリアちゃんが兄二人を投げ、カミラマリアを投げた。

そして四人全員出たのと同時におじ様が扉を閉めた!有能親子!!


これで、四人とも落ち着いてくれるといいんだけど……王子ルート行く前にかなりフラグ建ててるな、あたし。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ