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第96話 分断の森3

 「なあ、いったい何でこんな事になってるんだ?」


 シーバが質問を投げかけた。


 「誰かが、検問所からの要請を無視してるんだろうな」


 タジルが答えた。


 「あとは、親父が片付けてくれるさ」


 ルイスは、こともなげに言う。


 「盗賊団を森から出さないように、先に結界を張るわね」


 ディアナは、内側から森を丸ごと結界で包んだ。


 「お前、ホントに規格外過ぎるだろ!」

 「探索!」


 しばらくすると、探索魔法に引っかかるものがあった。


 「森の南側に集落みたいなものがある。人数は30人」

 「結構いるな」

 「イケる?」

 「行きますとも!」


 亜空間にルイス、タジル、シーバを収納し、距離指定転移で察知されないギリギリのラインまで近づき、3人を解放した。


 「これ、めちゃ楽だな。体力温存できるし」

 「ディアナは大丈夫なのか?」

 「平気」

 「じゃあ、行くぞ!」


 集落を四方から攻め込む形になった。

 ルイスとタジルが切り込む。ディアナは二人に防御力アップのバフをかけつつ、敵の半数を蔦で拘束した。弓使いのシーバは木の上から、ルイスとタジルを援護した。

 戦いは、ものの10分程で決着が着き、あっと言う間だった。


 「盗賊程度じゃ、こんなものか…」


 ルイスは暴れ足りないようだった。

 ディアナは捕縛した盗賊の頭らしき人物に「村から連れ去った人達はどうしたのか?」と尋ねた。


 「あ?女は遊んで売り飛ばした」

 「どこに?」

 「ローザリアの売春宿」

 

 ルイスは頭らしき男を殴りつけた。


 「男も連れ去ってるだろ?」

 「奴隷市に出した」

 「くそったれが!!」

 

 激しい蹴りを入れるルイスをタジルとシーバが二人がかりで止めた。

 盗賊団の30人の内死んだ25人は、遺体を燃やした上で浄化魔法をかけ土に埋めた。そして、残る5人は拘束したまま亜空間に放り投げた。


 「ディアナ、そいつらどうすんの?」

 「王城に引き立てる。政務に携わる誰かが仕事を怠ったせいで、こんな事になってるんだ。そいつを引きずり出してやる」


 付き合ってくれると言うルイスを除いたメンバーをクリエの砦に送り届け、スルーエの村に飛んだ。


 「なんでスルーエに?」

 「行方不明者の名前聞いて、探しに行こうと思ってる」

 「それは、お前がやらなければならない事か?」


 ルイスの言いたい事は理解した。だが、知ってしまった以上放っておく事が出来ないのもまた、ディアナの性分だった。

 バーゼルでエドベリに会い、そこから「増援依頼書」がどうなったか流れを追う事にした。

 バーゼルの役所からバートンの役所へ乗り合い馬車で移動した。バートンの役所で所長に会うと、「内容に緊急性を感じたのでいち早く連絡を取らなければと思い、グラディウス商会のバートン支部に依頼しました」と言う。どうやら所長は、グラディウス商会の支部間を移動する道がある事を知っていたらしい。

 グラディウス商会バートン支部でロレンツォ・バートンと会う。


 「娘は!レベッカは見つかりましたか!?」

 「いや、それはまだ…」

 「そうですか…それで、今日は何用で?」


 ロレンツォはガックリと肩を落とした。レベッカがトルクから自分の意思で逃げ出した事は判っているのだが、そのあとの行方はまだ判っていない。


 「バーゼルの増援依頼の件なら、緊急性があったので直ぐ様、本部の副本部長に渡しました」


 バートンからイオニアに飛んだ。イオニアの本部には侯爵もいた。


 「増援依頼書は、私がハインリヒ・ゲイル騎士団長に渡したぞ」


 侯爵が答えた。


 「宰相様ではなく?」

 「ああ、その日クレイトス殿はキリル王国に出向き、アーダルベルト国王陛下とトルク・ビーツ地区の砦建設の打合せをしていたのだ。だから、騎士団長に…何があった?」

 

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