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第81話 惚れるなってのが無理だよ

 「判決、ロドリーゴ・イルマとその家族を死刑に処す」


 全員斬首され、遺体は焼かれた後に遺骨は砕かれ、土に還された。


 「終わったね…」

 「うん…」


 ベアトリーチェは、ぼうっとした様子のディアナが心配になった。


 「もう夏休みに入るし、何日かのんびりしたら冒険に行かない?」

 「そうだね、そろそろあのダンジョンも公開されるらしいし」

 「そうそう。ダンジョンに入れるのはDランクかららしいから、ディアナはさっさとランクあげちゃってよ。一緒にダンジョン潜ろう!」

 「了解!」


 ストラトス国王に帰国する旨を伝えに行くと、丁度メディナから国王がやって来ていて、ハーレムの件での謝罪と示談金の支払いがあった。


 「この度は愚息が、とんでもない事を…」

 「謝罪は本人から充分いただきました。示談金も必要ありません。その代わりに、そのお金をあなたの名前でストラトス国王に寄付して下さい。トルクとビーツの復興支援金として」


 二人は別れを告げ、颯爽とストラトス城を後にした。


 「アレに惚れるなってのが無理だよ」


 アイマンの呟きは、メディナ国王からのビンタで締めくくられた。


 ルーキウス王国に戻ってからすぐに、ディアナは宰相を訪ねて登城した。


 「宰相様、レベッカ・バートンの事ですが…」

 「あぁ、マルティナ殿から聞いております。行方不明になっているとか」

 「捜索とかは…」

 「自らの意思で出ていったのに、捜索する必要はありませんでしょう?バートン男爵にも、そう伝えております」


 とりつくしまもなかった。



 「お姉様、お帰りなさい!」


 グラディウス邸に帰宅したディアナを出迎えたのは、領地の屋敷にいるはずの弟・リカルド10歳だった。


 「リカルド?どうしたの!?」

 「最近、お父様もお母様もお忙しい様子で、ちっともお家に帰って来て下さらないので、来ちゃいました!」

 

 リカルド付のメイド・エリーの話によると、どこからか商会本部の小会議室からあちこち行けるようになった事を聞きつけ、本部で侯爵の代理を務める副支部長に掛け合い通してもらったそうだ。

 最近は、両親共にディアナに付きっきりだったので、寂しい思いをさせたとディアナは反省した。


 「お姉様、あの通路をお家にも作って下さい」

 「あら、いいアイデアじゃない!」


 母親のミーシャも賛成のようだ。


 「そうだね。実は私もしばらく領地でのんびりしたいと思ってた所なんだ」

 「じゃあ、決定ですね!やった!!」


 リカルドは相当嬉しかったようで、ディアナに抱きついた。


 「うわっ!重くなったなぁ〜もう抱っこ出来ないかも?」

 「そのうちすぐ、僕がお姉様を抱っこ出来るようになりますよ」


 その頃、私は王城の中かも知れないなぁ…と、ディアナは思った。

 その夜の内に、領地の屋敷の図書室と王都の屋敷の図書室を繋げた。

 

 「お父様、ちょっとお願いがあるのですが…」

 「聞くのが怖いが…本当にちょっとか?」

 「すみません、いつもやらかし放題で」

 「全くだ!」

 「しばらく領地でのんびりしたい…」

 「いいんじゃないか?丁度、夏休みに入るだろう?」

 「なんか、疲れちゃった…」


 涙がぽろりと落ちた。

 侯爵はディアナをゆっくりと抱きしめ、涙を指先で拭ってやる。


 「頑張りすぎだ」

 「うん…」


 寝室に行くと、リカルドがちゃっかりディアナのベッドで眠っていた。


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