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第75話 協力者

 見られた?どうごまかす?いっそのこと、この兵士を殺して何食わぬ顔をして続けるか?


 「もし、あんたが特別な能力で人を助けて回ってる、ってんだったら隣の建物にいる連中も助けてやってくんねえか?」

 「?」

 「信じてもらえるかどうかわからないけど、俺達は違う世界から飛ばされて来たんだよ。トンネルの落盤事故でさ…」

 「●●高校の修学旅行の事故?」

 「あんた、知ってんのか!?」

 「中野さんをウチで保護してる」

 「中野は生きてるんだな!?」

 「私はディアナ。あなた名前は?」

 「山口わたる」


 隣の建物に移動する。学生服のまま、力なく横たわる少年少女が十数名。


 「俺一人が兵士になった位じゃ、養ってやる事もできなくて…」


 山口は涙ぐむ。


 「わかった。全員保護するわ」


 その場にいた全員を亜空間に送った。


 「ビーツ国民全員を保護するつもりで、亜空間の中に病院施設を作ったの。中に治療出来る人や世話をしてくれる人がいるから大丈夫よ。あなたはどうする?」

 「俺は、どこに何人位いるかを把握してる。案内するから、保護してやってくれ」


 山口の後について行きながら、次々に保護すること10日間。


 「あとは、鉱山で働かされてる奴ら位かな…」

 「助かった。あなたも、中に入ってゆっくり休んで」

 「あぁ、ありがとう」


 山口を亜空間に送り込んだ。

 山口のおかげで予定以上に保護が進んだ。このあたりで進軍してくれると助かるんだけど…と思いながら、物陰から王城を伺う。

 山肌をくり抜かれて作られた天然の要塞と聞いていたが、実際に見ると圧巻だった。前世、一度は行ってみたいと思っていたチベットとかブータンとか、あの辺りに似てるかな?と思った。

 その時、王城から派手な格好をした恰幅のいい男が出てきた。


 「最近、人が減ったな。ルーキウスのせいでトルクから拉致して来ることも出来なくなったし、南側を攻めるか?」


 このオーク…もとい、この男ロドリーゴ・イルマを拘束すれば…

 緑魔法の蔦を使い捕獲に成功した。そして、魔法で眠らせた。ロドリーゴを鑑定してみる。本人に間違いないが「物理防御50%」の指輪をつけていた。


 「壊すか…」


 ナイフで指輪から魔石を外した。そして、ミスリルの剣で粉々に砕いた。

 亜空間の部屋をもう一つ作り、その中にロドリーゴを放り込んだ。

 探索スキルで中の様子を伺うと、城の中に5人鉱山の方に10人。ディアナは鉱山の方に足を進めた。ひんやりとした空気が漂う中を、岩肌に沿って歩くと声が聞こえて来た。


 「さっさと運べ!」


 痩せた体に激しく棒で打たれた鉱夫が倒れると、兵士は更に足蹴にした。兵士を蔦で拘束し、鉱夫を亜空間に送る。兵士を3人拘束し鉱夫を7人助けたところで、入り口付近が騒がしくなった。


 「やっと来たか…」


 ディアナは来た道を戻り、鉱山から脱出した。


 「ディアナ嬢、無事か?」


 軍務卿が駆け寄って来た。


 「大丈夫です」

 「国境封鎖が完了したので進軍して来たが、ビーツ兵士の投降も多く戦闘もほぼ無いまま、ここまで辿り着いた」

 「ロドリーゴは、既に捕縛しております。あとは、家族3人と使用人二人が城の中に…」


 ディアナは捕縛したロドリーゴを亜空間から引きずり出し、皆の前に放り投げた。


 「おぉっ!既に捕まえていたとは!」

 「偶然、目の前に現れたもんで…」


 騒ぎを聞きつけ「何事か!」と出てきたロドリーゴの息子二人と妻、そして使用人二人をルーキウス軍が捕縛し、ビーツ国は完全に制圧された。

 

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