第49話 僕らの冒険は、これからだ!
「おっ、ディアナ様だ」
「こんにちわ。昨日はありがとうございました」
「結構な額になったろ?」
「えぇ、キングサーペントの皮が思いの外」
「あれはほぼ無傷だったから、こっちも丁寧に1枚仕立てにしたのさ。ギルドの買取じゃなくオークションに出せば、あの金額の倍位になったハズだ。勿体無いことしたな?」
「あはは、シルバーサーペントの時に出してみようかなぁ…」
「今日は何出す?」
「ウォーウルフ50。まだいけそうなら、アイスウルフ50も」
「ウルフ系100!皆いけるか?」
「大丈夫です!」
「だそうだ」
ディアナはウォーウルフとアイスウルフを全部出した。
「他にどんなの持ってるの?」
アシッドスパイダー75、シルバーサーペント1、オーク30、クリスタルラビット20、ブラックサーペント2、レッドサーペント2、ロックタートル10、ジャイアントタレポ3。
「アンタ、普段何やってるのよ?」
ベアトリーチェの苦笑いも珍しい。
預り証を受け取り、また階段を登る。常設掲示板の前まで来て「薬草採取やっていく?」とベアトリーチェに聞くと「行く」と言うので、採取系の詳細をメモに取り、東門から外に出た。
「うわっ…、外に出るの何年ぶりかなぁ〜」
ベアトリーチェは大きく伸びをした。
「外出禁止令が出てた誰かさんの方が、たくさん出掛けてたみたいだけど?」
「げほげほっ!」
東門から出て20分ほど歩くと草原があり、そこにも薬草はあるらしいが、もうちょっと先には林がある。そこなら、薬草採取をしながら、魔獣討伐もできる。
「林へGO!に決まってるでしょ」
はは!と笑いながら短距離転移で林の入り口に移動する。
「僕らの冒険は、これからだ!」
「そりゃ、最終回フラグだ」
「あのさ、私の魔道士レベル1だから、魔獣倒すのやらせてもらっていい?」
「うん、そのつもりだった。但し、炎魔法無しでね」
探索スキルが無いので、目で見える範囲で鑑定をかけてみる。
「薬草、魔草…あるな」
ナイフを取り出し、ザクザク切って行く。10本毎に根の方を括り、インベントリに入れた。
「おっ、ハイポーション用の上薬草見っけ!」
薬草を10束、魔草を10束、上薬草を10束作った所で、スキルに『探索』が追加された。
「あ、麻痺薬が出来るガジャ草だ。採取採取♪」
ガジャ草3束。
「ん?何か静かじゃない?」
あまりに静か過ぎてベアトリーチェが心配になり、林の奥に入って行った。丁度中程でベアトリーチェを見つけた。
「しっ!アレ見て」
ベアトリーチェが指差す方を見ると、ゴブリンが40体程。どうやら、集落が出来ていたらしい。初めて遭遇したので規模がどの位かは判らないが、王都まで歩いて1時間位の距離にあるのはマズい。そう思ったディアナは、ベアトリーチェに目配せをする。
「ウィップに雷のせて、魔法攻撃無しで。私は支援にまわるね」
「了解」
「GO!」
走り出すと、ゴブリン達も一斉に振り返り、武器を手にこちらに向かってきた。約半数を緑魔法の蔦で動きを封じた。その間、ベアトリーチェは20体近くを5分で感電死させた。
「残りいける?」
「楽勝〜」
「じゃ、魔法解くよ」
魔法を解くと同時にベアトリーチェのウィップがしなる、ビシッ!ウィップから雷魔法の光がビビっと延びる。心無しか、ベアトリーチェが微笑んでいるような…?
結局、10分で制圧した。
「討伐証明は右耳だっけ?」
「そうそう。これ、イヤなんだよな…」
ナイフを取り出して、40体分の右耳を切り落とし袋に詰めた。




