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第36話 はじめてのおつかい1

 侯爵とルッツの説明によると、お金の種類は鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、大金貨、白金貨の6種類。最も流通しているのが銀貨と銅貨で、大金貨と白金貨は商会同士などの取引に使われる高額貨幣となる。鉄貨が10枚で銅貨1枚、銅貨10枚で銀貨1枚と、10枚で次の高額硬貨となる。

 ルーキウス王国では、周辺諸国に比べて収入が高く物価が安定して低いため、単身者平均月収金貨20枚の内の最低でも半分は貯蓄にまわせるらしい。


鉄貨=10円

銅貨=100円

銀貨=1000円

金貨=1万円

大金貨=10万円

白金貨=100万円


 日本円に換算すると、こんなもんかな?と想像した二人は、自分達が作った魔石で稼いだ金額に驚愕した。


 『金貨210万4千枚=約210億4千万』


 「もう働かなくても食べていけますわね」

 「いやいや、国ひとつ位なら買えるんじゃ…?」

 「やっとわかったか、馬鹿者が」


 侯爵に金貨2枚を銀貨18枚と銅貨20枚に両替して貰い、街に出てみる事にした。


 「王都の中に足を踏み入れてはならないと云う場所は無いが、人が多い分変な輩が潜んで無いとも限らんから、護衛と案内人を連れて行け」


 案内人は、今から帰宅すると云う、商会の職員アルドが引受けてくれた。アルドには、ディアナ達と同年齢位の娘がいるらしく、時々街で色んな物をねだられてるんだとか。

 財布代わりの小袋に、銀貨と銅貨を詰め込んだ。


 「いざ、出発!!」


 後から付いてくるベアトリーチェの護衛二人を見て、アレを思い出した二人。


 「アレじゃね?」

 「アレのことよね?」

 「「はじめてのおつかい!!」」


 あはは!と大笑いする二人にアルドが「なんですか?」と尋ねるので、未就学児にお金を持たせて一人でお買い物をさせ、その様子を見守ると云う一種の冒険型ドキュメンタリーだと答えた。


 「うわぁ、それはハラハラしますね」

 「そうなの!でもね、その『おつかい』という冒険の途中で成長を見せる子供がいて、勇気づけられるのよね〜」

 「幼い子供ならではの発想や行動も見られるんでしょう?」


 どうやらアルドは相当な子供好きだったようで、可愛いモノ好きなベアトリーチェと「はじめてのおつかい」話で盛り上がっていた。一方ディアナは、自分達の「はじめてのおつかい」が、成人してからと云う状況に落ち込んでいた。


 「あ、ここです。今、若い娘さん達に人気のアクセサリー屋です」


 こじんまりとしたその店は、くすみカラーで店全体を包んだ明るさと上品さが感じられる「プチ・ビジュー」という店だった。

 店に入って陳列されているペンダントを手に取ってみた。中心に小粒のローズクォーツ、周囲を極小の人工真珠で囲い、とても丁寧に仕立てられていた。ペンダントトップの大きさ1.5センチ程度だけれども、それがかえって品良く感じる。値札を見て驚いた。プチプラどころじゃない。そのペンダントのお値段なんと!銀貨1枚!!日本円にして千円。

 

 「安っ!日本なら、このローズクォーツだけで数千円…」

 「デザインもいいわよね?なのに、この値段なの!?」


 ディアナの構造解析が発動した。天然石のローズクォーツ以外は、ほぼ錬金術で作られている。工房兼店舗で2階が住居、おそらくこの店主と思しき女性一人で営業しているようだ。

 ディアナは、翡翠色の猫目石クリソベリル・キャッツアイのチャーム4個を手に取った。猫目石は純天然で、どうやら南方の国で産出された物らしい。そして驚いた事に猫目石が持つとされる『邪眼』(魔を払う力)が発動していた。


 「すみません、これください!」

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