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第23話 デモンストレーション1

 「属性魔法の派生といい、空の魔石を利用して熟練度を上げる事といい、とても有用性のある話ですが、鑑定の魔道具を持たない私達では、確認のしようがありませんねぇ…」


 そう口に出したのは魔道師団長だった。

 ニヤリ…ディアナはほくそ笑んだ。

 そうくると思って用意していたブツを、インベントリから出す。


 「そう言われると思って、鑑定の魔道具50個作りました」

 「はあぁっ!?」

 

 再び立ち上がる面々。今度は王族まで立ち上がった。そして、目前の白銀に輝く鑑定具を見つめた。


 「鑑定の魔道具は、国宝級…」

 「国宝級が50個?」


 驚きを口々にする中、国王が「これはディアナが作ったものか?」と聞いてきた。


 「私とベアトリーチェとグラディウス商会の魔道具師達、宮島鉄工所の職人達で作りました」

 

 依然としてざわつく中、話を進めた。


 「では、試してみましょう。ゼノン殿下、まず鑑定具に手を置いてもらえますか?」


 ゼノンは静かに頷き、今までの球体の物とは違う厚さ5センチ程の平べったい鑑定具に手を乗せた。すると、鑑定具の上にウィンドウが開き、ゼノンのステータスを映し出した。


 「剣術と体術は、騎士団の中堅クラスですな」

 「えぇ、殿下はとても優秀ですよね。そして、注目して欲しいのは、ここ」


 ディアナは、ステータスボードの魔力の部分を指差した。


 「魔力量が300あります」


 毎年何人かが学園を卒業して魔道師団に入るが、入団時の魔力量の平均が約300位なので、ゼノンの持つ魔力量は決して少なく無い。魔法の適性は無いが、後で何か発現する可能性も無くはないと云うディアナの勧めで、魔力循環訓練だけは欠かさず行っていた。


 「殿下、右手は鑑定中のまま、左手にこの空の魔石を握って下さい。そして、イメージしてください。空の魔石に、自分の魔力をゆっくりと流し込む感じを…」


すると、ゼノンの左手にある空の魔石がキラキラと輝き出し、ステータスボードの魔力量の数字が減りだした。


 「あ、なんか反発が…」

 「はい。そこまでです。これで、魔石が出来ました」


 出来た魔石を鑑定具に乗せてみる。そこには『ゼノン第一王子の魔力が注入された魔石、魔力量200』と云う鑑定結果が出た。


 「その鑑定具は、アイテムの鑑定もできるのか!」


 周囲は騒然とした。

 続けて、ディアナは新しく作った魔道コンロを取り出し、ゼノンの魔力で作られた魔石をセットした。


 「野営用の簡易コンロを作ってみました。殿下、そのつまみを捻ってみてもらえますか?」


 つまみを捻ると、火がついた。魔獣から取りだした天然の魔石と同様に動力源として使える事の証明ができた。


 「魔獣から取り出した魔石同様に使えます。今、殿下の体は魔力が枯渇した状態と仮定します。このまま一晩寝ると、翌朝には魔力量が飛躍的に増えます」


だが、次の工程に進むべきか進まざるべきか、ディアナは悩んだ。


 「これからお見せする事は、ここだけの話にして頂きたいのですが…」


 悩んだ末に前置きした。

 そして、左手にゼノンの魔力で作られた魔石を握らせ「魔石から魔力を吸い出す事をイメージして下さい」と言った。

 するとキラキラした光がゼノンの左手から体に移り、すっと消えた。

 代わりに、ステータスボードの魔力量に数字が戻った。


 「なんと!吸い出すこともできるのか!私も試して良いだろうか?」


 魔道師団長が身を乗り出して言うので、団長の前に別の鑑定具を置き、空の魔石を渡した。


 「これって、魔力を蓄積させた魔石をいくつか持っていたら、魔力ポーションは必要ありませんねぇ」


 第二王子のシメオンが、ぼそっと言った。

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