第19話 召喚!賢者・・・(仮)
ベアトリーチェはステータスボードを開示した。
【名前】ベアトリーチェ・オブ・オクタヴィア
【種族】人間
【年齢】16歳
【性別】女性
【職業】魔道士Lv.1
【称号】賢者(仮)元第2王女 転生者
【体力】3200
【魔力】650000
【攻撃力】20 /100
【防御力】20/100
【体術】Lv.10/100
【魔術】Lv.58/100
【魔法】炎Lv.65 水Lv.100 氷Lv.70 雷Lv.100 風Lv.100
緑Lv.80 土Lv.30 光Lv.65
【スキル】鑑定 収納
ディアナ程では無いが、かなりの攻撃魔法特化型のステータスだ。
「いや、惜しいなぁ。これに回復系と支援系があれば、完璧に賢者様なのになぁ〜」
ディアナが面白がっていると感じたベアトリーチェは、ディアナの頭をはたいた。
「どうして、このような事になっておるのだ?そもそも、ベアトリーチェは風の属性しか持ってはおらんのではなかったか?」
確かに国王が言う通り、地下牢に入れられた時のベアトリーチェが使えるのは風魔法だけだった。だが、魔力量は既に1万を超えており、その魔力も強すぎて暴発気味だった。
そこで、魔力暴発を抑えるための魔力循環と操作の訓練を行った。すると、2週間程で落ち着きベアトリーチェ自身の意思で加減ができるようになった。
「魔力を使い切って眠ると、魔力量が上がる」は、異世界モノの小説の定番だが、実際にやってみたらその通りだった。
そこでディアナは、ある事を思いつく。ディアナのスキル「複写」で浄化魔法をベアトリーチェにコピーし、地下牢全体とベアトリーチェ自身の浄化をさせて、魔力量と浄化魔法のレベルを上げることはできないだろうか?
試した結果、ベアトリーチェへの浄化魔法コピーは失敗に終わった。コピー出来たのは、光魔法と収納スキルの2つだけだった。
しかたなく、ベアトリーチェにゆるい風を地下牢全体に吹かせたり、光魔法で明かりを灯させたりして、魔力が尽きたら眠るを繰り返させた。
ベアトリーチェが覚える魔法は攻撃魔法ばかりなので、地下牢で使うには不向きだった。
何か手を打たなければ…と頭を悩ませている時の事だった。
ディアナの部屋の明かりが消えかかって、使用人が灯り用の魔石を取り替えるのを眺めていた。
魔石とは、魔獣を倒したときに獲られる、その魔獣の持つ魔力のエネルギー核である。「使い終わった魔石はどうするのか?」使用人に尋ねると、廃棄処分になると答えが返ってきた。
よくある異世界モノの小説だと、これに自分の魔力を流し込んだりできるんだけどな…と思い冗談半分でやってみたら、できた。
ならば、空の魔石を集めてベアトリーチェに魔力を充填させ、魔力量アップをはかろうと考え実行した。そして、ベアトリーチェが充填させた魔石は、地下牢の灯りの元になった。
ディアナは、魔石に関してもうひとつ新たな発見をした。それは、空の魔石に「炎」や「水」といった属性を特定して魔力を流し込む事が出来る事だ。「炎は赤」「水は水色」属性ごとに魔石の色は変わる。これ、武器や装備の属性付与に使えないかな?と試行錯誤した。
ある日、魔石に属性魔法を流し込んでいたベアトリーチェの風魔法がLv.100に達した。すると、雷と水の属性魔法が現れたのだ。水魔法から緑魔法(草木)と氷魔法が、雷魔法から炎魔法が、緑魔法から土魔法が、と次々に派生した。
ディアナは生まれつき、全属性魔法を持っていた。だから、属性が派生することに驚いた。
派生するかしないか、コピー出来るかできないかに、何がしかの法則があるのかもしれない、それもいずれ試そうと思っているとディアナは語った。
「1つの属性から派生ですか…これは、更に検証する価値のある話ではありませんか?」
宰相は国王に進言した。
「そうだな。魔道師団とも話をしてみるか。魔力量の上げ方といい、魔石の事といい、初めて聞く事ばかりだったな」




