5発目
翔び…?翔び…?(誤字報告してくださった方ありがとうございます。)
昼休みが終わり、午後の授業もやたら長く感じたがなんとか終わり、放課後となった。
そんな俺は今、下駄箱で梨沙を待っていた。
なんでも、
「待ち合わせした方がデートっぽいでしょっ⁉︎」
ということで10分教室で待ってから来るらしい。待ち合わせなら土日でも出来る…なんて言ってしまうのは野暮か。
下駄箱で待つ「とーもーやーっ ‼︎」こと3分、梨沙がやってきた。あれ、10分くらい待ってから来るんじゃなかったっけ。
「楽しみすぎて早めに来ちゃった!ねえ待った?ねえねえ待った⁉︎」
「全然待ってないよ。俺も今来たところ。」
3分だもんなあ。
「えへへっ!100点満点!よく出来ました!」
かわいい。
「じゃあ、帰るか。」
「うんっ!あっ…ちょっと待って!」
はっ!として何かに気づいたような顔をすると、梨沙はその場でくるんとターンをして上目遣い。
「ねぇねぇ、この服、私に似合ってるかな?」
「すごく似合ってるよ。制服。」
「うーん。褒めてくれたのは嬉しいけど、制服がってのは要らなかったかなあ。80点!」
謎の採点システム。
そんなこんなで変なやり取りもしながら、隣に並んで歩き出す。
下駄箱を出た時もそうだったが、校門を出ると初夏の湿気をよりモロに感じる。
最近は夏か冬かしかないんじゃないかと思うほど、季節が極端になってきた気がする。春は途中まで凄まじく寒いと思いきやいきなり暑くなるし、秋は途中まで凄まじく暑いと思いきやいきなり寒くなる。
日本は四季のある国ではなかったのか。
蒸し暑いと感じていたのは梨沙も同じだったようで、「あっついねー」なんて言いながら胸元で手をパタパタさせている。
「ねね!駅前のムーンライトカフェ行かない?暑いしちょっと涼んでから帰りたい!」
寄り道のお誘いだ。ムーンライトカフェは全国展開されているカフェだが、ケーキやパフェがとても美味しいことで有名だ。
「ん。いいよ。俺もちょっと小腹空いてたし。」
「よーしっ!じゃあ決まりね!」
ふんふんと鼻唄を歌いながら歩く梨沙。
「そういえば梨沙って、普段はどんなところ行ってるんだ?」
「んー?気になる?」
「そりゃもう。いつもすごく楽しそうだけど、どんなところに遊びに行ったりするのかなって。」
「うーん。休みの日だと都心の方まで出ることも多いかなあ。天谷とかにショッピングに行ったり、あとたまに盾浜とかかなあ。」
どちらもかなりのお洒落スポットだ。誰と行くのだろうか。そんなことを考えると更に気になってしまった。
だからつい
「1人で行くの?」
なんて聞いてしまったわけだが。
「んーん。友達と一緒だよ。ティーちゃんとか、たまに彩ちゃんも一緒に行くかな。」
ティーちゃん…確か同じクラスの松前茶々さんだったか。茶々ちゃんだからティーちゃん……。
「ん?もしや智哉、私が男の子と出かけてるんじゃないかーって不安になっちゃった?」
ニヤニヤしながら聞いてくる。梨沙の顔に手をあててムンクの叫びにしてやりたい衝動に駆られたがグッと抑えて
「いや、ちょっと気になっただけ。」
と返したのだが。
「大丈夫。男の子は智哉だけだよ。」
なんて言うものだから、不覚にもドキッとしてしまった。
ありがとうございました。少しずつ1発ごとの文字数を増やしていきたいところ。とりあえずの目標は1発2000…。