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幼馴染にフラれた俺に明るくて可愛い委員長が全速力で突っ込んでくる  作者: 蓬田 新九郎
1章 君と紫陽花のつゆに触れて
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アルミ缶の上にあるみかん

アルミ缶の上にみかんを乗せる前にみかんを食べたい。

ともさんぽ。

木曜日、1日中梨沙をどこに連れて行こうか考えていて授業が頭に全く入って来なかった。


輝樹と彩香は相変わらず生徒会長に絡まれているようで、輝樹が生徒会長を追い払い、しばらくすると生徒会長がまたやってきて彩香に話しかけるというのを繰り返していた。


彩香は最早面倒になったのか無視を決め込んでいる。


にしても、生徒会長もよく諦めないよなあ。


彼氏持ちだって分かっても諦めないなんて、厄介な奴を相手にしてるもんだなあ。

なんて他人事だからこそ呑気に思う。


今日は梨沙は松前さんと帰るらしく、2人で仲良く帰って行った。


輝樹達の邪魔をするのも悪いし、1人で帰るか。


そう思った俺は、ついでに梨沙に紹介出来そうな場所の下見をしようと百本松まで帰ると駅から候補地いくつかを廻り始める。


まず1ヶ所目。百本松公園。

幼い頃に何度も来た公園で、特に遊具などはないが湧き水による小さな池があり、苔むした地面の上には様々な草木が生えている。

小さい頃はこの公園でザリガニを釣ったり池の水草を木の枝で引っ掛けたりして遊んだものだ。

彩香に見せてやろうと虫取り網でセミを捕まえたはいいが、虫取り網に入ったセミが思いっきり「びびびびび!」って抵抗してびっくりしたこともあったなあ。


思い出に浸りながらやってきたはいいものの、重大な事実に気がついてしまった。


池の周りにかかる通路のようなものに使われている木が腐ってしまって通路の意味を成していなかったり、昨年の台風で倒れた木の撤去が進んでいなかったりして、手入れがされていないのだ。


池の周りは泥沼となっており、あまりよろしい景観では無かった。


うーん。ここは外すかなあ。

梨沙の反応次第で来るか決めよう。


そう思い、次の場所へと向かう。


次の場所は、松山神社と呼ばれる神社だ。

例年夏になると夏祭りが開催され、地域の子供で賑わう。


小さな神社ではあるが、街の守り神として大切にされている。


大きくなるにつれ予定も合わず、お祭りの行われる神社の横を通るだけということも増えたが、今年は久しぶりに行ってみたい。

ちなみに「松山」という名前は「百本松」と関係があり、かつては周辺に松が沢山生えており、神社とその周辺の松は特に他の場所より高い小高い丘の上あったことから「松山」となっている。


この神社は街を紹介する上では絶対に外せないだろう。


さて、次は…と考えながら、歩いていると家が近くなってきた。近くには彩香の家もある。


だが、彩香の家の前に誰かいる。俺と同じ高校の制服だ。輝樹では無い。


その人物は彩香の家の様子を伺っているようだったが、こちらに気づくと足早に立ち去っていった。


かなり怪しい。


念の為彩香に今見たものに気をつけるようにとメッセージを送っておく。


彩香の家の前まで来ると何かが足元に置かれていることに気がついた。


アルミ缶の上にみかんの皮が置いてある。

どうやら先程の人物は割と長時間居座っていたらしい。


駄洒落ならもっと完璧にやれよ。 


そう思いながら地域の環境の為にもみかんの皮と空き缶を回収して、空き缶をゴミ箱に捨てる。


アルミ缶の上にあるみかんに関しては特になんかのメッセージにも思えなかったので、特に彩香には何も言わなかった。


ゴミの処理を終えた俺は、家に荷物を置いて再び街のスポットを探しに歩き出すのだった。

ありがとうございました。


展開が遅い!って思っていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、4月〜6月分の時間経過はありますが物語のスタート6月でここまででようやく金土日月火水木なんで許してくださいな。


一応智哉が主人公という形をとってはいますが、智哉だけでなく梨沙も彩香も輝樹もそれ以外の子も皆それぞれが主人公、私の大切な子供くらいの気持ちで進めていくつもりです。


1人1人の登場人物、また展開に様々なご意見・感想などあることかとは思いますが、「それぞれの道筋」は何があろうと、何を言われようと変えることはありませんのでどうか暖かく見守っていただけると幸いです。


今後ともよろしくお願いいたします。

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