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枯れた世界から  作者: しのの
2/2

道の途中で

「森だね。」


「森だねぇ。」


2人は森と言うよりジャングルの中を歩いていた。


ユウが他人事のように言った。

「砂漠になったり森になったり岩場になったり大変だねぇ。」


「あっ!」


イルが何かに気づいた。イルの目線の先には比較的舗装された道があった。


「なんでまだこんなしっかり残ってるんだろ?」

ユウが言った。


ゼロの中心地から遠かったからとか?」


「よくわかんないけど、歩きやすいねぇ。」


「でも道があるのに人がいないのはおかしくない?」イルが言った。


「私がいる!」とユウが胸を張って言った。


「ところで。」ユウが続けて言った。

「私たちはどこに向かってるの?」


「この道の果てさ。」イルがカッコつけて言った。


「なにそれー!笑わせるねぇ。」ユウが笑いながら言った。


それから何時間歩いただろう。おもむろにイルが、「ここさっきも通んなかった?」


「森だからわかんないや。」ユウが言った。


2人のあいだに沈黙が続いた。



道が円になっていると気づいたのはさらに数時間後だった。


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