fin……
目が覚めた。目の前にある真っ白い天井には見覚えがない。ここは?
俺は体を起こそうとして、違和感に気づく。
「あれ? 体がツルツルだ。若返った?」
そう、しゅわしゅわの爺さんだった俺はいつの間にかツルツルスベスベのお肌を持った青年の姿に変わっていた。
「あ! 気付いたんですね!」
俺の側にナースさんが寄ってきて、質問を2、3個した後、先生を呼んで来ると言いPHS片手に部屋から出て行った
「もしかして、元の世界?」
え? 夢落ちパターン?
呆然としていると、先生がやってきて診察を受け、その後は何が有ったか説明を受けた
俺達は崖から落ちて意識不明の重体。病院に搬送されたが1年は昏睡状態だったらしい。1年だけだと?
俺が混乱していると母と父、妹がお見舞いに来た。この3人は俺よりも早くに目を覚ましていたらしい
妹はまだ退院してないので病院服だが、母と父は既に退院済みらしく私服だった
「龍騎はコッチには帰って来れないから残念ね」
やはり、夢ではなかったらしい。よかった……
どうやら、異世界で死ねば元の世界に戻れる仕組みだった様だ。そういえば、イノ坊もそんな事言っていた気がするな……
「姉は?」
「凰姫は崖から落ちた時、車から投げ出されてて……救急車が到着した時には手遅れだったて」
姉は元の世界で死んでいたから、帰れなかったのか? なんだか良く分からないが、最後に少しだけ会えたので、もう何でもいいや
「猪は無事で元気に森に帰って行ったって」
そうか……イノ坊は元気にしてるのか……
「お兄ちゃん。1回、天寿を全うしてるけど、新しい人生だと思って頑張ろう!」
正直、勘弁してほしい。俺は1度100歳超えた老人になったのに、また20代からやり直しなのか?
「ほら、しゃんとしなさい! 大学に行って勉強して、いい就職先に付きなさいよ!」
俺は同年代の子達と馴染める気がしない……今からかなり憂鬱だが、仕方ない! 勇者(笑)としての役目を終えた俺への追加ステージという事で、新しい人生を楽しもうではないか!
それから数ヶ月後、俺は懐かしの家に帰った。自身の部屋は崖から落ちる前と何も変わっておらず、思わず涙が出てきた。
「帰って来た!」
その日、1日俺達は家族で過ごした。それは何度も夢に見た光景。何度も願った風景……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ポーンっと音がする。それは海底を調査する潜水艦のから出ている音でした。
「何か居る?」
「いや……新種なんて本当にいるのかね」
潜水艦は海底の誰も行った事のない場所まで降りていきます。未だ見た事のない生き物や鉱石を求めて……
ガンッと音がしました。それは潜水艦に何が打つかる音でした。
「何事⁉︎」
乗組員は暗くて辺りの見えない海底を見回します。しかし、何も居ません
「何かにぶつかったんだろ? 落ち着けよ」
別の乗組員は慌てていた乗組員を鼻で笑い飛ばし、自身のしていた作業を再開します。
「はぁ……」
溜息を吐いた乗組員は作業に戻るべく、配置に戻りました。作業を再開していると、近くに有る窓に一瞬奇妙な物が映りました。それは人の様な姿をした恐ろしい生き物だったのです
「ひっ⁉︎」
乗組員は慌てて他の乗組員に言いましたが誰も信じません。何度も訴えているうちに、その乗組員の表情が変わってきます。不思議に思い問いかけると……
「後ろ……」
っと言われ後ろを振り返ると……そこには恐ろしい姿をした人の様なモノが窓に張り付いて乗組員の様子を伺っていました。その人の様な恐ろしい生き物は、乗組員を見つけるとニヤっと笑みを浮かべて、1度窓から離れます。
安堵した乗組員達でしたが、次の瞬間……非常様ハッチが勝手に開いたのです。そしてハッチは閉まり、次のハッチを開けて艦内に何者かが侵入してきました。それは恐ろしい生き物……乗組員達は伝承でしか知らない
「魔人……」
でした。魔人の好物は人の【血】……魔人達は思い出します。人の血の味を……
そして歴史は繰り返されるのです。人の手によって……
fin……
最後の所と姉が窓から入ってくる所が書きたくて始めた連載でしたので、最後が書けて満足です。
ここまで読んで下さった方、有り難う御座いました。




