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呪いの刀

 

「逃げよう!」


 走って逃げようとしたがレイキの足に触手が絡み付き引っ張って口元まで運んで行く。慌てて刀を抜き触手を切断しレイキを救う。


「大丈夫か!」

「うん。ありがとう」


 レイキを救い、直ぐにその場から離れようと立ち上がるとストロケルが悶えている事に気付いた。触手が1本切られたから痛みに喘いでいるのだろうか?


「なんか変ね」


 アンナさんも可笑しいと思ったらしく様子を伺っていると……ストロケルはピクピクと痙攣した後、動かなくなった。


「死んでるわね」

「何で⁉︎」


 まさかの展開だ。触手1本切り落としたくらいで死ぬなんて……


「それくらいじゃ死なないわよ。何が原因なのかしら?」

「これやろ。この細胞が黒く変色していく感じ……昨日の奴の毒ちゃうん?」


 ウリノーム・ペルグランデ? 刀に毒が付着していた? そんな筈は無い。昨日綺麗に手入れした後だ。なのに何故?


「この刀、色変わってるじゃん」

「あ、ホントだ」


 アナトリーとレイキが刀身の色が違う事に気がついた。


「紫じゃねーか」


 その色は如何にも毒が有りますよって感じの色をしてる。何でこんな事になってるんだ?


「取り敢えず、実験してみる?」


 という訳でいろんなモンスターで実験してみると……


「掠っただけで死ぬとか……」


 どのモンスターも刀身が掠っただけで死んだ。皆一様に斬られた場所から壊死していき、藻掻いて息絶えていった。


「なんか呪いの刀みたいになったんだけど……」


 斬られた者を悉く死に至らしめる刀の出来上がりである。恐らくだが、ウリノーム・ペルグランデを攻撃した際に毒腺を貫いたのかもしれない。そして、なんらかの力が働き、この様な刀になったと思われる


「……兄さん凄い」

「最強の刀ね」


 かなり危険な刀なので正直どう扱っていいか困っている。下手こいたら自身にまで害がおよびそうだ






「いや〜。諸君!! 良くやってくれた! 私も鼻が高いよ!」


 任務から帰ると連隊長室に呼ばれたので全員で出頭したら、ストロケル討伐を聞きつけた新連隊長に褒められた。昨日とエライ違いである。手のひら返すの早すぎ


「やってくれると思ってたよ。私の見立てに間違えはなかったな!」


 等の言葉をベラベラと語り続ける新連隊長。だんだんと腹が立って来たので早く終わらしてほしいのだが……


「どうだね? 私の私兵にならんかね?」

「遠慮します」


 その後はブーブー文句を言われたが面倒だったので全てスルーすると連隊長は激怒して「出て行けー」っと叫んだ。なので退出した


「あの連隊長、かなり面白かったわね!」


 アナトリーが腹抱えて笑っていた。そんなに笑ってやるなよ……


「そうねー。顔芸がかなりね」

「そうだな。不細工だしな。あんな顔で連隊長とは……」

「いや、顔で連隊長決まらないよ?」


 笑っているアンナさんと容姿をボロカスに言うボルハと嗜めるレイキ。ボルハは面食いらしく前連隊長の事はお気に召していた様だが、今回の連隊長は気に入らないらしい。容姿で決めるなよ……


「よし! 今日は解散!」


 収集が付かなくなりそうなので今日は解散して各自、自由行動にとする!






「今日もキャンディー……」


 今日も今日とてキャンディー討伐に来ていた。何故なら、それ以外の任務が無かったからだ


「張り切って行きましょう!」

「「「おー」」」


 俺以外のメンバーはヤル気満々だ。だが毎度の事、キャンディー討伐に行くと何かある。そう例えば、巨大タコモドキに遭遇したりとか……巨大ヘビに遭遇したりとか……魔人に遭遇したりとか、魔人とか……魔人とか……


「ほらな⁉︎」


 キャンディーを探していたら、キャンディーが逃げた先に魔人が居たよ。ほらな、コイツの任務を受けると必ず何かあるんだよ。最早、呪いだ


『クックック! アハハハッ! 人間だ!』


 その魔人が突っ込んで来たので思わず刀を抜いて斬りかかると……


「死んだ……」


 一撃だった。ちょっと掠っただけで倒れて、藻搔いて息耐えた。ここに倒れている魔人もビックリだろう。俺もビックリだ


「お兄さん凄い!!」

「やるじゃない!」

「うむ」

「凄い……」

「やるな〜!」


 上からレイキ、アンナさん、ボルハ、アナトリー、イノ坊である。皆、感心しているが、凄いのは俺ではなくて刀だから! 俺ただ斬っただけだから!

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