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例えそれが、俺であったとしても

 

 魔人の一斉討伐の為、俺達はバスに揺られて作戦エリアに向かう。


 バス内に通信が入り連隊長の話が長々と流れている。内容は作戦の内容だが、来る前にも説明が有った為、あまり聞く必要は無い


『最後に……皆、よく頑張ってくれた。俺はお前達の隊長であれた事を誇りに思う』


 急に最後の言葉みたいな事を言い出した連隊長に驚いた。いつも強気で負ける気など更々無い感じに見える連隊長らしからぬ発言だ


『そして……これだけは言っておく。皆、どんな相手でも迷うな。敵は殺せ。それが……』


 連隊長は一度区切った後、驚きの言葉を言った


『例えそれが、()()()()()()()()()だ』

「はぁ?」


 この言葉にバス内に響めきが走る。どういう事だろうか?


「そう言う事や! 例え連隊長殿が敵になったとしても迷わず殺せって事や」

「そんな事……」


 イノ坊の言葉に言い返そうとしたがバスは作戦エリアに付いてしまったので降りて準備しなければならず、イノ坊と話すのは後になるだろう。

 魔人達の会合場所は、大きなお城だった。ここはかつての魔人王が住んでいたお城らしい。


「ねーちゃんと話さんくていいんか?」

「……? 後で話せるだろ?」

「ほか……」


 何故だか悲しげな顔をするイノ坊。それの訳を聞こうとすると遠くからアンナさんに呼ばれたので後回しにする


「来たわね! 今回、私達は外で待機。外に逃げて来た魔人達を叩くわよ」

「了解です」


 作戦は城に半数の部隊が突入、逃げて出てきた魔人達を外に控えている俺達が迎え討つ予定だ。


 砦に少しの人員と本部にも最低限の人員、それ以外の軍人はここの作戦に参加している。なので、かなりの人員がおり、確実に魔人を根絶やしにするつもりである


「上手く行くでしょうか?」

「これだけの人数が此処に集まってるのだもの……正直、バレてると思うけど……」

「仕掛けて来ないという事は向こうは勝つ自信があるのか、それとも負けを認めているか……」


 横でアナトリーとアンナさん、ボルハが話している。確かに、これだけの人数が集まっていればバレていても可笑しくはない。バレるのを視野に入れての作戦だったのだが……仕掛けてこないのは、こちらの様子を伺っているのか、はたまた別の何かか……


「時間よ」


 時間になり突入部隊は城に突入した。そして銃声や怒声、破壊音などが聴こえてきた


「白熱してるな……」

「早う、早う! 儂も魔人王と戦いたい!」


 俺の肩に乗っているイノ坊は早く魔人王と戦いたくてウズウズしているらしい。しかし少し時間が経過したが未だに魔人王が居たっという報告は上がっていない。


「お姉ちゃんは中に入ってるんだよね……」


 唐突にレイキが言い出す。レイキは突入部隊である姉の事が心配らしく、ずっと心配気な表情を浮かべ、あっちにウロウロこっちにウロウロとしている


「アイツなら大丈夫だよ」


 俺はレイキを元気付ける為に言葉を掛けるとアナトリーやボルハも続いて言葉を掛けていく


「そうそう、アンタのお姉さん? 強いんでしょう? 問題ないって!」

「うむ。それに、あれだけの回復能力が有れば死ぬ方が難しいかろう」


 確かに、あれだけの力が有れば死ぬ方が難しいかもしれない。しかし、こう妙に胸騒ぎがするのは何故だろうか?


「それより1つ疑問だったのよねー。なんでチアナイトのあの人が突入部隊に入ってるのか。今回突入したのってアンナイト以上の筈だけど……」

「それは俺も疑問だよ」


 姉とエマヌエル、カティル、ヌンツィオはチアナイトである。しかし、この4人はアンナイト以上の階級を持つ者だけが選ばれる突入部隊に入っていた。

 この討伐前から気になっていたのだが、姉達は強いにも関わらず何故かチアナイトである。何故?



「こう言うのは暗黙の了解ってものがあってね……」

「暗黙の了解?」


 アンナさんが暗黙の了解なるモノを教えてくれた


「任務記録を消されたり、昇格しなかったりする人は私兵な可能性があるのよ」


 ルネナイトを動かせば上に報告する義務が生じる。しかし、チアナイトなら動かしても報告は要らないし、何より疑う者も居ない為、動かし易い。

 だから私兵のチアナイトは、どれだけ強くても、どれだけ功績上げても昇格しないとアンナさんが教えてくれた


「君のお姉さんは、学校時代に引き抜かれた噂が有る。なら、連隊長の私兵の可能性は大いに有るのよ。今まで任務受注カウンターで見ないのも1つね。あの子は連隊長の指示で動いているのよ」


 つまり姉は連隊長の駒?


「ここの連隊長だけじゃないわ。他の連隊長にも私兵は付いてるの。


「こういうのはね、分かってても口にしないの」


 アンナさんが私兵について教えてくれた直後に城の方で大爆発が起き、その直ぐ後に衝撃の連絡が入った。


『……ジ……ジ……っ報告します! 【ラルトゥール=ヴィンクラー】【アルトゥール= ヴィンクラー】【ヌンツィオ=ジニア】【カティル=レオタール】【エマヌエル = エリクション】【オウキ=シズイ】計6人が……()()()()()()

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