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問答無用……グーで頬を殴られた

 

 ハッチが開き、瞬く間に船内は浸水。俺は慌ててボタンを押してハッチを閉めるとプシューっと気の抜けた音と共に船中に入ってきていた水が抜けていった。

 機械類は水に濡れても問題ないらしく元気に動いている


「ゼェ……ゼェ……死ぬかと思った……」

「……殺されるかと思った」


 乱れていた息が整う頃には後ろの席からボキボキっという音がしていきた。コレは……


「まて! 態とじゃない! 足が当たったんだ!」

「始めに気を付けって言っただろ!」


 問答無用……グーで頬を殴られた。痛い……


『あはははっ。やっぱりやった!』


 通信から姉の笑い声が聞こえて来た。イラッとする


『私もやらかして、エルに後ろから頭を鷲掴みにされたよ! 痛いのなんので……やっぱりエマはドンゴだね! ちょ、ちょっとエルさん? その手は何かな? そのゆっくりとコッチに近づいて来る手は……いや、ごめんなさい。私が悪うございました! だから……ぎゃーー!! 潰れる!! 頭が潰れたトマトみたいにーー!』


 潜水艦内に姉の絶叫が響きわたった。何やってるんだ姉よ


『そのボタン、実は足で押さない様に蓋が有るんだよ。気付いてなかったでしょ? オウキもやらかしたしね!』


 エマヌエルが何事も無かったかの様に、ボタンを足で押さない様にする為に蓋が備わっていると教えてくれた。もう少し早く教えて欲しかった……遠くで姉の呻く声が聞こえて来ている


『この潜水艦の作りが悪いのか……結構、それやる人多いのよね。因みに私もしたわ』


 誰もが辿る道らしい。


『私、出発前にお姉ちゃんに教えてもらってたから蓋は閉めてたよ』

『あ、レイ。それ言っちゃダメだよ』

「おい、後で覚えてろよ」


 あろうことか姉はレイキには言って俺には言わなかったらしい。後で、シバこう


『はい、全員ここまで。帰ってシャワー浴びなさい』


 俺達は格納庫に戻り、潜水艦から降りて解散。シャワーを浴びに行く事に……因みに姉はシバく前にエマヌエルに引き摺られて行ったのでシバけなかった。

 シャワーを浴び終え、未だに御立腹のアナトリーに謝り倒した後、自由時間の為、砦内を妹と散策する事にした


「展望室があるんだって! 行ってみようよ!」


 俺はレイキと共に展望室に向かう事に。その道すがらに猪の事を聞かれた。そういえば猪出現時、レイキは気を失っていたのだった……


「あー……猪は魔王化しそうになってる」

「魔王?」


 レイキは首を傾げている。そりゃそうだろう


「巨大化したり、尻尾が生えたり、羽根が生えたりしてた」

「それ本当に猪?」


 俺と同じ事聞いた。確かに疑いたくもなるだろう


「確かに猪の面影は有った……強くなってるよアイツ」


 俺はこの前バッタリ会った猪を思い出しブルリと震える。あんなのといつかは戦わないといけないのか……


「話変わるけど、姉、凄くてさぁ。連隊長とかと知り合いらしいよ」

「そうなんだ⁉︎ 流石だね。そういえば、この前……」


 展望室に着くまでの間、俺達は姉の有る事、無い事を話して盛り上がった。



 展望室に着くと、其処彼処にカップルが居た。


「入るの戸惑るな……」

「だねぇ……」


 俺は顔を引攣らせて、妹は少し羨ましげに言う。やはり年頃らしく恋愛には興味が有るらしい。


「ほら、見てみろ! 大きな魚だな。これ何て魚なんだろう」

「本当だ! こんなの見た事ないね」


 展望室の外には、元の世界で見た事がない生き物がわんさか居た。それを見て妹は目を輝かせている


 展望室を出て図書館や娯楽室、食堂など見て回ったが遊ぶ所は少なく娯楽も少ない為、結構退屈しそうだった





 次の日からは結構ハードだった。朝早く起きて朝食を取り、潜水艦の訓練をした後にジムで一汗流す。午後からは体術の訓練を他の隊員達も混ぜて行い、夕方に就寝。深夜に起きて見張りをした。

 また、ある時は朝早くから巡回と言う名の潜水艦で海中散歩、午後から訓練、夜は遅めの就寝。


 これを約1週間した。流石の俺も割とバテている。


「よし、明日は休み……」


 やっと1週間が終わり、後は部屋に帰って寝るだけだったのだが、運が悪かったのかアンナイトの先輩に呼び止められ


「これ、お前のお姉さん? に渡しておいてくれ」


 お使いを頼まれた。仕方がないので重い体を引き摺り姉を探す


「姉知りません?」

「あー、あの子なら……」


 道行く先輩方に尋ねて回る。姉はどうやら、訓練所に居るとの情報が入った。早速行ってみる


「さっさと渡して、さっさと帰る!」


 これに限る。

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