表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/85

変態よ!!

 

 あれから1週間、漸くマトモに戦える様になり、アンナさん付きではあるが好きな任務を受注できる様になった。その後1週間で色々な場所に色々なモンスターを倒しに行った。

 例えば火山が噴火する山に、溶岩の中に住む小さなモンスターを倒しに行ったり(この時、大型モンスターに会ってしまい絶望したが、溶岩しか食べないモンスターだったので大丈夫だった)、暑くジメジメした湿地にキノコの形をしたモンスターを倒しに行ったり(その後、キノコ型のモンスターは食した。案外、美味しかった)、砂漠にサソリを退治しに行ったり(サソリ多すぎて悲鳴を上げた)した。


 そして今日は休日の為、1日暇である。何をしようか迷ったが、そういえば姉と2週間会って居ない事を思い出し、逢いに行く事にした


「確か姉の部屋は……」


 姉はエマヌエルと同じ部屋らしい。他にも後2人同室のメンバーが居るらしいが……果たして姉は大丈夫なのだろうか?性別バレたらマズそうだ。いや、バレなくてもマズそうだ


「妹には毎日会ってるしけど、姉に会うの久々だな。ちょっと緊張する」


 姉に会えば猪の事を聞いて見ようと思う


 姉の部屋に着き、他の人の部屋に訪れた事のなかった俺は自室のノリでノックする事なく開けてしまった


「ウオォォォオオオ!! ビクトリーーーーー!!」


 部屋中に姉の絶叫が響き渡った。姉は手を上に突き出して勝利のポーズを決めている


「ダーー!! チクショウ! また負けた! もう1回だ!」

「あはははっ。ヌンツィオそれ何回目? 」

「そうだぜ。いい加減諦めろって。お前、ずっと4位じゃねぇか」


 テレビの前でマ○オカートのパチモンみたいなゲームを4人でしているらしい。金髪の不良みたいな見た目の奴がゲームで連敗しているらしく、ドヤ顔でソイツを見下す姉を憎々しげに見ている。その後ろで爆笑するエマヌエルと色黒の銀髪イケメン。


 入り込めないと思った俺は、無言でドアを閉めた。時間を改めよう。姉は本当に心配する必要は無さそうだ。


 何をしようか考えながら廊下をブラブラと歩いていると前方からレイキがやって来た


「あ、お兄ちゃ……兄さん。一緒に買い物行かない?」


 最近、妹は俺の事を兄さんと呼ぼうとしてくる。なんだか寂しいよ


「良いぞ。何処に行く?」

「日用品を買いに……シャンプーとかキレちゃって」


 妹と2人での買い物は、そこまで珍しくはない。この世界で友達の少ない俺とレイキは、よく一緒に買い物に行く為、寧ろ多い方だ。この世界に来る前はお互いに友達もいたし、一緒に買い物に行く事はなかった為、妹と距離が縮まった様で正直に言うと嬉しい

 姉とは元の世界でも、今の世界でも一緒に出かける事は無い。その代わりに元の世界では、よくゲームを一緒にしていたが、この世界に来てからはしていない為、寂しく感じる


 私服で街をブラブラと歩き、妹とデートかと思いきや何故かボルハとアナトリーも着いて来た為、デートではなくなった。

 溜息を吐きながら、前を歩く3人を見て居ると唐突に思った


「俺、一応ハーレムなのでは?」


 男は俺1人だ。ちょっとテンション上がってきたが前を歩くメンバーを見て直ぐに萎えた。男装中の女が2人、男に見える女が1人。


 うん。ないな……


 側から見たら可愛い系男子が2人と厳つい男が1人、普通の男が1人の図である





 男装しているとはいえ女である2人は、やはり小物やスイーツに目が行くのか雑貨屋の前やケーキ屋の前でキャピキャピしている。それに厳つい顔で男にしか見えないボルハも混ざり、謎のJK感が……

 付いていけない俺は一歩下がって3人の後を追う。俺、必要なくね?


「きゃーっ!! 変態よ!!」


 憂鬱な気分で歩いていると何処からか悲鳴が聞こえてきた。変態って……痴漢とかもそうだが、間違えられた方は堪ったものではないのだ。その人は本当に変態なのか?


「わぁ……本当に変態だった」


 女物のショーツにブラジャー、頭にもショーツを被り、手には女性物のショーツの男。確かに変態だ

 その変態は前から、こちらに走って来る様なので、此処は俺がどうにかするべきだろうと思い体制を低くして何時でも動ける様に構えたが……


「えいっ!」

「……っえ?」


 何と前方を歩いていたレイキが変態に綺麗な背負い投げを決めて投げ飛ばした。


「ぐぉおお……」


 呻く変態をボルハが拘束し、アナトリーが携帯で軍本部に連絡する。辺りは拍手喝采で、照れる3人。


 暫くすると軍人が来て変態は連れて行かれた


「全く!」

「許せませんね」

「あぁ」


 そう言うと3人はスタスタと歩いて行ってしまった。それを俺は黙って見送った……

 何も出来なかった……強くなっている様でお兄ちゃん嬉しいよ……



 置いて行かれた俺は当初の予定通り姉に会う為、悲しい気持ちを抱えたまま、また姉の部屋をノックせずに開けた


「はっはっはっ!! 私に勝てるものなどおらんわーー!!」

「チクショーーウ!!」


 立ち上がり左手を腰に当てて、右手でタオルを振り回しながら高らかに言う姉。座り込み地面を叩きながら悔しげに絶叫する金髪の不良みたいな奴。それを見て爆笑する2人


「まだ、やってたんだ……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ